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聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!  作者: 山田みかん


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ムズい

 お姫さんの、「異世界魔法の講義」を受けている私は、只今絶賛困惑中である。


「ぬうぅぅ~。ムズイっ!」


 思わずムンク顔になった私に、お姫さんはいやいやいやと手を振る。


「これ一番簡単なやつだよ?小さく発動させるだけなんだから」


 所かまわず広げる方が逆に難しいんだけど‥‥‥‥。

 お姫さんがぶちぶちと文句を言うが、自分にとってどうやら、ちんまりと凝縮させる?方がムズイ。


「あ、来たみたい。─────ちょっと待ってて」


 そう言い残し、布をヒラヒラさせながら、お姫さんは建物の入り口の方へ駆けていった。  残された私は、お姫さんが地面にゴリゴリ描いた手順を詰め込むのに、頭の血がグルグルしている。


「何よこれ?異世界魔法は、ぱぁーと行くもんじゃないのかね」


 室内でやると危ない?かもしれないというお姫さんの助言で、建物の外に連れてこられた。目的の人物は、あまり移動させたくないという事で、ケガ人が収容されているエリアに移動してきたのだ。

 三階建てだろう建物がコの字のようになって囲まれているこの場所は、なんだか学校の中庭を思い出す。お姫様と一緒だからなのか、ただ単に自分が目立つのか、所々の窓から野次馬のように覗いているのも変わらない。


「最初は‥‥‥‥右、んでくるっと回して左に流して‥‥‥‥」


 最後はギュギュっと締めて‥‥‥‥。異世界魔法‥‥‥‥意味わかんない。

 最初は詠唱する?て言われたが、丁重に断った。ドヤ顔で詠唱する精神は、持ち合わせていないんで、と言うと「‥‥‥‥やっぱ、そうよね」と遠い空を見つめていた。聖女様は色々あるんだな‥‥‥‥。


「おい、リオ」


「あ、シロ君」


 周りに他の人がいないので、久しぶりにシロ君が話しかけてきた。

 シロ君は、会話ができない魔獣で通している。周りの人間を観察するには、会話はできないと思われていた方がいいと、フェンリル母さんに言われていたらしい。

 フェンリル母さんはシロ君を、スパイか何かにするつもりなのかな。


「聞いてよ~お姫さん。森でやってたみたいに、ぱぁーとやっちゃダメっていうの~。もっと意識して発動させろっていうの~」


 ─────難しくない?と不満を訴えるが。


「母上にもいつも言われてただろ、大雑把すぎるって。あのヒラヒラもそれが言いたいんだろ」


 ─────うわ~んシロ君も私の味方じゃないの~。詰め込みすぎて、頭の中クラクラしてるんだけど。


「それより、お前が治そうとしてるやつ、ケガだけじゃないぞ」


 ─────どういう事?と隊長さんとお姫さんに連れられた人物を見やる。

 

 車椅子らしき物に乗せられ、隊長さんにゆっくり移動させられている人物は、年は重ねてはいるが、そこらにいる隊員よりは体が大きく、筋肉という名の鎧で武装している。

 ─────いわゆるゴリマッチョだ。

  その体格からして、椅子に座らせているのは、本人としてはさぞかし不服だろう。

 隊長さん自ら椅子を押している事から、その地位が高かろう事が窺える。


 ─────が、自分が注目すべきは、そこじゃなかった。


『お姫ちゃーんっ!さすがに年季の入った『毛根復活』は自信ない─────っ!』


『違うからね─────っ!』「ワンワンワンっ(そこじゃない)!」


 ─────その時自分は、お姫さんの魔法ウンチクで頭が回っていなかった。

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