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誰がそんな家庭を作ったの?

その後も、観音(かのん)は、五月と真凛以外の友達ができないことを心の片隅では気にしながらも、ノリの合わない子達に少なからず嫌な思いもさせられながらも、おおむね、穏やかな中学生活を送ってた。


家に帰れば、ダンナや私がいて、彼女の辛い想いを受け止めてたから。


そして、それができる家庭であることで、ダンナや私も癒されてた。ストレスを解消できてた。だから、毎日、心機一転、学校や仕事に臨むことができたんだ。


他人に八つ当たりしたり、見下したり蔑んだり貶めたりすることでしかストレスを解消できない人は、どうしてそんななの? 家族は辛い気持ちを受け止めてくれないの? 癒してくれないの?


だとしたら、どうしてそんな家庭になっちゃったの? 誰がそんな家庭を作ったの?


『これが当たり前だ!』


って言うかもしれないけど、それを『当たり前だ』と思い込んで、他人にストレスを転嫁することで押し付けることでストレスの解消をしようって言うんなら、自分がその、<ストレスを転嫁される側><ストレスを押し付けられる側>であることも受け入れなきゃおかしいんじゃないかな? それを受け入れずに、


『こんな目に遭わされた!』


とか泣き言を並べるのって、おかしくないかな? 自分だけが<被害者>みたいな顔をするのは、おかしくないかな?


自分も他人にストレスを転嫁して押し付けてってしてるのにさ。


家に帰って家族にそれをしてるなら、家族から疎まれても無理もないと思うけどな。


そうやって疎むことで、押し付けられたストレスを押し付け返してるんじゃないの?


そんな家庭を自分が作ったんじゃないの?


子供の立場だったら、親が作ったんじゃないの? そんな家庭を。


自分のストレスを他の誰かに転嫁して押し付けて解消するのが『当たり前』なら、自分が他人からストレスを転嫁かれて押し付けられてってなるのも『当たり前』のはずなんだよ。


そうじゃなきゃおかしい。


自分だけが一方的に誰かにストレスを転嫁して押し付けられるなんて、それ、どんな、


<ご都合主義で出来上がった異世界>


なの?


それとも、誰かからストレスを転嫁されたり押し付けられたりすることを前提にして、


<ストレス耐性>


なんてものをでっち上げたの?


でも、実際には『耐えて』ないよね? 自分も誰かに八つ当たりしたり見下したり蔑んだり貶めたり迷惑を掛けることでストレスを転嫁して押し付けてるよね? そうじゃなきゃ、ネットで罵詈雑言や誹謗中傷を垂れ流す人があんなにいるわけないと思うんだけどな。


お酒を飲んでクダまいて道端にゲロ吐いて迷惑掛けたりしないと思うんだけどな。


ところかまわず煙草を吸ったりしないと思うんだけどな。


私達がそれをせずに済んでるのは、家庭内でストレスを緩和できてるからだよ。


お互いに癒し合うことでさ。



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