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スキルを作って習得!僕の趣味になりました  作者: すみ 小桜


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第61話 どうなるマトルド!?

 「ぎゃー!」


 僕は、驚いて手を振った。


 「ロマド!!」


 ダダルさんが呼ぶ声が聞こえる。

 バシ!


 ――『手刀』の条件が整いました。『手刀』を作成しますか?


 「いやだぁ!! うん?」


 手が何かにぶつかった?


 ――『手刀』のスキルを保留しました。


 「貴様!」


 あ。僕の手がギランの手に当たり、注射器を叩き落としたみたい。よかったぁ。って、よくなかったぁ!!

 今度はナイフを手にギランは、襲い掛かって来た!


 「ぐわぁ!」


 チェト!?


 チェトが、ギランの腕にかぶりついた。そして、サザナミが体当たり。よろめいたギランを更にマトルドが蹴り飛ばす。


 「た、助かった……。ありがとう。三人共」


 って、ゲシゲシと倒れたギランをマトルドが蹴り続けている!


 「わぁ!! 死んじゃうから! もういいよ。マトルド」


 そう言うと、マトルドは僕にすりっとした。


 ユイジュさんを見ると、ダダルさん達に助け出されていた。よかったぁ。


 「ロマド。お前が縛ってくれないか? おっと……」


 ダダルさんがどこからか縄を持って僕の方に来た。

 僕達に近づいてきたダダルさんに、マトルドがブルルと蹴ろうとする。


 「わぁ。落ち着いて! 大丈夫だから。ダダルさんは味方!」


 「怪我はないか?」


 「僕は、三人のお蔭でないよ。ユイジュさんは大丈夫みたい?」


 「あぁ。お前達のお蔭でな」


 一安心だ。

 僕は受け取った縄で、ギランを縛った。

 ダダルさんがマジックアイテムで、応援を呼んだみたいだ。

 捕まえた奴らは、縛ってひとかたまりで置いておいた。


 「それにしてもよく、ここがわかったな」


 「うーん。ダダルさん達を追いかけたというより、この人達の所に連れて来られた感じかな?」


 「連れて来られた?」


 ダダルさんの言葉に僕は頷く。


 「浄化して真っ白になったらマトルドが、僕達をここに連れて来たの。ところで、ダダルさんこそどうしてここだってわかったの?」


 「俺か? 一足先に着いたユイジュからマジックアイテムを通して連絡をもらったんだ。羊は、まだらの灰色だってな。マトルドが同じだったので売りつけた所から更に売り手を聞いたんだ」


 「え? 買ったって言ったっけ? というか、お店の名前とか言ってないような?」


 「付けろと言われた荷物入れに店名が入っていた。それで聞きに行ったんだ。そうしたらこいつらから5万テマで買ったというからこうして来たわけだ」


 「5万!?」


 僕、10万で買ったんだけど? ユイジュさんが言った通り売りつけられたのかな?


 「随分大人しいな」


 ダダルさんがユイジュさんに振り向いて言った。

 座り込んで手を額に当てたまま俯いていたユイジュさんが顔を上げる。


 「俺、役に立たない所か、足を引っ張って……」


 「まあ初仕事では、そんなもんだろうな」


 「初仕事?」


 「今回の様な事をする仕事。国から直接の仕事だ」


 「へえ。凄いね」


 「凄いねって。解決したのは、半分はお前だろうに……」


 元気なくユイジュさんが言った。

 うーん。ダダルさんが言う通り、ユイジュさんが変だ。


 「お前な。人には役割っていうもんがあるんだ。確かに羊を白くしたのはロマドかもしれないが、こいつ一人でそれをしろっと言って出来たと思うか?」


 「……さあな」


 「白く出来たのはユイジュさんのお蔭だよ。僕じゃ、浄化だと気づかなかったもん」


 「普通は、気づくんだ!」


 ユイジュさんが、いつも通り反論した。元に戻った??


 「あははは。ロマドは、どんな時も通常運転だな」


 「はあ。羨ましい限りだ。ところでダダルさん。この報告どうするの?」


 ユイジュさんは、マトルドを見て言った。

 あ、羊だけじゃなく馬も白くなったって報告しないといけないって事か。


 「出来るだけ取り上げられないようにするさ」


 「え!? 取り上げられちゃうの?」


 「ロマド。今回ばかりは、報告しないわけにはいかないんだ。覚悟はしてほしい」


 「マトルドはどうなるの? どこかで飼われるって事?」


 僕が聞くと、ユイジュさんがはぁっとため息をついた。もういつものユイジュさんだ。


 「馬に見えるが、マトルドはユニコーンなんだ。お前が手懐けてはいるが、上の判断に任せるしかない」


 「え? 殺したりしないよね?」


 「わからん」


 「え~~!! ダダルさん! 何とかしてよ!」


 「善処はするが……」


 マトルドが殺されるかもしれないの? ダダルさん達を助けたのに!


 『このまま芋づる式にだけは避けたいところだが……』


 『そうね。そうなったら面倒ね』


 「おっと。わかってるって。お前達の事は言わないから」


 なぜか、ダダルさんがチェト達に言った。

 チェト達に振り向くと、ジーッとダダルさんを見つめている。

 凄いダダルさん。目を見ただけで、チェト達と会話していたの?


 「大丈夫だよ、チェト、サザナミ。僕が守るからね!」


 『あぁ。頼りにしている』


 ぴょんとチェトは僕の腕にジャンプしてきた。


 『もしダメだった時は、一緒に逃げるからな』


 「え……」


 それって、全然頼ってないじゃないかぁ!

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