孤児院とは(哲学)
…成る程。
あれから1週間。本日から刺繍の授業が本格化した
男性はやらないため、クラス合同となり女子が刺繍をやっている間男子は剣技をやるらしい。つまり私もアンネローゼと一緒の授業を受ける
あ〜漫画だと刺繍の授業抜け出してエリザベートとアンネローゼはキャアキャア殿下の応援に行ってたっけなぁ…今はそんなことしないけど
そして、私という転生者が居る以上、アンネローゼも転生者なんだろうか…おそらくそうだと思う…多分。自信ないな
よく分からないが、彼女がBクラスのギラギラしたお馬鹿令嬢達から攻撃されない理由はすぐに分かった
悪役令嬢達がビッチに文句を言う理由の代表例として、貴族のマナーが全然なってないってのがあるけど
実際、遠くのテーブルで黙々と刺繍をしているアンネローゼは貴族の作法とかは疎いみたいだ…でも誰もそれを批判したりしない
結局、マナーがダメダメなのはビッチが虐められる本質的な理由ではない。人の男に粉かける尻軽クソビッチだから虐められるのだ!
だから、マナーダメダメでもアンネローゼが虐められない理由もそれだ
なんというか彼女は、女同士の上下関係にすごく敏感っぽい。
他の令嬢に平身低頭しているが、それが何故か迫力があるというか遜ってるのになんか怖い。
そして
「トイレお願いしま…も、もうしわけありません!!」
「まあアンネローゼさん、それも孤児院の…?」
「あ、そうなんです。すみません
孤児院でずっとミシン…服飾の作業をしておりましたのでこうしているとついその時の習慣が…孤児院は作業中の私語は厳禁ですし、お手洗いに行きたくなったら今みたいに先生に言って同行してもらわなければいけなかったので…」
「まあ!大変でしたのね!」
「わたくしには分からない世界ですわ…」
ピシッっと姿勢正しく挙手をしてトイレお願いしますと大声で言いかけてから顔を真っ赤にして周りに謝罪するアンネローゼ…え、何その孤児院ルール。孤児院ってそういうものなの??
え?
めっちゃ厳しくねアンネローゼのいた孤児院。
私がよく慰問してた公爵領の孤児院なんか元気いっぱいわんぱく小僧とおませな女の子のエネルギーが毎日大爆発って感じだったぞ。
ちなみに今もみんなマブダチですわよ。みんなで焼き芋大会とか色々やったなぁ。サツマイモ見つからなかったからじゃがいもでやったけどバターつけて美味しかったよ
ちな、バターは孤児院で作ってます。だから高級品だけど孤児達もガッツリ使えるのだ。生産者特権バンザイ
「彼女も大変なのですわね」
「ねー!
あと、アンネローゼは食べるのがびっくりするぐらい速いわよ。気が付いたらお皿が空になってるのよ。孤児院にいるとみんな速くなるって言ってたわ」
「そういうものなんですわね…」
ところでマリアンヌ、あなたが刺繍してるのはクトゥルフ、海の底にいる古き邪悪な神かしら?
え…違う?それうさぎさんなの?絶対違いますわよね?!
オーケー、貴女は画伯なのね。了解しましたわ
その後、アンネローゼが奇声を上げて裸で寮の廊下を走る事件とかあったが特に大事は起こらないまま卒業を迎えた
私といえば…
「…私は初めて見た時から貴女に惹かれていましたよ?」
しれっとそう言うことを言うアルカディア様…アルはずるい
抱き寄せられると彼の艶やかな黒髪が頬に当たってくすぐったい
そんな彼は公爵家にお婿に来ることが内定している
結局王妃にはマリアンヌがなるようだけど、アンネローゼから色々と社交術??を教えてもらった彼女は今は極妻みたいなキャラになってきしまっているので魑魅魍魎が跋扈する社交界で頂点に君臨するのもそう難しくないだろう
アンネローゼは実はスラムを掌握しており、アルは殿下直属の諜報部隊の次期隊長だったため、一時期シンジケートとの繋がりを疑ってアンネローゼをマークしていたということもあとから聞かされた
情報屋などにも顔が効く彼女は殿下の非公式部隊に所属することになり私の旦那様の部下となる
超エリートコースですわね!
「いや、普通にみんな仲良くなっただけですが…」とはアンネローゼ本人の談ですけれど
最後までよくわからないヒロインだったけど、誰も不幸にならなかったのだからこれで良いのかもしれませんわね!
〜fin〜
わかる人にはわかるネタ!
アンネローゼの中の人は栃木を便宜上孤児院と言っていますww




