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スキルを作って習得!僕の趣味になりました  作者: すみ 小桜


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第51話 旅の準備は大変です

 「えへ。買っちゃった」


 結局買った。冒険者カードで買えるって便利だ。

 ちょっとごついけど左腕に着けている。

 直径八センチの円に地図が表示され、中心が自分がいる場所らしい。つまり冒険者の街。地図の拡大縮小も可能。殆どの街と村がインプットされていると言っていた。

 魔力を使って自分で新たにインプットも出来るらしい。で、行き先もインプット出来るのでついでにしてもらったんだ。

 後は馬を見つけるだけ。


 『やっぱりユイジュがいないと、止めてくれるやつがいないな』


 ボソッとチェトが言った。いいじゃないか。ちょっと重いけど。


 「さすが金持ちだな。即金かよ。この前の盗賊のはいくらもらったんだ? 二人で山分けなんだろう?」


 「え? 金額? 知らない」


 「知らないだとう!?」


 ツオレンさんが凄く驚いた。


 「だってお金持たせたら無くしそうだから全部預けたって。ダダルさんが」


 「で、金額は聞いてないのか?」


 「あ、依頼にはなんて書いてあったの?」


 「いや、お前も受けたんだろう? 状況により変動だったろう」


 あの時は、金額なんて気にしてなかったから覚えてないんだよね。そうだったんだ。


 「うーん。解決できると思ってなかったし、目的はお肉とお魚だったし」


 「あぁ……お肉ね」


 そう言うとツオレンさんは、足元にいるチェト達を見た。


 「お前達幸せ者だな。腹いっぱい食わせて貰えて羨ましい」


 『……いや、腹いっぱいは食べてないな』


 『そうね。足りないわね』


 「え? そうなの?」


 「そうなのって。俺が知るか……」


 「あ、ツオレンさんに言ったんじゃないんです」


 「はぁ?」


 「そうだ。お家のお肉持って行こうか」


 『腐るぞ』


 「そうだった。お肉止めてもらわないといけないね。そんなに溜めておけない」


 「お前、独り言凄いな」


 うん? 独り言? あ、そうだった。チェト達の声は僕にしか聞こえないんだった。


 「えへ」


 『それで誤魔化せるのはロマドぐらいだろうな……』


 ぼくの特技らしい。


 「それじゃ、頑張りな」


 「はい。ありがとうございました」


 ツオレンさんは手を振って去って行った。

 さて馬を探さなきゃ。


 「あ、聞けばよかった」


 『仕方がないな。こっちだ』


 「え? チェト知ってたの?」


 『馬だろう? 獣の臭いがこっちからする』


 『そうね。馬臭いわね』


 馬って臭いんだ……。


 馬は街の端にいた。こっち側には店もなく来た事がなかったな。


 「あの~馬を借りたいんですけど」


 「はい。これはどうも。何日ですか?」


 「え? 日にち? うーん……」


 馬車だと一日ぐらいって言っていたから往復二日だけど、羊の毛を綺麗にするのにどれくらいかかるかだよね? あ、その前に一日いくらか聞かないと!


 「あの、一日いくらで借りられますか?」


 「馬によりますが一番安いので500テマですが……お客さん魔力持ちですか?」


 と突然おじさんが僕の腕を正確には、マジカルマップを指差した。


 「あ、はい。そうです。仕事で遠出するのに買いました」


 そう答えると、今度は僕を頭のてっぺんから足のつま先までジロジロと見られた。そしてチェト達もジーと見ている。


 「あなたは、盗賊を退治したというお嬢ちゃんではないかい?」


 「お嬢ちゃんではないです!」


 「おや、そうだったかい。こりゃ失礼」


 うんうんと僕は頷いた。一応訂正しておかないとね。


 「ところでお嬢ちゃん」


 え? 訂正したのにお嬢ちゃん!?


 「馬を買わないかい?」


 「うん? 借りられればいいんだけど」


 「冒険者になったばかりなんだろう?」


 「あ、はい。まあ……」


 『こやつ……ロマド、違う所を当たるぞ』


 「え? なんで?」


 「いえねえ。ちょうどいい馬がいるんですよ。ちょっと小さめだから借り手が無くて処分しようとしていたんですよ」


 「え!? 処分?」


 それって殺すって事?


 『ロマド、こいつの話に乗るな!』


 「買わないかい? お安くするよ。なんなら旅道具をセットにつけよう。中古だけどね」


 「買います!!」


 『まて! 売値を聞いてからだろう!』


 「だって処分されちゃうんだよ!?」


 「そうです。そうです。しかも10万テマ!」


 「10万テマだって! 聞いたしいいよね?」


 『聞いたからいいではないだろう? そんなにお金があるのか?』


 「え? お金足りないの?」


 「お嬢ちゃん。こんな価格では馬は買えませんよ。お金が引き出せない場合は、取引出来ない様になってるから試してみたらどうだい? 足りなかったら諦めて貰う」


 「じゃ、それで!」


 『それでじゃないわ!』


 『大変そうね……』


 『呑気な事を言っているな。お金がなくなれば肉を食べられない。おぬしの分もかかる様になったのだぞ』


 『まあ別に狩ればいいでしょう』


 『それが出来れば苦労せんわ!』


 『そこまで弱っているとは……』


 『違う! 許可がおりんのだ!』


 『それってさせてもらえないって事!?』


 『そうだ!』


 「大丈夫だぞ。無事お金は受け取れた」


 「やったぁ!」


 『『………』』


 二人が言い争いしていたから後で喧嘩しないように言っておかないとね。


 「では、こちらです」


 ついて行くと本当小さな馬だった。サザナミが大きかった時と同じぐらいだ。

 しかも黒に近い灰色でまだら。そして、臭い!!


 「ほ、本当に馬って臭いんだ……」


 って、おじさんが馬と格闘している。馬の上に荷物入れをつけるのに苦労しているというか、諦めた!?


 「ほれ、これもやろう」


 重そうに持っていた馬につける荷物入れを渡され、嫌がる馬の手綱も渡された。


 「え? あ、わぁ」


 ぐいっと引っ張られる!


 『ロマド!』


 「あ、後は任せた。毎度アリ」


 「え~~!!」


 ちょ、ちょっと暴れないで~~!!

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