第1章完結【第20話】救国の賢者は、世界の守護神へ。――さよなら、俺を捨てた人たち。
第20話をお読みいただきありがとうございます!
ついに第一章、完結です。
「荷物持ち」から「世界の守護神」へ。
アルスの歩んできた道が、一つの大きな結末を迎えました!
帝国軍を退けたハルバート領には、今や世界中から巡礼者が訪れるようになっていた。
「神に愛された土地」「真の賢者が住まう聖域」。
人々は口々にそう呼び、俺の屋敷を遠巻きに拝んでいく。
「アルス殿。……いや、アルス様。もはや我が国だけでなく、隣接する諸国すべてが貴殿への臣従を誓いたいと言ってきているわ」
テラスで茶を淹れてくれるシルフィア王女が、少しだけ寂しそうに、けれど誇らしげに微笑む。
彼女の隣には、聖獣へと進化したフェンリルが丸くなり、俺の魔力に当てられて気持ちよさそうに眠っていた。
「俺はただ、静かに暮らしたいだけなんですけどね」
「ふふ、それは無理な相談よ。貴殿が指先を動かすだけで、枯れた大地が蘇り、病める者が癒える。世界が貴殿を放っておくはずがないわ」
俺は、リアナが用意してくれた温かいスコーンを口にし、西の空を見上げた。
そこには、かつて俺を「無能」と呼び、銀貨数枚で追い出した者たちがいた。
その頃。
極寒の地にある辺境の鉱山。
エルザは、凍えそうな指先で岩を削りながら、ボロボロの涙を流していた。
「……アルス……。ごめんなさい……。私が、私が間違っていたの……。お願い、一度だけでいいから、私を見て……」
彼女の呟きに答える者はいない。
隣でうなだれるガイも、もはや立ち上がる力すら残っていないミレーヌも、ただ冷たい風に吹かれるだけだ。
自分たちが捨てた「重荷」が、実は自分たちを生かしていた「世界の核」だった。
その代償は、一生をかけても払い切れるものではなかった。
「……さて、リアナ。明日は領民たちのために、新しい水路に魔力を通そうか」
「はい、アルス様! 皆様、首を長くして待っておられますよ!」
俺は、もう二度と後ろを振り返らない。
俺を信じ、俺を必要としてくれる人たちのために、この無限の魔力を使っていこう。
空はどこまでも高く、俺が進むべき道は、黄金の光に満ち溢れていた。
ここまでアルスの物語を追いかけてくださり、本当に、本当にありがとうございます!
ですが、アルスの伝説はまだ始まったばかりです。
世界中が彼を求め、新たな強敵や出会いが彼を待っています。
「第二章も読みたい!」「アルスのさらなる無双が見たい!」
その皆様の想いが、次なる物語を紡ぐ最大の原動力になります。
ぜひ、引き続き【★★★★★】評価とブックマークで、この伝説を支え続けてください。
皆様と一緒に、なろうの歴史に刻まれる最高の作品を作っていけることを誇りに思います。
それでは、また次なる物語(第二章)でお会いしましょう!




