表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/60

最終回 【 第60話】救世主の帰還。そして、幸福な物語の始まり。

最終回をご覧いただき、誠にありがとうございます。


不遇な「魔力タンク」としての追放から始まり、世界の守護神、そして一人の人間としての幸福へ。

アルスの歩んできた道は、皆様の応援によって、これ以上ない最高のエンディングに辿り着くことができました。

最後まで彼を信じてくださり、本当にありがとうございました。


 無限に続く、光の回廊。

 そこは時間の流れさえも止まった、神々の領域よりもさらに深い場所。


 俺は、どこまでも澄み渡るその中心で、ゆっくりと目を覚ました。

 肩が軽い。心が温かい。

 かつて俺を締め付けていた「誰かのための魔力」は、もう俺を縛る鎖ではなく、俺を支える優しさに変わっていた。


「……アルス様。お目覚めですか?」


 聞き覚えのある、愛おしい声。

 顔を上げると、そこにはリアナが、シルフィアが、ルナリスが、そしてセレスティーヌがいた。

 みんな、俺が最も愛した、あの幸せな頃の姿のままで。


「ああ。……ずいぶんと長い間、眠っていたような気がするよ」


「お疲れ様でした、アルス様。……貴方が守り抜いた世界は、今も貴方の優しさを糧に、美しく回っています。……もう、何も心配いりません」


 リアナが俺の手を取り、立ち上がらせてくれる。

 ふと、遠い下界の方角を見つめる。

 そこには、かつて俺を「無能」と呼び、泥の中に突き落とした者たちの残滓は、もう欠片も残っていなかった。

 彼らがいたことさえも、俺の記憶からは淡い霧のように消え去っている。

 

 恨みさえも残らない、完全な決別。

 それが、俺が世界を丸ごと「肩代わり」して救った後に残った、唯一の、そして最高の静寂だった。


「さあ、行きましょう。みんな、アルス様との新しい生活を楽しみに待っているんですから!」


 ルナリスが俺の腕に抱きつき、シルフィアが隣で凛とした微笑みを浮かべる。

 俺の前には、どこまでも続く黄金の草原が広がっていた。

 

 誰の身代わりでもない。

 誰の道具でもない。

 俺自身の意志で、大好きな人たちと、大好きな場所へ。


 救世主アルスの伝説は、ここで一度幕を閉じる。

 けれど、ただの青年アルスの幸福な物語は、ここから永遠に続いていくのだ。


「――うん、行こう。みんなと一緒に」


 俺は一歩、光の中に踏み出した。

 その顔には、かつて一度も見せたことのない、太陽のような満面の笑みが浮かんでいた。


これにて、『「無能の君にはもうついていけない」と聖女に追放された俺、実は【全魔法のコストを肩代わり】していただけだった。』、全60話をもって完結となります。


ここまで完走できたのは、一重に読者の皆様が灯してくださった「星」と「ブックマーク」という名の光があったからです。

アルスは今、皆様のおかげで、物語の向こう側で最高の幸せを噛み締めています。


もし「最高の結末だった!」「アルスにお疲れ様と言いたい!」と思ってくださったら、

最後の仕上げとして、下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、この物語に完結の祝福をいただければ幸いです。


皆様と過ごしたこの時間は、私にとっても最高の宝物です。

またどこか、別の物語でお会いしましょう。

本当に、本当にありがとうございました!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ