1.追放
俺たちはホルテミスにきていた。ホルテミスはこの街、アミニテミス唯一のダンジョンである。
そこの45階層にあるモンスターハウスの一歩手前の憩いの場で休憩をしていた。
「俺たち、Aランクになって1年と少し経つっていうのにSランクまだなれてないよな」
そう、俺たち【一翼】は停滞していた。
停滞と言っても俺たちのポテンシャルで考えた場合である。俺たちは世間一般的な成長スピードに比にならないくらい早くAランクに上り詰めた。
そして、大抵AランクからSランクになるには5年以上かかる。
「そんなこと言っても、今のSランクの方たちはベテランの人たちだぞ!確かに最近【FIFS】がSランクになって活躍してるが・・・」
FIFSは最近Sランクになった、リーダーを含めるほか4人が10代で構成されているパーティだ。驚異的なスピードで昇格し、あっという間にSランクに登り詰めていったパーティである。
「ああ。だからだ、ポテンシャルなら俺たちの方が上なのにSランクに未だになれていない。それはこのパーティにお荷物がいるからだ。追放だ!」
「俺?なんでだ!俺だって付与術士として役に立ってるだろ!」
「そうだな。だが、FIFSや他の奴は数十の並行構築に3倍前後の力の引き上げを行うのに対してお前は、2つ同時が限界、力の引き上げも1.5倍程度ときた!」
俺は付与術士としてほかよりも数段劣るのだ。それに関しては仕方ないが、俺には他にもある。
「だが、俺には権能があるだろ!」
「はぁっ!たかが、索敵だろそんなんシーフがいればいいだけだろ!」
「俺の権能は他にも使い道が・・・」
「うるさいわね!うじうじ言わないでよね!もう決まったことなのよ!」
「エレナ....。分かったよ、お前らがそう言うなら出ていくよ。この探索が終わったら正式に脱退する。」
俺は知らぬ間にパーティメンバーから嫌われていたようだ。今までこいつらの為にと頑張ってきたのに...違うな。
俺がただ後悔だけはしないように頑張ってたのか...。
「あっ?何言ってんだ今から抜けんだよ!俺たちは先に帰ってるからな!あばよ!」
「冗談だろ、お前ら俺が居なくて大...」
「グラン何言ってるんですか?流石にやりすぎではありませんか?」
「イリーナお前は黙ってろ!ラバス、イリーナを抱えろ!エレナ、麻痺術をレイにかけとけ!」
「はーい」「あいよ」
「お前ら...ま...つんだ!」
「レイさん!レイさん!レイ...レ...」
本当にあいつらは行ってしまった。
麻痺も1分程度しか持たない為もう切れていた。
ほんとに大丈夫なのだろうか...。
幸いなことに、あいつらは40階層に繋がる道を辿っていたから地上に転移するのだろうが。
「これからどうするか!なぁ、ペティ!」
「そ〜だね〜。」
俺がペティに声をかけると顔を出してきた。
「まぁ、俺らは食料に飲み物もあるしモンスターハウスでも行くか?」
「そ〜だね〜。」
ペティは、子犬みたいな魔物だったが今ではそれなりの大きさだ。
みんなは知らない。こいつが喋るし戦闘も優秀なことを。
そして、俺はアグラクトという権能を保有している。アグラクトは、アグリーメントコントラクトの略だ。
簡単に言えば、合意の上での契約を魔物や生き物と交わすことが出来るモノだ。ちなみに、一応従属関係のようなものとなり俺が主の立場にある。
それを使って、魔物と従属関係になるためにモンスターハウスに行くというわけだ。
◇◆◇
「契約するよな?」
「は、はい・・・。」
俺はこのモンスターハウスにいる種、全ての魔物と契約を結んだ。魔物と契約する際や伸び出す際はMPをその魔物の強さに比例する分だけ消費する。
「よしっと!終わったなあ〜!ご苦労さま、ペティ!」
「だいじょうぶだよ〜!」
ペティは何百対といる魔物全てをなぎ倒してくれたのだ。そして、そんなペティの強さは俺の魔力量や濃さに反映される。もちろん、素の状態も強いのだが。
俺の魔力量は一般的な魔術師の比にならないほど保有していて、濃さも魔素と何ら変わらないらしい。
これはペティ情報だ。
「そろそろ、帰るかぁ!」
「そ〜だね〜。」
階層ボスをも手懐け、転移ゲートで地上に帰還した。
*45階層転移ゲート* >>>> *エントランス*
◇◆◇◆◇
人族 男 16歳
【付与術士】 レイ・イレイン
【魔力総量】 SSS/SSS
【能 力】 治癒魔法
【権 能】 アグラクト
【称 号】 魔物を牛耳る者
◇ ◇ ◇
【アグラクト】
互いに合意の上での契約《従属関係》
【魔物を牛耳る者】
主と魔物・魔物同士でのテレパシーが行える
◇◆◇◆◇
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