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61(新シリーズ突入)

8月に入った。

金串を新キャプテンとする、新生安室高校野球部は、まだ空の薄暗い早朝から、野球部グラウンドに集合していた。










「おはよう、諸君。今日からキャプテンを任せることになった金串巌だ。今後とも是非よろしく。俺がキャプテンになったからには、御木本さんたち3年生が味わったような悔しさはもう2度とごめんだ。しかしそのためには今までのような努力では到底いけないと思う。

よって、石原監督と相談した結果、許可が降りたので我が野球部始まって以来、夏休みいっぱいを期間とする合宿を開催する事となった!」











「え?」












「夏休みいっぱいって、1か月?」












「ていうか金串、今、早朝やで」











最後に茶化した矢澤を、金串は一喝した。














「何言ってるんだ矢澤!俺たちがあの赤坂実業を叩き潰すには、練習あるのみだ!」











「う、ウッス」











金串の先走るような雰囲気に、2年生は特に呆れ気味であったが、自分たちも賛成した金串キャプテンを、支えないわけにはいかなかった。













「よーし、まず、最初の目標は秋季大会だ!秋季大会で赤坂実業をフルボッコにしてやろうぜ!よし、そうと決まったらとりあえず走ろう!グラウンド100周いぐぞぉ!」









「ウ、ウッス(笑)」











なんだか張り切る金串の姿は滑稽に見える。

先代の御木本のような風格は、未だ金串には備わっていないようだ。













「金串、近衛に負けた事がよっぽど悔しかったんだな」













「それはそうやろうけど、あそこまでいくとアホや(笑)」










矢澤が冗談交じりに金串をイジると、ランニング列の先頭から矢澤に向け、鋭い視線が向けられた。












「あ〜?なんだ、矢澤、文句あんのか!」












「ひぃ〜助けて〜!今度のキャプテンは地獄耳や〜!」










ランニングの列から外れてかけっこをする金串と矢澤の姿を見たチームメイトから、は爆笑が起こった。新たな安室高校野球部は今までよりも明るいチームになりそうではある。しかし、悪く言うと少しばかり緊張感にかけるようだ。


新生安室高校野球部は、果たして早朝から何をやっているのだろうか..........。

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