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もふもふにゃんこ ゴマくんの冒険記  作者: 戸田 猫丸
第3部〜ニャンバリアンの侵略編〜
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第13話〜冷静になれ〜


(おとり)作戦か。そんな陳腐な作戦、俺には通用せん! フン!!」

「な……!?」


 ムワッとした熱い風が巻き起こった。ソールさんが後ろに吹き飛ばされる。


「喰ら……チッ!」


 ボクは“暗黒剣・ニャインライヴ”を突き出したが、外してしまった。

 直後、デネブはソールさんの方へ素早く移動すると、持っているデカい剣をソールさんの剣に叩きつけた。なすすべなく、ソールさんは茂みへと弾き飛ばされてしまった。


「うわああ!!」

「ソールさん!」


 鎧を着ているとはいえ、あのデカい剣で斬られれば、ケガじゃすまねえだろう。

 続けて、デネブはボクの方へ素早く駆けてきて、デカい剣を振り下ろしてきた。

 ……が。


「……ほう」


 “暗黒剣・ニャインライヴ”で、軽々と止めてやった。た。余裕だ。アクビが出るぜ。

 デネブはゆっくりと、一歩退がった。


 ニャハハ、やっぱりボク――“暁闇(ぎょうあん)の勇者・ゴマ”は、最強ニャんだ。

 よし。ソールさんを巻き込まねえように、今からデネブを潰してやる。

 ボクは心を落ち着けるべく、目をつむった。

 すると。

 やっぱり、見える。(まぶた)の裏に。

 ぼんやりと……、文字や数字が浮かんできた。


 白熱の星 デネブ 白ネコ♂ Lv.30

 魔法戦士

 属性……火


 体力 355/420

 魔力 40/40

 攻撃力 180

 防御力 60

 魔法攻撃力 55

 魔法防御力 48

 素早さ 38


 耐性……氷

 弱点……水


 必殺技……

 ホワイト・ヒート


 ニャるほど。“サターン”の奴らよりは強えらしいが、やっぱりボクの敵じゃねえな。

 ……とか考えてたら。


「【ホワイト・ヒート!】」


 デネブが叫んだ。

 目の前が白く光ったと思ったら、一瞬で周りの草木が、燃え盛る炎に包まれた。熱気が辺りを焼きながら迫って来る――!


「クソ、ゴチャゴチャ考えてねえでさっさと潰しゃあ良かったんだ!」

 

 “暗黒剣・ニャインライヴ”を構えたが――。


「うわぁああ! 熱い……!」

「このままだとみんな焼けちまう! マーキュリー! お前の忍術で火を消してくれ!」

「ダ……ダメダメダメダメダメダメ! 私の忍術なんかじゃ無ー理ぃーー! マーズは火に強いから任せるー!!」

「マーキュリー! 勝手に逃げないでくれ!?」


 マーズさんとマーキュリーさんが近くにいる……!

 クソ、迂闊に剣を振るうと、巻き込んぢまう!

 落ち着くんだ。ボクはもう一度、目をつむった。


 ホワイト・ヒート

 火属性

 威力……95

 消費魔力……9

 特殊効果……火傷(10%)


 (まぶた)の裏に、また文字が映る。

 デネブの必殺技の威力とかの数字が、ハッキリと見えた。


「も……もうー! やるしかない! どうせダメだけど! ……【水遁(すいとん)の術】!」


 水遁の術

 水属性

 威力……65

 消費魔力……5

 特殊効果……無し


 また見えた。これはマーキュリーさんの技だな。

 このチカラを使って、敵のステータスを味方に知らせれば、戦いを有利に進められるかも知れねえ。

 ここは、マーキュリーさんに任せるか。


 マーキュリーさんの“水遁の術”。

 いきなり、空から滝みてえにすげえ量の水がドザーッと降り注ぐ。

 周りの火が、あっという間に消えてしまった。そのまま水は大波へと姿を変えて、デネブを飲み込もうとする――!


「マーキュリー、やればできるじゃないか!」

「マ……マーズぅ! 見てないで助けてよー! ……み、み、みみみ水柱よ、そのまま、敵を飲み込んでー!!」


 ボクはすぐにその場から離れた。

 

 ボク、小っちぇえ頃に溺れた記憶があって、水がトラウマなんだ……。

 

 あふれる水が、デネブ、リゲル、スピカを飲み込もうとするが、奴ら3匹は同時に地面を蹴って飛び上がり、大波をかわしやがった。


「ホホホホホ! やはり水攻め……。作戦通りですネ! アナタたちの手は読めているんですよォ……。【メイルシュトローム】!」


 今度はリゲルが高笑いしながら、宙に浮かんだまま杖をかざした。

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