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第14話 検問

 登場人物

 栗田聖羅くりたせいら  15歳 鈴鹿と静は高校での出会い 

 性格:サイコパス 犯罪歴????

 

 青森静あおもりしずか  15歳 鈴鹿とは幼馴染 

 性格:天然女子  犯罪歴????


 山並鈴鹿やまなみすずか 15歳 静の世話係        

 性格:ドジっ子  犯罪歴????


 ジョン・セロ   年齢????   アメリカ人  

 性格:クズ 職業:エージェント?


 イビルブック   自称:本の悪魔    

 性格:おどおど  能力:転送?


「私は悪魔のイビルブックと申します」

 と言い頭を下げる。 


「これが悪魔なんだ! 可愛い!」

 静は笑顔で叫ぶ。


「これが悪魔? 本当? 全然怖くないんだけど?」

 鈴鹿は半笑いで言う。


「気絶した人の言うことは違うね」

 聖羅は苦笑する。


「ええ……私が悪魔なのは確かな事だと思いますが、名前とそれしか覚えていません……」


「この本の効果も?」

 鈴鹿は聞く。


「残念ながら……」

 申し訳なさそうに触覚で頭を痒く。


「悪魔だろうが何だっていい!」

 セロは険しい顔をして本を掴み上げる。


「おい! 早く俺を元の世界に帰せ!」

 荒い声で怒鳴り上げる。


「え!? も、元の世界!?」

 イビルは動揺の声を上げる。


「そうだ! 早くしろ!!」

 眉間にしわを寄せてイビルを睨む。


「えと……何の事でしょうか? その……元の世界というのは?」

 イビルはおどおど答える。



 聖羅達はこれまでの経緯を説明する。




「なるほど……私が眠っている間にそんな事がありましたか……」

 イビルは触覚で腕を組む動作をする。


「本当に覚えていないんだ……」

 鈴鹿は肩を落とす。


「残念ながら……」

 申し訳なさそうに頭を下げる。


「しかし、転送した所の近くに行けば戻れるかもしれません!」


「かもか……確定ではないんだな?」

 セロは頭を抱える。


「そうですね……距離にもよりますし……」

 イビルの声が低くなる。


「とにかく、行き先は決まったようだな!」

 セロはトイレから出る。


 後からイビルと聖羅たちも付いて行く。


「近くに駅がある! タクシーで行こう!」

 セロは地図を思い出しながら言う。


「え!?お金大丈夫なの!?」

 鈴鹿は心配そうに言う。


「お金? ピストル見せたら無料になるから大丈夫でしょ」

 聖羅は淡々と言う。


「な、なるほどね……脅迫ね……」

 鈴鹿の顔が暗くなる。


「大丈夫だ、警察官の財布を持っている」 

 セロは財布を見せる。


「良かった!」

 鈴鹿は安堵の息を吐く。



「……所でイビルはこの世界に来る前、半分しかなかったような気がしたけど?」

 聖羅は歩きながらイビルに聞く。


「え!? そうなんです!?」

 イビルは驚きの声を上げる。


「そうだけど、それも分からないんだね」

「残念ながら……」


 触覚を交互にからませ、モジモジする。


「やっぱり、イビルちゃんて可愛い!!」

 鈴鹿は見惚れている。


「イッ!?」

 鈴鹿は電柱に頭をぶつけて倒れた。


「プッ! 鈴鹿ちゃんも可愛いよ!」

 聖羅は笑いながら言う。


「アハハハ!! ぶつけた! 面白い! アハハハハ!!」

 静は腹を抱えて笑っている。


「もぉぉぉぉぉ!!」

 鈴鹿は顔を真っ赤にしながら、立ち上がる。


「なんでこんな所に電柱あるのよ!!」

 鈴鹿は怒鳴りながら力らいっぱい電柱を蹴る。


「痛い!」

 脂汗をかき、体を震わせながらつま先を掴む。


「アハハハハハハ!!」

 静は涙を流し、更に大笑いをする。


「うるさい!! さっさと行くぞ!」

 セロは静達を睨み付けながら怒鳴り声を上げる。


「わ、分かってるって!アハハハハ!!」

 静はまだ笑い収まらない。


「もう……私悪くないのに!」

 鈴鹿は顔を真っ赤にしながら呟く。



 数分後……駅が見える所に付いた。


「ここが駅か……おっ!蒸気機関車だ!!」

 静は叫びながら指を指す。


 指の指している方を見ると、確かに、全身黒く、煙突から煙が出ている蒸気機関車だ。


「え!? この世界は蒸気機関車が主流なの!?」

 鈴鹿は驚きの声を上げる。


「まさか、何かのキャンペーンでしょ?」

 聖羅は言う。



 黄色い色のタクシーに近づき

 セロは前の座席に乗り、後ろは聖羅と鈴鹿と静が乗った。


 煙草の匂いで聖羅は咳き込む。


「大丈夫なの?」

 静は心配そうに聞く。


「煙草の匂いは苦手でね……」

 聖羅は鼻と口を抑える。


「何処までですか?」

 タバコを吸っている40代ぐらいの濃い髭の生えた運転手は聞いてきた。


「東京会場まで」

 セロは答える。


「ああ! そこは、なんか下半身を露出した変態が天井を壊したとかで、立ち入り禁止になっていますが……」


「プッ!」

 鈴鹿と星羅は笑いかけた。


「……その付近でいい、友人と待ち合わせをしているんだ」

 セロは表情を変えずに答えた。


「分かりました! 11番! 3人のお客さんを東京会場付近まで運びます!」

 車内の無線で報告し、車を発進させ、タバコの吸い殻を外に投げ捨てた。


「何処から来たんですか?」

 運転手は聞いてきた。


「日本から」

 聖羅は冷たく答えた。


「ハッハッハッ!」

 運転手は陽気に笑う。


「そうか!じゃあ高校は?」

 運転手は続けて質問してくる。


「えーと……東京県立高校です。」

 聖羅は適当に地域の県名を言う。


「そうか! きみ底辺高校だったのか! ハッハッハッ!」

 運転手は更に大笑いをした。


 何のこいつ!? ウザいんだけど!? 永遠に黙らせたいんだけど!!

 聖羅は拳を握りしめた。


「娘さんですか?」

 運転手はセロに聞く。


「……」 

 セロは無視して、地図じっくり見て会場までのルートを確認している。


「……」

 運転手は苦い顔をする。


「……ラジオでも付けるか!」

 運転手はラジオを付けた。


「……警察所を襲撃した、裁きの光のメンバー20人が死亡し、2人が拘束されました。警察官、10人の死亡が確認され、重傷者は・・・」

 ノイズ混じりにアナウンサーの声が聞こえる。


「裁きの光?」

 聖羅は首を傾げる。


「お嬢ちゃん! ニースとか見ないのか!?」

 運転手は不思議そうに言う。 


「え? そうですね、あんまり見ないですね」

 見れるかよ! こっちは警察官に捕まっていたんだよ!!

 聖羅は心の叫びを抑える。


「そうか……裁きの光というのは、テロ組織で、信念のためなら自爆テロでも平気でやる狂った集団の事だ」

 運転手は煙草を吸いながら説明する。


「テロ組織……」

 聖羅は呟く。


「なぜ、警察署を襲撃したんだ?」

 地図を膝の上に置いて、セロは聞く。


「さあ? 奴らは主に警察組織を目の敵にしているらしいですからね……おっと、検問だ」

運転手は前を見ながら言う。


「!?」

 聖羅達は戸惑いながら前を見た。


 電柱に立てかけられている看板に『この先検問中』と書いてあるのが見える。

 

 ま、まずい!!

 聖羅の鼓動が急速に上がる。


 道路の端しに止めてあるパトカーと蛍光ベストを着ている3人の警察官の内一人が両手を上げて止まれの合図をしているのが見える。


「ど、どうしよう!」

 静は星羅の耳元で小声で言う。


「とりあえず落ち着いて!」

 聖羅は静の手を握る。


「と、とにかく、やましい事は何もしていない! そういう顔をするのよ!」

 聖羅は静に言い聞かせるように言う。


「……」

 鈴鹿は暗い顔をし、胸を抑えながらズボンの中に震える右手を入れる。


 聖羅は鈴鹿の手首を掴んだ。


「!?」

 驚いた表情をして、聖羅の方を見る。


「目立つでしょ! 不安なのは分かる!」

 聖羅は小声で怒鳴りながら、鈴鹿の手を握る。


「これで、少しは安心するでしょ?」

 鈴鹿の冷たい手に触れる。


「……聖羅、手を放して」

 鈴鹿は言う。


「大丈夫なの?」 

鈴鹿の暗い目を見ながら言う。


「大丈夫だから……」

 鈴鹿は不気味に微笑みながら再び、ズボンの中に手を入れて、直ぐに手を戻した。


 車が停車し、2人の警察官は助手席の窓を叩いてきた。

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