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月曜日

月曜日の朝、雪乃は自分の体調がまあまあ戻っていることを自覚した。

これなら会社に行けるわ。顔を洗ってメイクして、さて今日はそんなに酷い顔じゃないよ。

まるまる二日間寝ていたから、少しは疲れが取れた感じだわ。


地下鉄を降りて、右に曲がり5分歩いて会社の入っているビルへ。

高層階用エレベーターに乗る。

19階でほとんど人がいなくなって、あれ、星野だ。


「おはよう」


「おはようございます」

めっちゃ気まずい。


星野が言った。

「あの、後で連絡します」


「わかった」

雪乃は22階でエレベーターから降りた。

はああ、なんか疲れたぞ。


体調と関係なく、仕事は容赦なく降ってくる。

これをやっつけ、あれを他部署に押しつけと奮闘している間に一日が過ぎていった。

承認ボタンをポチポチ押して、20時過ぎて、さて上がりますか。


上履きからヒールに履き替えて、ビルを出る。


和幸からメッセージが入っていた。

「体調大丈夫か?」


「ありがとう、だいたい戻った」と雪乃は返した。


「よかったよ」

とすぐレスがあった。


星野からもメッセージが入っていた。

「みんなで新年会でもしませんか?」


お、空気読んだな。

でも24日、私、空いているんだけどな。


和幸から、電話が入った。

「少しはマシになったか」


「ありがとう。いきなりめっちゃ働かさせられてクタクタだけどね」


「メシ食ったか?」


「いや、これから」


少し間があって、和幸が言った。

「これから一緒にメシ食わないか」


「いいわね、お腹空いたわ」

雪乃は溜め息をついてから答えた。


「じゃあ、いつもの待ち合わせ場所で20時半くらいかな、店はどこか予約しておく」


「ええ、ありがとう。また後で」


食事の後、駅で別れるときに和幸が言った。

「24日空いてる?」


雪乃は答えた。

「空いてるけど、なによ?」


「あのさ、雪乃のところに行っていい?」


雪乃はキッと和幸の方を睨んで言った。

「来ないでもらえる?まだ私は和幸のこと、許してないのよ」


和幸は少しの沈黙の後に、わかった、と言ってから片手を挙げて反対側のホームへと降りていった。

雪乃はその後ろ姿をみながら思った、私も少し意地を張りすぎてるな。


地下鉄の列車が入ってきて、風圧で髪が少し乱れた。

髪を直しながら雪乃は小さく溜め息をついた。

なんで自分が怒ってるのか、自分でもわからなくなっちゃったな。

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