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スキルを作って習得!僕の趣味になりました  作者: すみ 小桜


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第70話 僕達に降り注ぐ

 僕は、マトルドから降りて全力疾走していた。って、みんなで逃げている。ジョアラさんが、近道をしましょうと山を登ってすぐにモンスターに遭遇したんだ。

 山の中の道には結界がないからモンスターがいるんだった!


 「ねえ、追いかけて来るんだけど!」


 「わかってるわ! それよりあなた、護衛なんだから倒せばいいんじゃないの?」


 「………」


 護衛と言ってもこんな事になると思ってなかったよ。道なりに行けばモンスターに会わないしって思ていたし。思っていたのに、なぜ道を外れたんだ僕は!


 「ごめんなさい! 僕、Dランクだけど、弱いんです。採取専門なんです」


 「えぇ!? なぜ私の護衛をそれで受けるのよって、あの人達それを知っているの?」


 「知ってるけど」


 「何よそれ! あの人達、何を考えているのよ」


 『ちょっといいか、ロマドよ』


 「なに?」


 『逃げる程のモンスターでもないと思うが?』


 「え? だって、得体の知れないモンスターだよ。目も口もないナメクジみたいなモンスターなのに、あんな早いんだよ?」


 『今、我々は逃げる為に山を下っているだろう? あやつらは、転がっているだけだ』


 「転がっているだけ? 止まって!」


 「え?」


 僕がそう言って止まると、みんな止まった。

 止まらなかったのは、チェトが言ったようにモンスターだけだ。僕達が、見送る中、止まるどころか加速して下りて行く。


 『追いかけているうちに、止まれなくなったのだろう。あれはスライムだからモンスターにしては、弱い方だ。食べられないがな……』


 あれを食べようと思う方がおかしい。

 それにしても助かった。


 「ちょっと話が違うじゃない。スライムすら倒せないというか、知らないなんて!」


 凄く怒ってる。ダダルさんは、彼女になんて言ったんだろう。

 でも護衛だから守れないとダメなんだよね?


 「えーと、ごめんなさい。でも道なりに進めばモンスターには出会わないはずだから」


 「最終的には、こうやって森に入るのよ?」


 「え? 森の中にある村なの?」


 「そうよ!」


 「でも普通、村までは結界があるんじゃない?」


 僕の村もそうだ。でないと暮らせない。


 「隠された村だからそんなのないわよ」


 「え? 隠されているの? 凄いね。モンスターにも見つからないって事だよね?」


 「はぁ……。もういいわよ」


 『呆れられちゃったようね』


 『まあ仕方がないだろう。あれから逃げたんだからな』


 「……二人まで」


 いいもん。なんか攻撃系のかっこいいスキル覚えてやるから!


 「さあ、もう少しよ。山を下りましょう」


 「まあ、まてよ」


 うん? チェトでもサザナミでもないし、もちろん話せないマトルドでもないよね? 誰? 振り向けば、知らない人達が僕達に弓を向けていた!


 「え? 山賊……」


 また山賊なの? 山賊っていっぱいいるんだね……。


 『当たりがいいというよりは、狙われやすいか。裏世界で情報が回っている様だな』


 『その様ね。さて、二人のどっちが狙いかしらね』


 「今度は俺達と仲良くしようか。やれ!」


 弓を構えていた人達が、合図で撃ってきた。10人近くいたので、かなりの矢が飛んでくる。


 「きゃー!」


 「えー!」


 『ロマド伏せろ!』


 チェトにそう言われたけど遅かった。矢は次々と飛んできて僕の体をかすめ、とうとう僕に突き刺さった。


 「う……」


 痛いんだけど。激痛に僕は倒れ込んで動けなかった。


 『ロマド! マトルドもか!』


 『……二回目が来るわ! やるわよ』


 『そうだな。後でロマドに叱られるかもしれないがな』


 え? 何をする気?

 何とか痛みに耐え、目を開ければ二人が矢を構える者に向かって走って行くところだった。

 降り注ぐ矢をかいくぐり、矢を構えていた人にかぶりついている。一応殺さないようにか、手首などにかぶりついていた。


 そして、驚く事にそこに向けて矢を放つ。そうすれば、かぶりつかれていた人も的になるのに!


 『なに!?』


 チェトが殺さない様にしたのに無駄になった。何発もその人に当たり、チェトの足にも矢が当たる。


 「チェ……ト……」


 『これは……』


 チェトはその場に倒れた。


 『まさか……逃げろ……』


 チェトの言葉を聞いたサザナミが、こっちに向かって走って来た。もしかして僕を連れて逃げるつもりなの?

 前の大きさなら可能かもしれないけど、でもそれすらサザナミは出来なかった。矢は僕を狙い、それに気がついたサザナミが盾になったからだ。


 「いやだ……サザ……ナミ」


 サザナミは、僕の目の前に倒れた。

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