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もふもふにゃんこ ゴマくんの冒険記  作者: 戸田 猫丸
第3部〜ニャンバリアンの侵略編〜
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第7話〜待たせたな。最強のボク、爆誕だ!〜


 ボクを呼ぶ謎の声は――。


「“星光団(せいこうだん)”、反撃だ! このまま一気に攻めるぞ!」

「「「「応ッ!」」」」


 態勢を立て直した星光団の、それぞれの得意技が炸裂する音で、かき消されてしまった――。

 

 星光団5匹の猛攻を浴びる、“サターン”の5匹。

 勝てねえと思ったんだろう。サターンの奴らは、尻尾巻いて逃げて行く。


「クソっ、強え! おのれ、星光団め!」

「退却しろ! 早く“ワームホール”へ!」


 ミマスが先頭になって“ワームホール”の方へ逃げようとすると、すぐにマーズが砂煙を上げながら追いかける。


「奴ら、逃げるぞ! ソール、先回りして“ワームホール”をブチ壊せ!」

「させるかああああ!!」


 最後尾にいたタイタンがこっちを振り返ると、その場で高く跳び上がった。


「何ッ……!? みんな、気をつけろ!」


 ズドオオオーーン!!

 タイタンが、そのデカい体を地面に叩きつけた。


「ニャアアア!?」

「うわああ!!」


 衝撃で、ボクは吹っ飛ばされた。

 地面が震え、その辺の木々がへし折られる。岩が砕けて、土煙が舞う。


「ぐわああ!」

「いやああ! む……無理ィィィィ!」


 ソールたちも、その場に転がり込んでしまっていた。その隙に、サターンの奴らは“ワームホール”の方へ逃げて行っちまう。

 そうだ、メルさんたちは無事か……!?


「メルさんっ! じゅじゅさん! ルナ!! 大丈夫か!」

「わ、私は大丈夫! ルナも、じゅじゅが守ってくれたわ!」

 

 じゅじゅさんの脂肪だらけの体に、ルナはしっかりと守られていた。


「いっぱい食べといて、良かった〜」

「じゅじゅ姉ちゃん、ありがとう……」


 ホッとしたボクは、再び星光団の方に目をやる。

 すぐに態勢を立て直した星光団の5匹は、再びタイタンに立ち向かって行く。


「無駄だ! もう一度【ジャイアント・インパクト】をお見舞いして、テメェら全員ブッ潰してやる!」

「クッ……! まずいぞ。あんなのを連発されたら……!」


 ボクは、タイタンのよく動きを見てみた。

 奴は案外、隙だらけだ。油断しているのか、それとも、じゅじゅさんに負けず劣らずの脂肪が仇になってやがんのか。

 

 変身、いや、“転身”だっけ。

 そんな事できなくたって……!

 ボクも、戦うぞ。


(喰らえデブネコ、その尻尾に噛みついてやる……!)


 狙いを定めた、その時――。


『……ゴマ、ゴマよ』


 まただ!

 誰ニャンだ、さっきから……!


『ゴマよ。ようやく我が声、届いたか……。今こそ、そなたの力……解放せん』

 

 頭の中に響いてくるような、重たく低い声。ミランダ……じゃねえよな……?

 ――とか考えてるうちに、ボクの周りが青紫色に輝き始めた。

 いや、違う。


「……(ニャン)だ!? (ニャニ)が起きてるんだ!!」


 ボク自身の体が、青紫色に輝き始めてるんだ――!

 

『……我が名は【アストライオス】。“星光団”の【守護神】なり。我が暁闇(ぎょうあん)の力、そなたに授けん。正義の心を忘れず、悪に立ち向かうべし。正しき力を行使したと自覚せし時……我の元を訪れよ』


 (ニャニ)言ってるかさっぱり分かんねえが、それよりもボクの体が、どんどん熱くなっていって……!

 ど……どうすりゃイイんだ!?

 

『さあ、唱えるのだ。“聖なる星の光よ、我に愛の力を”と!』

「せ、せいなるほしのひかりよ! われにあいのちからをおおお!?」


 夢中でボクは口にした。

 その瞬間だ。

 紫色に輝く稲妻のような光が、ボクを包んだ。


 この感覚……、間違いねえ。

 ついに――!


「【暁闇(ぎょうあん)の勇者、ゴマ】!!」


 無意識に言っていた。

 前足の先が、自由に動く。見ると、右前足にドデカい剣を持っていることに気付いた。同時に、頭の中に【暗黒剣・ニャインライヴ】って名前が浮かんだ。

 続いて、分厚い青紫色の鎧が、一瞬にして装備された。全然重くなくて、むしろ前よりもずっと身軽だ。

 

 夢が、現実になったんだ――! 体に、力がみなぎってくるぜ!!


 “暁闇(ぎょうあん)の勇者、ゴマ”、誕生だ!!

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