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雪の積もっていないクリスマスイブ

 今年、24日は振替休日で休みだった。

 土曜日を合わせて三連休だと部屋も片付けられるし、色々できて年末には助かるわね、と雪乃は思った。

 

 土曜日、日曜日とがんばって大掃除をすませ、さて24日。

 いつもなら和幸と家でクリスマスパーティーをするのだけど。

 そうはいっても、気分を盛り上げないと。飾り付けをして料理もちゃんとしよう。

 だって、せっかくのクリスマスイブだもんね。


 大寒波が襲来しており、夜は厳しい冷え込みが予想されるとのことだった。

 これ以上、寒くなるの?たまったもんじゃないわ。


 天気予報通り、夕方から一気に気温が下がった。

 

「山沿いでは初雪が観測されるかもしれません」


 この辺りは、ホワイトクリスマスにならなさそうね。


 19時に電話が掛かってきた。和幸からだった。


「なによ」


「今、雪乃の部屋の前にいるんだけど」


「来ないでって、言ったじゃない」


 少しの沈黙。


「雪乃が好きだから来た」


 雪乃は溜め息をついた。


「まあいいわ……外は寒いから上がって」


 小さなクリスマスツリーの電飾が瞬く。


「なんで二人分の料理がセットされてるんだよ」


「一人分だと、あなたが来たら困るじゃない」


「わかりにくい誘い方だな」


「あなたが図々しいのよ」

 雪乃は和幸を少し睨んだ後に、苦笑しながら言った。


「メリークリスマス!」


 和幸は懐から小さな箱を取り出して、雪乃の手に持たせた。


「メリークリスマス! 僕から雪乃にプレゼント」


 そして和幸は大きく深呼吸をしてから雪乃に言った。


「僕と結婚してもらえませんか?」


 雪乃は黙ったまま、箱を開け指輪を取り出し左手の薬指にはめる。

 ピッタリだな、さすが。


 長い沈黙。雪乃は和幸の目をじっと見つめながら言った。


「私はこのまま変わらないけど、それでもいいの?」


「そのままの雪乃がいい」


「わがままで、おこりん坊だよ?」


「そこがいい」


「和幸に暴力振るうよ?」


「そこは善処してくれ」


「私は空気読まないよ?」


「そこが好きなんだよ」


 雪乃は大きく溜め息をついてから、にっこり笑って和幸に言った。


「じゃあ、これからもずっとずっとよろしくね」


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

大人のための童話 第2弾として、書いてみました。楽しんでいただけましたでしょうか?


なに、第1弾をお読みでない?!あの迷作 「電車の中で隣の人に寄りかかって眠っていたら」をご存じない?

短いので、隙間時間に是非お読みください!https://ncode.syosetu.com/n6697fd/

以上、宣伝でしたw


縁がありましたら、またお目にかかりましょう!


 お時間がありましたら、感想や評価をいただければ幸いです。

今後の創作の参考にさせていただきます。是非宜しくお願いいたします。


[Special thanks to Hinenako !!]

なお本作品は、Twitterにおける絵師「ひねなこ」様との交流からインスピレーションを得て創作されたものです。「ひねなこ」様に、深く感謝申し上げます。

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