留めておきます‥‥‥‥
最悪で面倒な襲撃者が現れたとき、私の今世の運はここで終了してしまうと、正直覚悟した。
その覚悟は空から降ってきた、前世の同郷人によって終わりを迎えたのだ。
その後に自称聖女の割り込みで、自身が『呪詛』の攻撃を受けてしまったのだから、リオさんにも気を付けるよう警告をしたかったが、かの人物は非常に頼もしかった。
醸し出すオーラが、非常に怖かったともいうが‥‥‥‥。
しかし、そのリオさんが発した発言が衝撃だった‥‥‥‥。『ビルから飛んだか。この世界に来るために』
その台詞を聞いた時のあの自称聖女の表情。この世界に来るために、そんな事をする奴なんて、普通の思考回路じゃない‥‥‥‥。そしてリオさんは、何故その事を知っているのか‥‥‥‥。
リオさんがこちらに来た事情はまだ聞けてないが、あの様子からすると、聞くのも怖い感じがする‥‥‥‥。
あの後何と自称聖女は、一瞬の隙をついて、逃走を図った。
逃げられたことにリオさんは大変憤慨して、鉄製の杖を細切れに粉砕していたのが怖かったが『流れの聖騎士』ことジークの象徴である『宝玉』は確保した。
帝国の至宝である『宝玉』を、片手で粉砕しようとしたリオさんから確保した自分を褒めたい。
「姫様、お着替え出来ました」
「ありがとう、サラ」
ヤバかった襲撃もリオさんとシロ君のおかげで、何とか収まった‥‥‥‥何も解決していないが‥‥‥‥。
真っ裸騒ぎは、心のアルバムに留めておきます‥‥‥‥。
「リオさんは『大浴場』かしら?」
「そのようです。なんでも今日は、長風呂をしたいらしいです」
「わからないでも無いんだけど‥‥‥‥」
「姫様はダメですよ」
「‥‥‥‥う、はい」
昨日は色々テンションが上がりすぎて、風呂でのぼせてしまった‥‥‥‥。
今日はそんな事にはならないと言っても、この優秀なメイドは許してくれないだろう。
「でもリオさん達、ギルドに行ってたはずなのに、どうやってこんなに早く帰って来れたんだろう‥‥‥‥」
「それも不思議なんですけど、姫様見ました?─────ドルク様の肩に‥‥‥‥」
「─────見たわ。アレはやっぱり‥‥‥‥従魔?」
「従魔はそう簡単に見つけられない、ハズよね‥‥‥‥?」
「そのはずなんですけど‥‥‥‥」
廊下を歩いていると、前方を何事か急いで通過するウィル少年がいた。
「ウィル君、急いでどこへ行くの?」
「あ、姫様。ドルク様がリオさんをお呼びなので、迎えに行くところです~では、失礼します~」
慌ただしく少年は去っていった‥‥‥‥。
「‥‥‥‥ひ、ひ、姫様‥‥‥‥」
「どうしたのサラ?変な声だして」
「‥‥‥‥あ、あ、あ、新たなモフが現れました‥‥‥‥」
─────新たなモフ?
「う、う、ウィル君の襟元に、─────クリクリお目目のモフが覗いてましたっっ!!」
─────なんですって!?それは可及的速やかに確認せねばっ!




