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アポ無しでとんでもない大物がやって来やがった!!

誤字脱字が御座いましたら、イマジネーションでカバーして下さいませ。

私が東屋に案内され、ラハグローさんが来るのを今か今かと待ちわびて居ると、突然東屋の扉が勢い良く開け放たれた。


余りに勢い良く開いた扉は、そのままの勢いで壁にぶつかり、扉を開けた人物に当たって閉まったのだった。


「ぶぎゃっ……」


まるでカエルが潰れた様な声を最後に、突然の珍入者は気絶したらしく、東屋は完全に沈黙した。


しばらくして衝撃(笑撃?)が去り始めた私は、マオカにこの気絶した人をどうするか聞いてみた。

「……ねぇ、マオカ…この人……どうしましょうか?」


「ええ…本当は摘まみ出したい所ですが、そうもいかないお方で御座います」


マオカが心底嫌そうに、気絶した人物を見ながら言って来る。

もしや……身分の高い方なのでは?マズイッ!目を覚まされる前に、介抱して上げた方が得策かしら?私の脳内を打算的考えが駆け巡った。


そして弾き出した答えは、介抱して恩を売るという選択であった。

考えが纏まると、行動に移すのは素早かった。私は倒れた人をマオカに抱き上げてもらい、私はつい弟のメヨーヨにする様に、自分の膝の上に男性の頭を乗せてもらい、マオカに冷たい布を用意して貰う様にお願いすると、マオカから苦言を貰ってしまった。


「奥様……流石に…男性と奥様を二人きりにさせる訳には参りません……しかもその様に膝にまでお乗せになられるなど……」


「いやいや…この人は気絶してますし、もしかして打ち所が悪くて、大事になったら大変でしょう?」


マオカの話を遮り、私が言い募るとマオカは渋い顔をして、少し考え込んだ後にこう言った。


「……奥様はこの方をご存じだったのでしょうか?流石で御座いますね…。確かにこの方に万が一があらば、大変な騒ぎとなる方で御座います。分かりました。至急冷やす為の布と、医師の手配をして参りますので、一旦下がらせて頂きます」


マオカが一礼をして東屋から退出して行ったのを見詰めながら、私はマオカにそこまで言わせる程の、身分の高い人だったの?マズかったか?…と、内心考えてしまいました。


気絶した人の正体のヒントがあるのではと、顔を良く見るようとした私は、顔に掛かってる髪の毛を横に払いましたが、その時に触れた髪の毛のサラッサラ加減ときたら、世の女性が求めて止まない程のしなやかでキラキラと輝く様な髪の毛でした。

撫で始めたら止まらない……触ってしまったら最後!!何度でも触りたくなる、中毒性がある危険な髪の持ち主ですっ!


私が時間を忘れて夢中で男性の頭を撫で回して居ると、東屋の扉が数回ノックされた。私はマオカが戻って来たのだと、すっかり思い込みながら、返事をしてしまいました。

この後に起こる騒動には、全然気付いて居なかったのです。


「マオカね?どうぞ~?」


「失礼致します奥様……はて?マオカで御座いますか…………………」


どうやら入って来たのは、ラハグローさんだったのですが、何故か声が途中で止まりました。どうしたのでしょうか?

私が扉に視線をやると、扉の前でアングリと口を大きく開けた間抜け面のラハグローさんが、驚愕の表情で固まってました。何時も冷静なラハグローさんの間抜け面に笑が込み上げて来て、つい笑ってしまいました。


「ウフフッ…。ププッ。クスクス……」


私の笑い声で、正気に戻ったラハグローさんは、私に声を掛け様としましたが、ラハグローさんよりも先に声を掛けて来た方が居ました。それは、私がさっきまで散々頭を撫で回していた、気絶して居た男性でした。


男性は私の膝に頭を乗せながら、話し掛けて来ました。


「君は一体誰であろうか?とても可憐だ…………」


「「えっ?」」


私とラハグローさんは、男性のこの発言に二人して頭にクエスチョンマーク?が浮かんだのでした。

先に我に返ったのはラハグローさんで、慌てて男性に話し掛けました。


「ナッ…ナイアス王子っ!大丈夫で御座いますか?こちらはっ……こちらは何本に見えますでしょうか?」


男性の目の前で指を三本出して、男性が正気なのかを確認しようとして居るラハグローさんでしたが、私はそれ所ではありません!!

ラハグローさん…貴方は今、何て仰いましたか?

王子って聞こえましたが、冗談ですよね?うん。冗談に決まってますよ。ラハグローさんの冗談って、笑えないんですね………。こんな場所(失礼)に、王子なんて居てたまりますかっ!!王子なら王城にいらっしゃる筈ですよ。


私が聞こえた【王子】という単語を、必死で否定して居る間も、ラハグローさんと王子(?)の会話は、私の膝の上で続いていたのであった。


「うん?おお、ラハグローではないか。その指は……三本だな!」


「正気なのですか?良う御座いました…………いえ、良く無いですね。何故貴方様が当家にいらっしゃるのでしょうか?」


「うん?ハハハ…親友が結婚したのだぞ?祝いに来るのは当然であろう?アルにも言伝てを頼んだしな……問題あるまい?して、ラハグローよ?この女性は一体誰だ?紹介せよ!!」


王子(?)が、満面の笑みで私に指を指して来る。

ついでに頭を更に膝に密着させて来たので、恥ずかしいやら、サラッサラ髪の誘惑に負けそうになるやらで大変な私を尻目に、ラハグローさんが若干言いあぐねた後、私を紹介してくれた。


「ゴホンッ……。この様な服装をして居りますが、この方がアルビオレ様の奥様になられた、ツェツィーリア様で御座います」


その紹介の仕方って無くない?と、思いましが良く考えてみると、私は村娘の格好のままだったのです。そりゃあラハグローさんが変な紹介の仕方をする訳です。


私は一応アルビオレの妻ですので、挨拶をしようと膝の上の王子を見ると、物凄くショックを受けた様な表情で固まって居ました。

ププッ…。先程のラハグローさんを彷彿とさせる様な表情ですね?再度笑の波が、私に到来してしまったのでした。

室内には私の笑い声だけが、響いて居たのであった。


とんでもない大物=王子登場っ!!

やっと出せました。コイツはちょいちょい本編に絡ませようかと、考えて居りますので宜しくお願いしまっす!

アルビオレ視点では、ちょっと話に出たっけ?基本遊び人です。あれあれ、遠山の○さんみたいな?(分からなかったら、大人に聞こう!メジャーな…筈)

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