7虎と言われた男
黄巾賊討伐軍に参加するため、洛陽に向けて出発した劉備軍だがそのほとんどは歩兵で、馬に乗っているのは、劉備・関羽・張飛・蓮の四名だけなので、時々休憩しながらの行軍になるため。目的の場所に向かうのも30日ほどかかってしまう。その道中、趙さんに日本刀の訓練をしていた。もう少しで、目的地にに到着しそうな時に、隣で馬に乗っている劉備が話しかけてきた。
「蓮殿一つ確認したいのですが、いつ頃旅に出るお考えですか?」
「できればこの黄巾賊との戦いが終わったら行こうかと考えています。」
「そうですか。今の混乱した世の中一人で旅に出るのは危険です。問題がないのなら趙さんも連れて行ってくれませんか?」
「えっ!!!良いんですか?趙さんい連れて行ってくれと頼まれていたので私的には嬉しいんですが、今の劉備殿の夢のためには一人でも多くの兵士が必要じゃないですか?」
「ええ確かに多くの兵士は必要ですが、趙さん本人が蓮殿と一緒に旅に出ることを強く望んでいるのです。なのでぜひ連れていってください。」
「分かりました。ありがとうございます劉備殿。」
そんな話をしていると、目的地である都に到着した。城の中に入り街の様子を見ながらしばらく歩いていると見覚えがある人物と遭遇した。
「おっそこにいるのは、関羽と蓮じゃないかさしぶりだな。やっぱりお主達も討伐軍に入るために来たのか?」
「曹操殿お久しぶりでございます。討伐軍に参加したいのですがさっき着いたばかりでどうすればいいか分からないのですが曹操殿は何かご存知ではないですか?」
「今から、各地から集まった大将達の会議がある。わしも今から行くところだったんだ関羽殿達も一緒に行こうではないか。この軍の大将は関羽かそれとも蓮か?』
「私でも蓮殿でもないです私とそこにいる張飛の義兄弟、劉備の兄者がここの軍の大将です。」
「なるほど、劉備かなかなか強そうな男たちを従えているな。それじゃー行こうかここの近くの広場にみな集まっている。」
曹操に付いて行き広場に到着すると、筋骨隆々《きんこつりゅうりゅう》男達が集まっていた。その中の一人が曹操に気づくと近づいてきた。その男は肌が浅黒く日焼けしていて、イメージであるがまるで海賊のような出立ちだった。
「おい曹操遅いぞどこに行っていたんだそろそろ総大将が来るそうだぞ。ん?その者たちは誰だ?」
「すまない。彼は劉備だ。最近義勇軍を組織したばかりらしいがそこの関羽と蓮の実力はなかなかのもんだぞ。劉備よ。その男が江東の虎。孫堅だ。」
三国志、魏、呉、蜀三国の基礎を作った三人の男が顔を合わせた。
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