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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@祝受賞⭐︎ ESN大賞奨励賞→10/1発売
【Episode1】死亡フラグ遂行寸前編

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57:完璧なクレメンス

午後になり、ベリルはまず、シディアン、ハンベルグ、カイとグループデートへ行くことになった。護衛につくのはヴァイオレットだ。


俺とキャノスは、この後のレオ、エクリュ、クレメンスのグループデートの護衛につくことになっている。まだ時間があったので、トレーニングルームで体を動かすことにした。


トレーニングルームには、ボクシングの練習に必要な道具が全て揃っている。


キャノスが魔法で出してくれたのだ。


元々トレーニングルームは、雨の日に使う剣術のための練習部屋だった。だから物はほとんどなかった。キャノスはどうせ魔法だし、最後は消すからと、ついにリングまで用意した。


すると暇を持て余した騎士たちが集まり……トレーニングルームはいつの間にかボクシングジムに変化していた。


こうしてボクシングの練習をみんなで行い、いよいよ俺とキャノスが護衛の任に就く時間になった。


ベリルはレオ、エクリュ、クレメンスを連れ、別荘の敷地にあるラベンダー畑に向かうらしい。


ラベンダー畑に行くということで、ベリルはラベンダー色のシュミーズ・ドレスに着替えていた。ポニーテールのリボンも、ラベンダー色に変わっている。


四人はラベンダー畑に続く道を、仲良く並んで歩いていた。


ベリルの右隣にレオ、左隣にエクリュとクレメンス。


何事もなく、四人は歩いていたのだが、突然ベリルが座り込んだ。


どうしたんだ、ベリル⁉


駆け寄ろうとする俺を、キャノスが止めた。


「多分、意図的だと思います」


ベリルの三騎士であるキャノスが動かないので、レオ、エクリュ、クレメンスのそれぞれの三騎士も、動かずその場で待機した。


一方、ベリルの方を見ると、レオがベリルをお姫様抱っこし、エクリュが魔術でベリルの足を冷やしている。どうやら足を痛めた、ということらしい。


するとそこに……。


「すみませーん! 突然、逃げ出してしまったんです!」


女性の叫び声がして、前方から馬の群れが物凄い勢いで迫ってきた。


ベリルはらしくない悲鳴を上げ、なぜかレオの顔を隠すように腕を伸ばす。


明らかに仕掛けられたハプニングだった。


「ベリル嬢、落ち着いてください」


レオの声が聞こえ、エクリュは驚いてその場で腰を抜かしている。


「Uplift the earth.(大地よ、隆起せよ)」


落ち着いた声で、クレメンスが魔術を唱えた。すると四人がいる場所の地面が、突然隆起する。


馬は驚き、Uターンして元来た道を戻っていく。ここでもやはり、クレメンスの対応は見事だった。


ラベンダー畑につく頃には、ベリルの足もよくなったようで、自身の足で歩いている。


だが、ハプニングの演出は終わっていない。


突然スプリンクラーが作動して水やりが始まったり、蜂の群れが襲い掛かったり、デートどころではない状況が続いた。


作動したスプリンクラーの水はエクリュが凍らせて止め、蜂の大群はレオが咲かせた巨大なヒマワリに吸い寄せられ、事なきを得た。


スプリンクラーが作動した時、ベリルが濡れないように庇ったのはクレメンス。蜂の大群からベリルとエクリュを守るため、魔術で風を起こしたのも、クレメンスだった。


それぞれが活躍を見せたが、同じ候補者まで助けようとしたクレメンスは、やはり頭一つ分抜けていた。

本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『妙な連帯感』

『お似合いの二人』

『どうにもこうにも気持ちが溢れ……』です。

それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています‼

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