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闇の向こう

瞼を閉じるのがこわかった。

瞼を開けるのもこわかった。


 すべてを失いそうで……



これは令和元年、台風19号が東日本を襲った時の記憶。


目を開けたら闇



前も横も上も下も



闇闇闇・・・



昼か夜かもわからない



時刻は10時過ぎ



そんなに眠っていたんだと



ベッドから起き上がるわたし



風の唸りが聴こえてくる



バラバラという水が滴るような音もする



でも 



まだ



雨戸は開けられない



“保証”はないから



自分の目で確かめなくては・・・




  暑い



  喉が

渇いた




台風が通った後も部屋の温度は下がらない



むしろ雨戸のせいか蒸している



何がどうなったのか



窓を開けた時



目に映る景色ががこわい



それが



   絶望になるかもしれないから・・・





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