表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もふもふにゃんこ ゴマくんの冒険記  作者: 戸田 猫丸
第2部〜ネズミたちの住む理想郷編〜
PR
46/183

第19話〜オシャレなボクの家族〜


 薄暗い洞窟の奥、ミランダの所に居候して3日目ぐらいか。

 メシも食えるし、メルさんとも連絡が取れるようになった。

 このまま無事に、母ちゃんやメルさんたちと合流して、また“ワームホール”をくぐるか、あるいはミランダが“ワープゲート”とやらを使えるようになれば、ボクらはアイミ姉ちゃんの所――棲家のガレージへと、帰る事ができるんだ。


「ニャーア……母ちゃんたちまだ来ねえのか。暇だニャ」

「兄ちゃん、メル姉ちゃんたちにちゃんと謝ろうね?」

「わかってらあよ。でも悪いのはプレアデスの野郎だからニャ」


 ミランダはさっきから空中でじっとしながら、ひたすら魔法の呪文だか知らねえが、意味の分からねえ言葉をブツブツ呟いている。“ワープゲート”を開くための練習らしい。

 邪魔するのは悪りいが……。


「おいミランダ、母ちゃんたちは今どこなんだ?」


 気になって仕方ねえから、我慢できずに聞いちまった。


「ん、待ってね。]=《∞……」


 ミランダは修行を中断して、ボクらのために呪文を唱えてくれた。

 また壁に映像が現れて、メルさんたちの姿が映る。


「兄ちゃん、メル姉ちゃんたち、もうネズミさんたちの街に来てるよ! メル姉ちゃん、じゅじゅ姉ちゃん、ユキ、ポコ、そしてお母さんも、みんな服着て、2本足で歩いてる!」

「うおおお、マジだ!」


 母ちゃんは、あったかそうな紫色の上着と青くて長いスカートを穿いている。

 メルさんは、白い生地の短いドレスみてえなのを着てる。あのおっかねえメルさんがフリフリのドレスだなんて、ちょっと笑えてくるぜ。

 じゅじゅさんは、水色のセーターみてえなのと紺色のズボンだ。デカいじゅじゅさんにはサイズが小さすぎて、腹の肉がはみ出してる。

 ユキは、白いワイシャツに薄い桃色のスカートだ。女の子らしくてよく似合ってる。

 ポコは、カッコつけてんのか、真っ赤なキャップなんかかぶってやがる。上はオレンジと黄色の縞模様が入った長袖シャツ、下は青い短パンだ。黒ネコだから、派手な柄がよく似合うな。

 

「みんな似合ってるよなあ。特に見ろよ、ユキの服! アイツ、なかなか可愛いもんじゃねえか」

「だね。でもあの服、どこで用意したのかな? プレアデスさんは行方不明だし」

「ネズミの服屋にでも行ったんじゃねえの? ボクもオシャレしてえぜ。後で、ネズミの服屋行こうぜ」

「ちゃんとお母さんたちと会えたらね。お母さんたち、ちゃんとここに辿り着けるかなあ……?」


 母ちゃんたちは、あの時のボクらと同じように、“ワームホール”をくぐってネズミサイズになって、2足歩行になったんだろう。

 ネズミサイズになって2足歩行でいられるのは2日ぐらいだったはずだから、それまでにボクらの所へ辿り着いて、また“ワームホール”んとこへ帰らなきゃいけねえわけだ。


 ルナの声を聞きつけたミランダが、目の前に飛んで来る。

 

「ここに来るまでの交通機関の使い方も、ムーンちゃんたちに伝えておいたからね」

「ああ、ありがとよ」

「ありがとう、ミランダさん」


 あの草叢(くさむら)の中で見た、卵形の列車にでも乗って来るんだろうか。イイニャあ。合流できたら、帰る前にしばらくみんなでネズミの街を探検したいぜ。

 ま、合流するにしても、あの距離だ。まだしばらく時間がかかるだろう。


「さあて、ずっとここにいるのも暇だニャ……ん?」

 

 洞窟の奥の方から、微かにネズミのガキどもの声が聞こえてくる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ