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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode1】死亡フラグ遂行寸前編

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13:男女の秘め事への好奇心

真っ暗で俺は何も見えなかったが、ベリルは夜目が利くようだった。


左側のサイドテーブルに置かれたベッドサイドランプを素早く点けた。


ベリルは淡いピンク色のネグリジェに、金色のガウンを羽織っていた。


ガウンの前は留められていなかったので、大きく開いたネグリジェの胸元は、サイドテーブルの柔らかい光を受け、白い肌がなまめかしく浮かび上がっていた。首元にはシルバーの鎖状のネックレスが、光を受けキラキラ輝いている。


「ベリル、どうしたんだ……?」


上半身を起こしながら尋ねた。


一方のベリルはベッドに腰を下ろした。


「拓海、お前に頼みたいことがある」


頼みたいこと……?


キョトンとする俺の顔から視線を逸らすと、ベリルはぽつり、ぽつりと話し出した。


「供物を召喚し、血を摂取すると、最初のひと噛みですぐに意識を失う。でも拓海、お前は意識を失わず、意識を保ったまま、魔力による快感を味わっていた……。つまり、とても心地よさそうな顔をしていた。……あんな表情を見るのは初めてだった。快楽を得た時の表情がどんなものか私は知らなかった。


だが今日、ブノワに血を吸われた時、初めて快感を体感した。あれは……なんというか、くすぐったいような、切ないような、名状し難い感覚だった。そしてお前の表情を見て、快感を実感した時、こんな表情になるのか、自分もこのような表情をするのかと驚愕した。と同時に、興味を持った」


全く予想外の話を始められ、俺の頭は混乱していた。


一体ベリルは何を言おうとしているんだ……?


「もう一度、あの表情を私に見せてはくれないだろうか?」


「……はあ?」


「他の者には頼むことはできぬ。拓海、お前だから頼んでいるのだ」


「え、えっと……」


「様々な学問を収めてきたが、この分野については……。学生の頃に保健体育の授業で習ったが、詳細がよく分からないのだ。すべてが手探り。ひとまず快感を得た時の表情、これを学習したい」


ベリルはそう言うとがしっと俺の腕を押さえ、もう一方の手で首を掴んだ。


ヴァンパイアの腕力はとても強かった。人間の俺でどうかすることはできなかった。


頭の中で「そんなこと学習するもんじゃないだろう!」と思ったが、それを口に出すことはできなかった。なぜなら、突然言われた提案に俺はイエスともノーとも答えていないのに、ベリルは既に俺の首に噛みついていたからだ。


激痛と同時に全身を駆け抜ける快感。


その瞬間、すべてがどうでもよくなっていた。


俺の表情が見たいというなら、好きなだけ見ればいい。



再びベリルが首元に顔を近づけたと思ったら、さらなる快感が全身に襲い掛かってきた。


な、なんなんだ、この気持ちの良さは……。


最初の一噛みを超える快感がもたらされていた。

思わず頬が緩んだ。

ベリルが真剣な表情で俺を見ていた。

俺は快楽の波にのまれ、目を閉じた。


昨日に続き来訪いただけた方、ありがとうございます!

この投稿を新たに見つけていただけた方も、ありがとうございます‼

本日もゆるりとお楽しみください。

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