4.【Irina side】過去と今
ギルドでレイさんの目撃情報を得ました。
レイさんはバディを組んだ。とそんなことを聞きました。やはり生きていたようです。
それよりも、バディ相手が女なのが許せませんね...。
「聞いたかお前ら。やっぱり、あいつ生きてるらしいぞ。それにバディなんて組んだらしいぞ!」
「ほんと、しぶといわね。今までにも冒険中に何度か仕掛けたけど無理だったわよね。」
「あいつにはワンコロがいるから、すぐバレたんだよな。」
「そうだな。」
「それにしても、あいつとバディを組む物好きもいたんだな。」
バディを組む相手ぐらい誰でも探せるでしょう...と私は思いました。ましてや、あの人は善人なので尚更でしょう。
それにしてもレイさん、バディを組んだのですね。正直、私が組みたかったです...。
ですが、レイさんからしたら元パーティメンバー程度にしか思ってないでしょう。私はこんなにも、思っているのに。
私はレイさんに惚れています。
私は今ではこのパーティの戦力ですが、入ったばっかのときは足を引っ張っていたことがあります。
◇ ◇ ◇
私は、片手剣片手盾剣士をしています。ですが、そんな私にパーティメンバーの何でしたか、えっと確かルイさん?ロイさん?まあ名前はどうでもいいです。その人にこう言われました。
『君に片手剣片手盾剣士は向いてない』
私は自分でも気づいていました。
ですが、ここで諦めたら今までの努力が全て泡になるということです。それをしろと彼は言ってるのと同じだと思い反発しました。
「そんなこと言ったって、仕方ないじゃないですか!そもそも、荷物持ちのあなたに言われる筋合いなんてありません。少しは努力したらどうなんですか?」
そしたら、彼は驚いたような顔をしていました。
何に驚いたのでしょうか、私は別に変なことを言ったつもりもありませんし、間違ったことを言ってもいません。
『確かにそうだね。でも、俺たちは君より強いし。君を今よりも強くすることが出来る』
そう言われました。その時、彼の目に疑いを感じる余地すら与えられませんでした。
なぜだったのでしょう、『サーベルプラーカーは向いてない』って言われた相手なのにです...,。
それに俺たちとは誰のことなのでしょうか...。
私はこの人に教えを乞うことにしてみました。
できることは全て試してみたい、その一心だったのでしょう...今思うと。
【片手剣士】。
そして、彼は私に盾を捨てて片手剣士になれと言ってきました。
馬鹿なのでしょうか...私は芯が細く体が男の人と比べて弱いために盾を持ってたというのにです。
それをやめて捨て身で戦えというのです。馬鹿です。
でも、私はそれに従いました。
それからという日、私たちは朝、夜に毎日特訓をしました。昼間は冒険と過酷、ハードすぎるくらいな日々を繰り返しました。
そんなことを始めて、1ヶ月が過ぎた頃。私は実感し始めました。なぜ彼が私に片手剣士を進めてきたのか。
日に日に盾の面積や体積が少なくなり始めました。
それなのに、私は一切怪我をしていません。それは恐らく、私の適正によるものでしょう。
私は、アジリティー特化型です。
それでも、身を守る為にと盾を身構えていました。それをやめたことでスピードを、重視できるようになり攻撃をかわせるようになりました。
そして、2ヶ月・3ヶ月が経つにつれてこのパーティの戦力として戦えるようになってきました。
その裏で彼は、やはり荷物持ちなど裏方ばかりです。
「なぜ、努力しないのですか?私の特性に気づき指摘し改善策すら用意できる。あなたなら自分が強くなることなど容易いでしょうに。」
私は見てはいられずつい口を出してしまいました。
その答えに彼はなんて答えたでしょう..聞いて呆れてしまいました。
『俺たちは今のままでも充分強い。もしこれ以上強くなれば、このパーティはバランス崩壊するだろう。だから、今のままでいい。』
そんなことを、簡単に言い捨ててしまうほどの実力を持っているのでしょう。それにまた''俺たち''と...一体誰のことなんでしょう。
◇ ◇ ◇
数日後私の身に起きたことを彼が解決してくれることを私は知りませんでした。
その時でしょう、私が惚れたのは。いや、その前。指摘された時からでしょうか。あの目を見て惚れない人はいるのでしょうか。
会いたいです...。
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