始まらない序章
まあ読んでみなよ(○ ̄∀ ̄)ノ
「いい加減心は決まったか?」
隣に立つおっさんが問いかけてくる。腕を組み前の門を見据えている。
「はっ!ここまで引っ張ってきておいてよく言うよ」
俺は鬱陶しげにそう答えた。
「まあ、そうひねくれるんじゃない。別に軟禁されるわけじゃないさ。それにここの方が力を思いっきり使えるぞ?」
「わかってる」
ふてくされながらも俺は最後の了解をだす。
「ほら、なら行ってこい。今日からここがお前の母校になるのだからな」
「転校前の小学生の母親かよ……」
「なんだっていいさ」
おっさん……岩崎は毅然とした体を崩さず俺に一歩を踏み出さした。
目に入るのは壮大な鉄の門。これが一瞬仮にも学校の門か?と問いたくなるようなデカさだ。これに比例して敷地もデカいなら端から端までいったい何キロあることやら……。外周走ったらフルマラソン出来るんじゃないのか?とさえ思ってしまう大きさである。実際の所は知らないが頭の痛くなるデカさではあるらしい。
中には池や小さな森まであると言うのだから流石だろう。
ていうか、もっと言うならここが海の真ん中の島って言うのが最早非常識な事だと思う。
陸続きではなく橋で本島とは繋がっていて電車で移動するのが主流なとこだしな。
学園島。
つまりは、小中高の一貫学校が一つある島。全寮制。
そして、ここの学校に入る唯一の条件。学力ではない。運動神経?違う。では金か?権力?どれも必要ない。そう必要なのは超能力者であること。
10年前世界がひっくり返るくらいの天変地異が起こった。大地は割れ、空は轟き、海が鳴いた。誰もが世界の終わりを覚悟するような大災害。人間の作った人工物は紙同然。ただただ終わりを見るしかないと思われたとき。
世界は姿を変えた。誰かが巨大な力で大地をかき回し元に戻した。誰かが空を殴り飛ばして天気にした。誰かが海を凍らせ海流が止まった。
つまり、世界にまた平穏が訪れたのだ。
それをやったのはつき物が付いたような子ども達。より正解には20歳以下の子ども達がやってのけたのだ。今は原種と呼ばれる能力者達を筆頭に。
世界は超能力を広く受け入れ。日本はこの学園島を作った。海底を隆起させて今の学園長が島を。
どうやら世界には元々超能力者と呼ばれる存在はいたらしい。今では原種とか呼び方はいろいろあるみたいだけど。
様々ないきさつを辿って学園が出来たまでの一般常識を語ってもいいが、俺の話も飽きたころだろう。だから今こそ俺は一歩を踏み出す。




