表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!  作者: 山田みかん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/82

二人組

『それはもしかしてっ!もしかしなくても、めっちゃお高いやつでわッ!』


『そうよ、まさに松茸ちゃんっ!』


 きゃ~と盛り上がる二人の傍で、少年がキョトンとしている。

 まあ、はたから見たらキノコ片手に、何を盛り上がっているんだって話だよね。


「そのキノコがどうしたんですか?」


「ウィル君。これは、お高いキノコなのよ」


「いやいや、それじゃあ通じないって。たしか『歩行キノコ』だったっけ」


「ええ!これが、走るキノコと言われている『歩行キノコ』ですか?」


「─────歩行なのに走る?」


 うわぁ~と少年が感動して眺めているが、お姫様だけは首をかしげていた。


「隊長たちにも聞いたんですけど、やっぱり速いですか?」


「あ~普段は歩いてるけど、気付かれちゃうと、かなりのスピードで走るからね。まあ、うちの弟にはかなわないけどね~」


 よしよしと頭を撫でられている白陽は、不満顔だ。


「へぇ~、シロ君はやっぱりスゴイですねぇ」


 少年には尊敬の眼差しで見られているが、白陽の絶対零度の目線は溶けなかった。


「‥‥‥‥え、私がおかしいの?二人が何言ってるか分からない。シロ君が不満なのはわかった」



 ─────シロ君不満なのっ!?めっちゃ褒め自慢してるのにっ!


「お姫さんどこですか~?」

「姫様~」


 廊下側から、何やら疲れた声が聞こえてくる。


「誰かが呼んでるよ?」


「あの二人組ですね~」


「二人組?」


「お姉さんはまだ会ってないですよね。優秀な人達なんだけど、ね」


 ─────チョイチョイ手を抜く人達です~。と少年が扉を開けてのぞくと、同時に開かれる。


「あ、いた。姫様、俺達をおいていかないでくださいよ」


「そうですよ。おかげで向こうで手伝えって─────うわ、『歩行キノコ』!」


 どかどかと遠慮なく入ってきた二人組の騎士は、お姫さんが持っているキノコに過剰に反応した。


「─────なんでそんなモン持ってるんですか!」


「‥‥‥‥あ、俺なんか涙が出てきた」


 何だこの二人組は、入ってくるなり『松茸』ちゃんにケチを付けようってのかい?


「隊長たちが言ってたんですけど、若い人たちは挑戦しがちって言ってました~」


「‥‥‥‥俺、谷に誘導されて落ちた‥‥‥‥」


「俺なんか、散々逃げ回った挙句に、大型魔獣に衝突させようとしたんだぜっ!」


 ‥‥‥‥恐ろしいキノコだった。


 ‥‥‥‥何やら思い出したくない出来事らしく、二人とも分かりやすく落ち込んだ。


「お姉さんはそんな事には、ならなかったんですか~?」


「うちは弟が超優秀だからね。そんな隙は微塵もないよ」


 二人組が残念な結果だったのを知って、─────フンッと白陽がドヤ顔を決める。


「大型犬かと思ったら、話に聞いていたフェンリル‥‥‥‥」

「フェンリルに馬鹿にされた‥‥‥‥」 


「‥‥‥‥とてもキノコ狩りの会話じゃない‥‥‥‥」


 ─────理解できない。一人首をかしげるお姫様だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ