表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/46

11話:可愛い……?

 「あの、本当にこの格好で行くの?」


 

 短いスカートをひらひらさせて、私は尋ねた。

 そんな私にレアは迷いもなく頷いた。



 「そうよ。似合ってるわよ、萌花」



 似合ってるなんて……!!

 太くて短い足が見えちゃうし……。

 ドレスなんて私には似合わない。



 「まず、足を出すってこと自体が……」



 「萌花、痩せたし。足も長いから栄えるわよ」



 レアの言っていることが理解できない。

 お世辞は言わないで……、とまた文句を言おうとした時、玄関のチャイムが鳴り響いた。

 はーい、とレアは玄関に向かう。



 「おはよう。レア」



 そう言ってセナはレアの頬にキスをする。

 私にもキスしようとするところを必死に止めた。

 



 セナはパリッとしたスーツを着込んでいる。

 美しく、見とれてしまうほどだ。

 レアはでパープルのフレアドレス。

 大人の色気が出ている感じで美しい。



 私は……場違いかも。

 白のドレス。フリルが付いててスカートは短い。

 こんなドレス、友美が着たら可愛いんだろうな。



 「萌花……綺麗でしょ? セナ」



 レアはセナに尋ねた。

 


 「うん。凄く……可愛い」



 セナはにっこり微笑みながら、そう言った。

 いや、そう言われると照れるんだけど……。



 「お世辞はやめて。パーティは二人で行って」



 素っ気なくそう言うと、部屋に戻った。

 はぁ、ちょっときつかったかな……。

 そう思った時、部屋をノックする音が聞こえた。



 「萌花、入って大丈夫?」


 

 うん、と返事するとセナは部屋の中に入ってきた。

 


 「何?」

 「うん? 何もないよ」



 私が怪訝な顔をしたのが分かったみたいで、セナはにっこり微笑みながら言った。

 


 「僕もパーティ行くのやめるよ」

 「どうして?」

 「萌花が行かないから、やめる」



 このパーティはセナにとってとても大事なパーティらしい。

 セナの将来に関わるらしいけど……。



 「どうして、私が行かないからやめるの?」

 「萌花が行かないと意味がないからだよ」



 どういう意味?

 考え込んだが、意味が分からない。

 しかし、私が行かないとセナの将来に関わるわけだ……。

 


 「分かった。それなら行くわ」



 そう言うとセナはまたにっこりと微笑んだ。



 「今の萌花、凄く可愛いから。僕でも……魅せられた」



 セナの頬が少し赤くなってる気がした。

 


 「じゃあ、先に玄関で待ってるね」


 

 そう言って、セナは部屋を出た。



 

  


 



 


 

 


 

 

 



 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ