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呆然としていると、みんなが僕から手を離す。
僕は唇に手を当てて、まだ柔らかい唇に残る感触を確かめた。
「やるわね。」
「そんな素振り、全くありませんでしたわ。」
するとセシリアが抱きついて強引に僕の唇を奪う。
「はあ、美味しい。もっと。ぐぎぎぎぎ。」
リタさんに顔を掴まれて制止させられるセシリアと、その隙に交互に2人から両頬を舐められるなどをされた。
最後にリタさんが涙目になりながら僕の舌をまさぐった。
「お母様、端ないですわ。淑女たるもの公衆の面前でそのようなことはいたしませんのよ。まあ仕方ないですわね、これも処女と非処女の違い。わたくしは毎晩、旦那様に愛していただいてますので、そこまでがっつきませんわ。」
顔が生き生きしているマリー様とメリー、そして生気を吸われて顔がひどい有様のロビン。
これは、大変だ。
「同情はいらねー。欲しいのはひとりの時間。あと毎晩じゃねー。昼夜問わずの毎日だろうが。」
それは、大事だ。
「ロビン。」
「なんだ。」
「その、出るの?」
「なんだ?ああ、出ねーな。精液だろ?精通してねーからな。マリーとメリーが出し入れするだけだ。擦れて変な感じはする。マリーとメリーがどうだかはわかんね。なんの話だこりゃ。」
「だ、旦那様!破廉恥ですわ!そんなの、気持ちいいに決まってますわ。」
「メリーも気持ちいいよ?」
マリー様は真っ赤だけどメリーは全然、何がいけないの?くらいな感じだ。
「なんかよー。お慰みの道具として使われてんじゃねーかなってよー。気持ちいいとか俺わかんねーしよー。」
ロビンの本音が出た。
「え?!旦那様、まさか、わたくしの独りよがり?」
「ロビン、気持ち良くないの?私悲しいな。ロビンキス好きだよね。キスでいっつも大きくなるもんね。そしたらいっぱいキスしよ。」
メリーがロビンの感じるところをマリー様より把握しているようだ。
「そ、そうですわ。旦那様。わたくしもわかっておりましたわ。」
マリー様、完全に遅れをとったな。
「あーあー、わかった。幼馴染に聞かれると恥ずかしいこと言うのやめろ。」
「ロビン、僕も今はキスが一番気持ちいいかな。してる人のことを感じられるしここまで顔近づけることないから、本当に心を許した相手としかしない、て感じがして特別だと思う。」
「おま、そんなことなんと恥ずかしげもなく・・・。やっぱエクシルは最っ高の幼馴染だぜ。」
がっしりと肩を掴んだロビン。
少しは気持ちも解れたかな。
「なるほど。」「キスか。」「あたしも好き。」
「マリー、公衆の面前でこうして。」
エリザ様が僕の顔を上に向けて、舌を入れるキスをした。
口から舌が絡み合う音がする。
「ん、はっ。これこそが真の淑女の嗜み、わたくしは何も恥ずかしくありませんわ。」
僕は恥ずかしいよ!
勝ち誇ったように実の娘にそんなこと言うエリザ様って一体。
「やってるな。」
うん?誰?
「エクシル、俺だ俺。サンドラだ。」
王様!
青いシャツに黒いズボン、白のジャケットの服に大剣を背負ってる。
装備も僕と同じ軽装、だけど装飾がすごい細かくて綺麗だ。
髪の毛は王様の時は後ろに撫で付けてたけど、おろすと全然印象が違う。
筋骨隆々の美形。
僕は衝動に駆られて王様の逞しい腕にぶら下がった。
ぶらーんぶらーん、わーい。
「はっはっはっ、昔スカイルにも良くやったな。スカイルのやつはもう出たか。こちらも手続きは終わった。さあ、ユニオンに行こうか。」
「婚姻の時の服って王様の服じゃなくていいの?」
「構わんだろう。後でノーラの両親には手厚くもてなす。あのスカイルのもとに来てくれるのだからな。爵位も今後決めないとだが、全て帰ってきた後で問題なかろう!」
そっかー、ないなら気にするのやめよ。
ロビンもぶら下がっても全く動じないな、王様。
「エクシル、あと王様というのはここからは無しだ。俺はサンドラ。この大剣が俺の獲物だ。」
見る人が見たらわかっちゃうね。
「わかった。サンドラさん。」
「りょーかい、おやっさん。」
「そろそろ降りんか。」
はーい。
「サンドラ、行きますよ。」
「そこはあなた、じゃないのか?エリザ。」
「わたくしの冒険者の伴侶はエクシルしかおりません。ハルモニア王国の王都スライトに鎮座するソレイール9世なら、わたくしの夫ですが。」
おっと、サンドラさん可哀想。
「はは、行くよ、サンドラ。君の弟弟子と君、どっちが強いか道中勝負でもしてもらおうかな。」
「それは、私も是非見たかったですな。さあ君たち、助けてくれた人たちに挨拶だ。」
村長がルエットさんの弟たちを連れてサンドラさんの前に並ばせる。
ありがとうございました、と3人の大きな声がホールに響く。
「それでは、お先に失礼します。」
村長が村に帰った。
ルエットさん兄弟とライムさんと。
僕たちもユニオンに向かった。
王宮からぞろぞろと冒険者が出てくるのに街の人たちは驚いていたけど、サンドラさんと一緒に戦った冒険者だということにしたみたいで、にこにこして挨拶してくれたり握手を求められたり、パレントさんなんか求婚されてたりした。
サンドラさんも結構モテてた。
ユニオンにつくと中の冒険者たちが僕らのことをすぐにわかったみたいで、街の人たちと一緒の反応で同じ冒険者として鼻が高いなんて言ってた。
すぐにチーフが飛んできて上の階に案内されて、みんなにプレートが配られる。
ロビンが銀から金に、僕が銅から銀、セシリア、エリザ様、ヨシュアさんは現状維持、ミスリル以上階級がないのでミスリルの人たちはそのまま。
あと報酬が出て、ケートスは核も何も残らなかったけど街の人たちが倒すまでの一部始終を見ていてユニオンに報告してくれたおかげでかなりの報酬が出た。
出てしまった。
「エクシル、俺の報酬持っててくれよ。」
「私のも!ううん、私のじゃなくて私たちの、だったね。」
「あたしのもお願いしていいかしら?また今度服を買いに行くときに使うから。なぜ僕が持つのかって?一緒に買い物に行ってもらうからに決まってるでしょ。」
セシリアが少し怖い気がしたけど、とりあえず預かった。
ガルドが、何枚あるんだこれ。
「今回の報酬は王宮からも出ていてね。誰がどうとかもう面倒だったから均等に分けさせてもらったよ。おかげで徹夜さ、ここの王様は本当に人使いが粗い。」
チーフがサンドラさんを目を細くして見てる。
バレてる。
「13人もいたからね。王宮から1プチナの報酬にユニオンからは特大の魔石の報酬を300ガルドとして、100ガルドに分けるのは大変だった。あの魔石ならもう少し高いはずなんだが、ここのユニオンではこの報酬が今は限界だ。」
「御託はよろしくて。チーフ、小銭をジャラジャラ持つのは嫌ですわ。1プチナと300ガルドにしてこの子に渡してちょうだい。」
・・・え?
「・・・は?あ、いやいや、ちょっと、せっかく分けたのですから、受け取って。」
「受け取ったわ。1プチナに換金をして頂戴。お金はひとりが持っていた方が楽でいいわ。」
チーフがテーブルの上に溶けるように突っ伏した。
頭掻きむしってる。
「ああああ、もう!かしこまりました!はい!1プチナです!ガルドは回収します!」
「きれた。」
「きれたな。」
「きれたね。」
「きれたわ。」
「うん、きれようだね。」
「きれましたわ。」
「きれたようだな。」
「見事なきれっぷりだ。」
「なんですの?それなんですの?!」
「おもしろーい。きれたー。」
みんなで顔を見合わせて笑いあった。
チーフはブスっつらだったけど。
お金を受け取って財布に入れて、ことの重大さに変な汗が出始めた。
僕今大金持ってる、笑ってる場合じゃなかった!
「や、ばい。」
「ああ、俺無理。」
「私も。これは無理。」
財布の中身を見た幼馴染が逃げていく。
階段から降りてユニオンの広間に戻ると、ちょうどスカイル様が飛んできた。
「ふう、どうぞ、足元に気をつけてください。ん?エクシル何故ここに。貴様らは・・・陛下?何故そのような。」
「冒険者だからな!」
「は!そうで、だった!今日は貴様に用がある。御同行願おう。」
「おう。」
威厳を保ちつつ紳士的な立ち振る舞い、良いぞ、とサンドラさんがスカイル様にひそひそ話したのが聞こえた。
スカイル様、褒められて鼻がすごく高い位置にある。
「さあ、ご両親様、私におつかまりください。もう少しの辛抱です。」
「いえいえ、何も疲れたり窮屈だったりすることはありませんよ。一瞬ですから。スカイル様。」
ノーラさんの両親、だろうか。
お父さんは黒髪でお母さんが綺麗な赤髪。
ノーラさんはお母さん似なんだ。
僕らもスカイル様につかまって、着いた先は葬式をした教会の中。
「急なことで大変申し訳ございません。どうしても本日、婚姻の儀を執り行いたく、お連れいたしました。」
仰々しくスカイル様がお辞儀をした。
「ノーラのご両親、スカイルが迷惑をかける。この国の王、ソレイール9世だ。事情があってこの姿をしている。しかもこの姿で行わさせてほしい。良いかな?」
不審と不思議の目でノーラさんの両親がサンドラさんを見て、はっと気がついた。
「へ、陛下であらせられましたか!こちらこそ、うちの娘をよろしくお願いいたします。ところで、どうしてそのような?」
「ユニオンでの掲示板の話は聞いておりますかな?」
「ええ、規格外のケートスがこの街を襲ったと。」
「その調査、この王国の被害の調査を1日でも早く執り行う必要があってな。申し訳無いがスカイルも同行することとなり、いつ戻れるかわからなくなってしまってな。急遽、今日行うこととしてもらったのだ。こちらの都合だ、この埋め合わせは必ず。」
それっぽい。
普通に聞いてたら僕もそうなんだって頷いちゃう。
ひとりぼっちで寂しいから一緒に行くだけなのに。
ノーラさんの両親も納得してくれたみたいだ。
焦って手を振ってるのに頭がうなずいてる。
「ああ、いえいえ!滅相もない!陛下頭をお上げください。そういうことでしてら、こちらこそお忙しいのに申し訳ありません。」
「物も何も揃っていないが、もう一度、またご両親をお呼びして婚姻の儀を執り行ってもよろしいか?」
「ええ、それはもちろん。差し出がましいのですが、これからどちらに向かわれる予定で?」
「まずはニルスを目指し、ゼコンの村に立ち寄る。ゼコンの村から国境である山脈の街道を調査する予定だが。」
急にノーラさんの両親の顔が明るくなった。
2人とも両手を合わせて、喜んでる?
「そうですか!私どもも同行してよろしいでしょうか?」
「それはどういう。」
「私どもは、スカイル殿下はご存知ですが、小さな商店を経営しておりまして。そこを畳んでゼコンに移住しようと2人で話しておりました。のどかで平和と聞いておりますゼコンの村に。」
「俺ら、ゼコンに帰るんだぜ?一緒に行こうぜ。」
ノーラさんの両親の言葉を聞いたロビンが話に割って入った。
そういう勇気はホント凄いよね。
「おや、そうなのかい?じゃあお言葉に甘えようかしら。」
「僕らも村が魔獣に襲われて、ゼコンの村に移住したんだ。いいところだよ。きっと気にいる。」
僕も、ノーラさんの両親ならきっと村も迎え入れてくれるはず、そう思った。
ノーラさんの両親も僕の言葉に頷いてくれてる。
「ノーラ、今日はなんでいい日だろうね。婚姻の儀から、移住先の村にまで皆さんと同行できるなんて。スカイル殿下、娘を、よろしくお願いします。」
2人がスカイル様に深々とお辞儀をした。
スカイル様はノーラさんの手を取って、光がさす祭壇まで行くと、司祭が奥のドアから出てきて2人を見守る。
2人が司祭の方を向いて、滞りなく婚姻の儀を進めているようで、2人が正面に向き合うと口づけを交わした。
その2人の姿が、僕にはとても神秘的に見えた。
「ありがとう、ノーラ。」
「こちらこそ、あなた。」
2人がこちらに戻ってくる。
「随分と省いたな。いいのか?」
「いいも何も、披露宴はもっと盛大にやりますよ!」
ニカっと爽やかに笑うスカイル様はかっこよかった。
いつも小難しい顔して眉間に皺が寄ってるけど、こんなに笑ってるの初めて見たかも。
「スカイル、早速だがお前も冒険者の姿になってこい!」
「はっ!ノーラはどうする?」
スカイル様がノーラさんの手を取って、ああ、近い近い。
「あなたが守ってくれるならこのままの格好で行きます。両親と旅ができるなんて、なんて言ったらいいか。」
「募る話もあるだろう。わかった。私だけ行く。へい、いや、サンドラ、さん、少し待っててくだ、くれ。」
ヘタクソ。
スカイル様が王宮に戻って結構経つ。
遅い。
「お待たせしました。」
冒険者っぽいけど、紛れもなく王族。
シャツがフリフリなところとか、ズボンがぴちぴちなところとか、腰の剣の装飾とか。
そういう勇気はホント凄いよね。
「ほほう、その格好懐かしいな。しかし、少し小さいか?ニルスで新しいものを買うといい。」
「ああ、だがこれが冒険者としては一番しっくりくるのでな。さて、南門の橋の先に飛ぶぞ。準備はいいか?全員手を繋げ。」
すっかりサンドラさんを冒険者として扱えてる。
祭りの最終日、僕らは王都から外に出た。
エクシル(所持金:1プチナ377ガルド500ジルバ)
種族:人間
階級:銀
武器:ホークアイ
属性:無 (光赤黄、色紫空赤)
才能:融合、学習
技法:・威風 ・消失 ・選別
光玉:赤
色玉:紫、空
覚えた技
・光
赤:百花繚乱、屠龍
黄:サジタリウス
・色
紫:パイロクラスティックフロウ
空:アブソリュートゼロ
赤:シールドブロウ
契約:セシリア、リタ、エリザ、ヨシュア
ロビン
種族:人間
階級:金
武器:弓、ナイフ
属性:光黄
才能:射撃
絶技:サジタリウス
従属:なし
魔法
・スピードアップ ・テレパシー ・マーキング ・マジックショット(=バーン =ライトニング) ・アラトアラウンド
契約:マリー、メリー
セシリア
種族:人間
階級:銀
武器:杖
属性:光青
才能:叡智
絶技:白い風?
魔法
・リカバー ・ハイ=リカバー ・アクアアーマー ・アイシクル ・ウォータースラッシュ ・フルード ・アナライズ ・コントラクト
契約:エクシル
パレント
種族:エルフ
階級:ミスリル
武器:剣 (ナイフ)
属性:色黒
才能:審判
絶技:?
魔法
魔法全般で攻撃魔法が得意 ・リカバー ・ハールロック ・ブラックアウト ・モノクロームミーティア ・レビテイト
リタ
種族:人間
階級:ミスリル
武器:杖
属性:色空
才能:増幅
絶技:アブソリュートゼロ
魔法
・リカバー ・ハイ=リカバー ・生命力残し ・フリーズバリア ・アナライズ ・コントラクト ・アンタークティカ
契約:エクシル
サンドラ(ソレイール9世)
種族:人間
階級:ミスリル
武器:大剣
属性:色黄
才能:?
絶技:?
魔法
・エンチャント=スパーク(雷神剣、召雷剣)
契約:エリザ
エリザ
種族:人間
階級:金
武器:杖
属性:色緑
才能:?
絶技:?
魔法
・リカバー ・リカバリーズ ・コントラクト
契約:サンドラ、エクシル
マリー
種族:人間
階級:銀
武器:ワンド
属性:色赤
才能:?
絶技:?
魔法
・アタックアップ ・スキルアップ
契約:ロビン
メリー
種族:エルフ
階級:銅
武器:無
属性:無
才能:器用、整頓、感覚
契約:ロビン
ヨシュア
種族:人間
階級:金
武器:剣
属性:色青
才能:?
絶技:?
魔法
・フレイム ・エンチャント(=アクア)
契約:エクシル
長くなりましたが王都はここで終わりです。




