大変らしい‥‥‥‥
「『真名』付けって結構大変なんですけど‥‥‥‥」
「え、そうなの?」
「名付けと同時に、こちら側の気力が、ごそっと持っていかれると聞きました~」
「─────?おっさん平気そうだったよ?」
─────ちなみに私も。
「あのお方は、体力お化けですからね~。これぐらい何ともないって事なんでしょうね~」
リオさんはきっと、別の理由で何ともなかったと思いますよ~。と勝手知ったるウィル少年。
─────え、別口? 何それこわいんですけど‥‥‥‥。
「ぷしっ」
シロ君から呆れたような鼻息が飛んできました。
─────あれ?分からないの私だけ?
「僕はお二方のようにはいかないので、今日中には無理ですね」
ウィル少年の宣言に、分かり易く「がが~ん」となるモモンガちゃん。
そのままポケットの底に沈んでいきました‥‥‥‥。
かわいそうなので、ウィル少年に『仙桃』を一つあげました‥‥‥‥。
「─────さてと、お風呂も直ったし、いっちょ頑張りますかっ!」
さあ、やるぞっ!と気合をいれて『杖』を振り上げると、べか───っと容赦なく光り出した。
─────なんだよっお前も光る仕様なんかいっ! 目に優しくないっ!
「ちょっとっ!見えないから静かに(?)してっ!」
とたんに、べっかべっか点灯は、一気にしゅんっと大人しくなった。
それでも何か地味に、ちらちらラメ加工の様に光ってるが、まあこれぐらいなら許してやろう。
「─────おう、アル坊はいるか?」
「いますよ、何かありましたか?」
部屋の中には、アルヴァレスと着替えが終わったらしい二人、興奮気味のクリスティーナが揃っていた。
「『呪詛』を『解呪』する段取りが出来たと姫様から聞きましたが‥‥‥‥、その事ですか?」
「『解呪』じゃないです!『○返しだっ!』です!」
「あ、ああまあ、あやつは『解呪』ではなく『返す』らしい‥‥‥‥」
─────チラッとクリスティーナに着いてきたサラを見やる。
優秀なメイドは心得たとばかり、一礼して部屋から退出していった。
その様子から、内密の話があるらしいと、三人は無言で理解した。
「『呪詛』を『返す』などと耳にしたことはないのじゃがな‥‥‥‥」
─────○返しだ!ですよっ!
とクリスティーナ姫から訂正が入るが、何故毎回台詞に力を込めるのか。
他の人間には理解が出来ない‥‥‥‥。
「その『返す』と言った当人じゃがな。ギルドで『身分証』を発行してもらったんじゃが‥‥‥‥」
「─────ギルドで?」
「今の状況では、我々が手配するより早いですからね。即日発行となると、『一般』枠ですか?あの人『一般人』が好きみたいですから」
「─────いや『特級』なんじゃ」
「「「 え‥‥‥‥ 」」」
クリスティーナ以外の三人は、その場に固まった。




