24
新章突入
長くなるかも
スタンピードからふた月が経った。
このふた月の間に色んなことがあった。
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ロビンはパレントさんにしごいてもらっていて、セシリアはリタさんに水魔法を教えてもらっている。
セシリアとリタさんは属性が似てるらしい。
僕はロビンに的当てのコツなんかを聞いて、投げが上手くなってきた、気がする。
文字を読む練習だって、リタさんは魔術書を僕に見せてくれた。
普通自分の魔術書を他人に見せることがないし、なんだか秘密の日記帳見られているようで恥ずかしい、と言っていた、リタさんらしくない。
そんなリタさんのおかげで文字もだいぶ読めるようになった。
父さんは宿のお婆さんがひと部屋貸してくれて、そこに妹と住んでる。
僕はパレントさんの部屋と父さんの部屋を行ったり来たり。
部屋が足りなくなってきたから宿を大きくする話が出てきて、お婆さんは、この体では無理だよ、て言ってたんだけど、ロビンとセシリアの母さんがお手伝いすることになって、新しく宿を建てることになった。
今ある宿の隣にドーンと部屋だけの大きな建物がたつ予定。
村の人たちすごい張り切っててすごい笑顔だ。
できたらロビンとセシリアの父さん母さんは今の宿の部屋に引っ越しするって言ってた。
お婆さん、ちょっと嬉しそうだった。
宿が立つまで、ロビンたちは研ぎ屋、セシリアたちは食事処に部屋を借りてる。
警備のおじさんと父さんと、体力づくりに励んでいて父さんは毎日警備のおじさんから新しいアザをもらってた。
食事処のおばさんは、そういうところは親子だね、て呆れられた。
父さんはどんどん体が太く大きくなってきて、おばさんが、かっこよくなってきた、て言ってた。
通りがかる女の冒険者とか女の行商人とかが、警備で立ってる父さんを見てこの村に立ち寄るなんてことが増えた。
この村に住みたいって言ってくる女の商人もいたって村長が教えてくれた。
そんな父さんを見てたのかな、ロビンとセシリアの父さんも警備の仕事に就きたいって、警備のおじさんに言いにいったみたい。
みんなでアザたくさん作ってて、研ぎ屋のおじさん笑ってた。
食事処もお客さんが増えて忙しくなってきた。
よく僕と一緒のものを頼む冒険者のおじさんが、お前の食べてる顔見てるとメシがうめぇんだよなぁ、て村にいる時は一緒に食べるようになった。
食事処が忙しいときは父さんも手伝ってるんだけど、父さんの人気がすごいらしい。
女の冒険者からお尻触られるんだ。
父さんに、ダメだよ触らせちゃ、て言ったんだけど、食事処の評判は俺の尻にかかってる、仕方ないんだ、て意味わからないこと言ってた。
顔が真剣で怖かった。
警備の仕事が交代でできるようになったから、畑を作ることになった。
父さんたちは、警備をしない日は四角い枠の中の土を掘り返して、土を柔らかくしてる。
パレントさんは魔法ですぐできる、て言ってたけど警備のおじさんが、鍛錬です、て言って魔法を使うの断ってた。
ロビンがテイムしてたセイヒョウのテイムを解くことにした、のだけど何故かゼコンの村から離れようとしない。
テイムの魔法はかけてないのに、いつも警備のおじさんの隣にいる。
時々くる魔獣は全部セイヒョウが倒しちゃってる。
偉い人が来たこともあった。
村長、頑張ってた。
それが気に入られたみたいで王宮への招待状をその場でもらってた。
すごいことなんだって、王宮の招待状をその場でもらうの。
村がどんどん賑やかになってきて、父さんたちもそれがこのふた月の感想。
追放された時は寒かったけど、あれから4月くらい経って、すごく暑くなった。
夏だ。
招待状に書かれた日の15日前くらいになって、パレントさんとリタさんとロビンとセシリアで、護衛して、ゼコンの村から王都まで10日くらいかかる、て村長が言ってたから少し早めに王都を目指すことになった。
「みんな準備はできたかい?」
「おう、いつでもいけるぜ。」
「私も、準備万端。」
「にーにー。」
ステラだ、僕がいなくなると嫌がるかな。
「ステラ、これから村長と一緒に出かけるんだ。」
「またいなくなる?」
「ちゃんと帰ってくるよ。」
「ならとーちゃとまつ!」
なんかあっさり。
ステラもだいぶ落ち着いてきた。
村中を駆け回って遊んで、疲れてすぐに寝てしまう。
おばさんが特に可愛がってて、孫ができた、て嬉しそうだった。
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村の人たちが見送ってくれる中、僕らは王都に向かって出発した。
まずはイースのある町、ニルスに向かう。
セイヒョウがいなくて魔獣が頻繁に襲ってくる。
ロビンが斥候をしてて早く攻めてくる魔獣に気がついてくれるからこっちも戦闘準備ができて楽だし、戦闘になる前にロビンが仕留めてくれたりして、縦横無尽に駆け回ってた。
草原も青々としてて前にパレントさんと一緒に歩いた時よりも背が高く、隠れやすくなってるから、ロビンは大活躍だった。
ロビンとセシリアは、また何個かの魔法をゼコンの村にいる間で覚えたみたい。
今斥候でその覚えた魔法を使ってるって言ってた。
あと才能。
ロビンは射撃の才能でちょうだん?とか矢の進行方向が変化する打ち方を覚えた。
セシリアは魔法の効果がどんどん上がってて、覚えられる魔法も使える魔法も多くなって、魔力の器も大きくなってるんじゃないか、とリタさんのが分析してた。
僕はといえばまだ使える技は二つで魔力もそんなに増えてるわけじゃないから、たぶんロビンが使うサジタリウスよりも弱いんじゃないかなって思ってる。
ちょっとみんなの成長についていけなくて焦ってるかも。
今日の野営場所について、ロビンが仕留めた魔獣を僕とパレントさんと村長で捌いて火にかけて食べるんだけど、やっぱりゼコンの食事処やニルスの店が恋しくなる。
料理の才能があればいいのにな、とも思うよ。
村長は日持ちするように火で肉の水分を飛ばして、干し肉の準備をしてる。
食べ終わったら、セシリアは魔術書を火の前で読んで、僕は素振り、パレントさんとロビンと村長で捌いた魔獣を穴に入れて焼却処理しに行った。
「エクシル、本を読みましょ♪」
リタさんが魔術書を開いて待ってる。
魔術書を読んでてもリタさんの属性が一体なんなのかわからない。
こうして旅先でも魔術書が読めるように、属性を持っている人たちはまず収納魔法を覚える。
この収納魔法は属性があれば誰でも習得できる数少ない魔法だってリタさんが本を読んでいるときに教えてくれた。
試しに僕も教わったけど、やっぱり使えなかった。
火の前に座ってリタさんの魔術書を借りる。
さっきまでひとりで読んでたセシリアも僕の右隣にきた。
どうやら同じ魔術書のようで僕の読んでるページよりもセシリアは先に進んでる。
僕はただ書いてある内容を学習するだけだけど、セシリアの叡智は書いてある内容を覚えて理解しより効果の高い魔法にできるんだ。
読んで覚えた内容が自分の力として知恵として、使えるのは羨ましいな。
「ほらぁ、よそ見しない。セシリアちゃんは、それは本を読んでるの?それともエクシルにくっついてるの?」
僕は倒木に座ってて最初は横に座ってたんだけど、今は僕の背中に抱きつくように座って、確かにそれ本読んでるの?
「ふいー、穴掘りはやっぱ疲れるな。エクシルー、・・・それ、どういう状況?」
リタさんのつば広の帽子が、ロビンからは2人の顔を隠すように見えて、体はかなり密着してる。
セシリアほどじゃないけど。
「わかんない。」
「じゃー俺もエクシルの隣で魔術書読むか!俺のも読んでみるか?」
「あ、うん、読みたいたたたた。」
何が起きた?
「あー、エクシル、今日は辞めとくわ。こえーもん。セシリアはお前の首噛み付いてるし、リタさんはお前の左の太腿、つねってるぞ。」
どうして!?
「たらしもここまでくると壮観ですね。」
師匠と遠い目をして、村長は今にも吹き出しそう。
あ、行かないで、置いていかないで!
「さあ、エクシルぅ。読書の続きをしましょ。次のページわぁ・・・。」
セシリアが何も言わずにずっと噛んでるのが本当に怖い。
昼は暑くても夜は涼しい風が吹くはずなのに、ここは暑い。
なんだか眠くなってきた。
そして不用意にあくびをしてしまった。
セシリアとリタさんが一斉に動き始める。
「眠いの?仕方ないわね。今日読書はここまでにして、もう寝ましょ。」
僕の前に寝袋が敷かれる。
「幼馴染仲良く寝ようね♪」
セシリアは既に寝袋に入っていて、バンバン叩いてる。
リタさんとの距離もここ最近ですごく縮まった気がする
僕は木の根元に置いてあるリュックから寝袋を取り出して、パレントさんの隣で寝た。
エクシル(所持金:82ガルド500ジルバ)
種族:人間
階級:銅
武器:ホークアイ
属性:無 (光黄、色赤)
才能:融合、学習
覚えた技
・シールドブロウ ・サジタリウス
ロビン
種族:人間
階級:銀
武器:弓、ナイフ
属性:光黄
才能:射撃
絶技:サジタリウス
従属:なし
魔法
・スピードアップ ・テレパシー ・マーキング ・マジックショット(=バーン =ライトニング) ・アラトアラウンド
セシリア
種族:人間
階級:銀
武器:杖
属性:光青
才能:叡智
絶技:白い風?
魔法
・リカバー ・アクアアーマー ・アイシクル ・ウォータースラッシュ ・フルード
リタ
種族:人間
階級:ミスリル
武器:杖
属性:?
才能:?
絶技:?
魔法
・リカバー ・ハイ=リカバー ・生命力残し ・防御結界
パレント
種族:エルフ
階級:ミスリル
武器:剣 (ナイフ)
属性:色黒
才能:?
絶技:?
魔法
魔法全般で攻撃魔法が得意 ・リカバー ・ハールロック
村長
種族:人間
他不明




