17話 夏のそうめん
「あついよぉ、溶けちゃうよぉ、死んじゃうよぉ、やばいよぉ」
起きてリビングへ行くとアゲハがソファに寝そべり溶けていた。
「おはよ、確かに今日あついよな」
「暑すぎだよぉ~、エアコンつけていい?」
「おういいぞ、てか付けてなかったんだな」
「うん!夏を感じたくてさ!」
そう言ってアゲハはエアコンをつけた。
夏を感じる?ただ部屋の中が蒸し暑くなっただけだろ。
時刻は11時50分、昼飯時である。
目覚ましかけないで寝たから、めっちゃ寝てしまっていた。
「アゲハ、そうめん作るけど食べるか?」
「うん、食べたい!」
アゲハは、エアコンの風が最も当たるところ陣取りそう言って手を挙げる。
「はい了解、なら3人前で作るわ」
「え、怖いよたいちゃん、今この部屋には私とたいちゃんしかいないよ」
「いや、そうめんの一人前って物足りなくない?だから俺の分は2人前作ろうかなって」
「だったら私の分も2人前にしてよ」
そう言ってアゲハは頬をぷくっと膨らませた。
いやいや全然可愛くないからな。
普通に話しなさい、まったく。
「わかったよ、その代わり残すなよ」
「たいちゃん、私を舐めてるでしょ、それくらい食べれるもん!!」
「あいよ、残したら罰ゲームな」
「いいよ全然やってやるよ、こいよバカヤロウ」
なんだこいつ、口悪いな。
よし、アゲハの分を3人前にしてやろう。
バレないように俺の分も3人前にして、計6人前で作るか。
「じゃあ作るから、10分くらい待っててくれ」
「りょーかい!」
アゲハは昔から少食だ。
そうめん3人前なんて食えるわけない。
さて、罰ゲームは何をさせてやろうか、トイレ掃除を筆頭に水回りの清掃を1週間やってもらう事にしよう。
ーー10分後
「さぁできたぞぉ」
「やったぁ……ってあれなんか多くない?」
「まぁ2人前だしな」
「いやいや3人前でしょこれ」
「2人前だが?」
「その澄まし顔あやしいな、ま、まぁでも私ならこれくらい余裕だけどね」
そう言ってアゲハはそうめんを一口啜った。
「ん!おいしい、これならマジ秒だわ」
「おう、まぁ焦らず食ってくれや」
「ふっ、そっちは焦った方がいいかもよ」
アゲハはドヤ顔で俺をそう煽ってきた。
う、うぜぇ、まぁいい、どうせ5分後には"満腹すぎて死ぬ、それでも食えとそれDVだから"と言うはずだ。
ーー5分後
「満腹すぎて死ぬ」
「うるさいぞアゲハ、黙って食え~」
「はぁ!?それでも食えとかDVだから」
はい言った~。
罰ゲーム決定だな、さぁて明日からのトイレ掃除が楽になるぞぉ。
「何その嬉しそうな顔」
「べ、別に笑ってねーし」
かくしてアゲハのトイレ掃除兼水回り清掃1週間の刑が確定するのであった。




