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第13話 本のモンスター

 登場人物

 栗田聖羅くりたせいら  15歳 鈴鹿と静は高校での出会い 

 性格:サイコパス 犯罪歴????

 

 青森静あおもりしずか  15歳 鈴鹿とは幼馴染 

 性格:天然女子 犯罪歴????


 山並鈴鹿やまなみすずか 15歳 静の世話係        

 性格:ドジっ子 犯罪歴????


 ジョン・セロ  年齢????   性格:クズ 職業:エージェント?


 パトカーを駐車場に乗り捨てた。

 朝方のため誰もいない公園に移動し、手入れがされていない、イカ臭い悪臭がする公衆トイレに移動した。


「くさい!!」

 鈴鹿は眉間にシワを寄せて鼻をつまみながら叫ぶ。


「いいダイエットになりそうね! 一瞬で食欲が伏せたわ!!」

 聖羅も鼻を摘まみながら大声で言う。 


「セロさんまだ!?」

 静は鼻をつまみながら、セロの入っているドアを強く叩く。


「もう少しで終わる!」

 ドア越しでセロは言う。 


 直ぐにでもトイレから離れたかったが、トイレから出たら、警察に発見されるかもしれないため、室内で待機してる


「静ちゃん、トイレ大丈夫?」

 鈴鹿は心配そうに聞く。


「もう! 子供じゃないんだから、一人でウンコできるもん!!」

 静は穂を膨らませる。


「脱糞して大泣きしたくせに?」

 聖羅は意地悪そうな笑顔で言う。


「何で知っているの!?」

 静は驚愕の表情を浮かべる。


「大声で、うんこ漏らした! うわーん!うわーん! て赤ちゃんの泣き声が聞こえたからね!」

 聖羅は警察署で聞いた静のモノマネしながら言う。


「あ、あれは……」

 静は顔を赤くする。


「後で、保存食として取って置くつもりだったの!!」

 顔を真っ赤にして必死に叫ぶ。


「静ちゃん! 言い訳が酷すぎるよ!! いろんな意味で!」

鈴鹿は暗い顔をして叫ぶ。


「だって!! 本当だもん! 後で食べようとしてたの!!」

 静は顔を真っ赤にして涙目で言う。


「そうなんだね……よしよし……」

 鈴鹿は優しく静の頭を撫でる。


 静は鈴鹿に抱きつく。


「うわーん!!」

 鈴鹿の服に顔をうずくまりながら泣き叫ぶ。


 やっぱり赤ちゃん……

 聖羅は思った。



 聖羅は静から渡された黒い本をまじまじと見る。


 何か違和感を感じる……


「この本、表紙が無かった様な……」

 本をひっくり返す。


「え? そうなの?」

 鈴鹿は首を傾げる。


 そういえば、私が倒れた直後に反応した……まるで……


「……誰か切れるもの持っている人いない? もしくは怪我している人いない?」

 聖羅は鈴鹿と静に聞く。


 鈴鹿は首を横に振る。


「あるよ!」

 静は元気よく言う。


「え? どこも怪我して無いように見えるけど?」

 首を傾げる。


「あるよ!! ほら!」

 右側頭部を指差す。


「え?」

 目を細めて、じっくり見たが分からない。


「ちゃんと、毛があるでしょ!!」

 少し苛立ちながら真顔で言う。


 

 静はうめき声を上げ、腹部を抑えながらうずくまった。


「誰も怪我していないか……」

 聖羅は右手を振りながらため息を吐く。


「痛い……痛い……!」

 呻いている静の背中を鈴鹿は擦る。


「これは静ちゃんが悪いね……」

 と言いながら。


「仕方ないか……」

 聖羅は口の中に指を入れて爪で歯茎を切る。


 唾液に鉄が交じるような味がし

「ペッ!」

 赤く濁った唾液を白紙のページに飛ばしつける。


「何をやっている!?」

 トイレからワイシャツとジーンズを履いたセロが出てきた。


 トイレの中に警察官の服装が置いてある事から重ね着をしていたようだ。

 両腕はガッチリした筋肉が付き、シャツの上からでも腹筋が割れているのが分かる。


「ちょっとした実験」

 聖羅は言う。


「実験? 唾液のデンプン実験でもするのか?」

 鼻で笑う。


「本が光った時、まるで、私の血に反応したみたいだから」

 皮肉を受け流す。


「……そうか」

 表情が険しくなる。


 数秒間、本を睨んでいたが変化はない。


「だめか……」

 肩を落とし、ため息を吐く。


 突然、唾液が掃除機に吸い込まれたかのように急速に浸み込んだ。


「え!?」

 4人は思わず声を上げる。


 染みは黒ずみ、白紙のページを急速に侵食していく。


「ヒッ!?」

 思わず、投げるように本から手を離し、後ずさりをする。


 しかし、本は誰かが持っているかのように浮遊している。


 鼓動が尋常じゃないくらい早い。


 その場にいた全員が敗残兵の様に逃げ出したかったが、好奇心が勝った。


 黒い染みは端以外、侵食し円柱に広がる。

 

 それだけではなく、明らかに異常な光景があった。


 それは、黒いしみに明らかな奥行きが出来、社会の闇を収束された様な空間が広がっていた。


 鈴鹿が震える手で私の腕を痛いほど力強く掴んでいるが、目の前があまりにも異常なため、気にもならない。


「何かが来る!」

 静は恐怖混じりに叫ぶ。 


 闇の中から植物のような緑色の触手が現れた。


 額から汗が垂れ、つばを飲み込む。


 セロは震える手でピストルを構える。


 そこから、鮫の歯のように鋭く並ぶ剥き出しの口のみ持った緑色のおぞましい化物が現れた。


「グギャアアアアアアアアア!!」

 映画にでも出てくるゴジラの様な鋭い叫び声をあげる。


「……」

 聖羅達は硬直した。


「……」

 化物も聖羅達の方を見たまま硬直した。


「小さい……」

 静は呟く。


 化物は一見、迫力で凶悪そうだが……本より小さかった。


「ど、どうも……ご、ご主人様!な、何か御用でしょうか!?」

 化物は少年の様な若々しい緊張混じりの声で言う。

 

「しゃ、喋った!?」

 聖羅は思わず叫ぶ。


「な、何だ! お前は!!」

 セロは震えるピストルを構え、化物を睨み付けながら叫ぶ。


 確かに、見た目は小さくても油断は出来ない……


 聖羅は出口の方に、一歩後ずさりをする。

 これで、何時でも逃げられる……


「うわー!! 何これ!? 可愛い!」

突然静は、欲しかったおもちゃを見つけたかのように本に向っていく。


「おい!! 近づくな!」

セロは必死に怒鳴るが、


「え?何です?」

化物は首を傾げる。


「えい!」

 静は突然、化物のつるつるした頭に触れる。


「え!? ちょ、ちょっと!!?」

 化物は身をうねらせる。


「ぷにぷにする!!」

 静は笑顔で触り続ける。


「や、止めてください! くすぐったいです!!」

 化物は小さい触手で静の手に巻き付いて抵抗する。


 それでも無視して楽しそうに触り続ける。


「……なんだこれ?」 

 セロはピストルを下げる。


「どうやら、害は無さそうね……」

 聖羅は額の汗を拭う。


 そういえば、鈴鹿は?


 いつの間にか腕から手が離れ、無言状態の鈴鹿に違和感を感じる。


 ゆっくり後ろを見る。


 白目を向き、泡を吹いて、恐怖の表情をした鈴鹿が倒れていた。


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