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園の子供達の安全を守る義務

私達職員には、


<園の子供達の安全を守る義務>


がある。これは、外部からの攻撃とか、園内で起こる事故だけじゃなく、


『<他の園児からの暴力や理不尽な侵害行為>から守る』


というのも含まれるんだよ。


だから、なにか理不尽なことをする子がいたら、まず私達職員が対処するべきなんだ。少なくとも、私の勤め先はそうだった。問題が生じた時には、子供達だけに解決を任せるんじゃなく、最低限、


『問題の解決方法を提示する』


ことが求められた。その上で、実際に子供達が適切に解決できるのかを、注意深く見守った。これによって職員が専従することになった時には、園長や副園長がフォローしてくれた。


一般の職員じゃ対応が難しい事例の場合には、さらに専門的な研修を受けた職員もいたし、必要とあればカウンセラーの派遣もしてもらえた。


そういうところだった。


そこまでやっても対応の難しい子供もいたし、理不尽な要求をしてくる保護者とかもいたけど、だからと言って私達が職責を放棄していい理由にはならない。特に、<理不尽な要求をしてくる保護者>については、すぐさま弁護士に対応を依頼できるような仕組みを検討中だそうだ。


そうだね。


<理不尽な要求をしてくる保護者への対応>


は、本来、私達保育士の役目じゃないから。そんなことまで保育士にやらせようとするから、精神的に追い詰められるのがいるんだろうな。


そもそも<理不尽な要求>や<強要>や<脅迫>は、普通に刑事罰の対象にもなるわけで、完全に保育士の管轄じゃないよ。司法の分野だ。


私の勤め先は、ちゃんとわきまえてくれてる。だから働きやすい。頑張れる。


まあ、ここまでやってくれてても<職員同士の人間関係>とかをはじめとして不満がまったくないわけじゃないけど、そこはほら、『<完璧な職場>なんてものもない』ってのも現実だし。『楽な仕事はない』ってことで、納得はしてる。


少なくとも、こういうことをわきまえてくれてない職場に比べれば、遥かに恵まれてるんじゃないかな。


映画やドラマとかに出てくるような、


<どんな苦境も自力で撥ね退ける不屈の熱血主人公>


なんて、現実には滅多にいないから、映画やドラマの題材になるわけでさ。


そういうのに憧れて熱意を持って入ってくる職員もいたりするけど、だいたいは空回りしてなんかやらかしたり、


<現実と理想のギャップ>


に打ちのめされてモチベーションを失うのがパターンだったな。


あれは作り話だから。現実じゃないから。<ノンフィクション>って言われてるものでも、エンターテイメントに仕上げるために大幅に脚色されてるから。


真に受けちゃいけないよね。



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