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しめりけ様  作者: 面泥
9/9

後日談

無事退院した私は、

すぐに実家へ戻り、しばらく家族の世話になりながら療養した。


時間はかかったが、

心も体も少しずつ落ち着きを取り戻し、

やがて再就職にも成功した。


今ではまた一人暮らしをしている。

都会のマンションの角部屋で、

ゆっくりと朝ごはんを食べる余裕もある。


――少なくとも、表面上は。



……でも完全に終わったわけではない。


ニュースを見ていると、

私がかつて住んでいた地域の近くで、

洗面所に顔を浸したまま溺死している遺体が発見されたという。


しかも、

家の中は全体が水浸しだったらしい。


私はテレビの画面を見つめながら、

静かに確信した。


しめりけ様は、生きている。


あの夜、追い払えただけで、

決して“消えた”わけではなかったのだ。


それでも私は、

お坊さんから新しいお札をもらっている。

今のところ、生活に支障はない。

心配する必要はない――

そう自分に言い聞かせている。


「大丈夫、大丈夫……」


そう呟きながら、

朝食のパンを齧る。


……ん?


このパン、






(湿っている。)




~完~

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