20 決戦
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イズミ達がファシズ達と合流した場所から決戦場とされる場所まで魔族の足でおよそ2日間。
エスティアは既に情報を集める為その場所へと旅立って居た。
そしてタルト達も勇者や他の魔族の協力の元何とかついて行く事が出来た2日目の野営地で
イズミの元に元女神のマリスシアとシェルシアそして精霊のシルクとミラエス
『ニシアの風』のメンバーが集まって居た。
森の精霊のミラエスがイズミの右手を持ち見て居ると。
「この失った右手なら元の様に使える様になると思いますよ。」
「治るの?精霊の力では失った物は再生出来ないでしょ。
それに精霊の種子を植え付けられてるイズミには治療魔法を受け付けないのよ。」
シェルシアが不思議そうに小首を傾げながらミラエスに問いかけるとニコリと
笑顔で返すミラエスは。
「確かに再生は出来ませんがこのマリオネットツリーの種を使えば右手を作る事が出来ます。」
見守る皆の目の前でミラエスは短剣を取り出し左手でイズミの右手を持つと
イズミの顔を見て。
「ちょっとチクッとしますが我慢して下さいね。それからこの種を埋め込んだら右手のイメージを強く思い描いて下さい。」
「うん。分かった。失った右手をイメージすれば良いのね。」
「ハイ。行きますよ。」
するとミラエスは短剣で右手の傷口にチョンと切り傷を付けるとそこへ
先程の種を埋め込んだ。
「イズミ。右手のイメージを強く思い描いて!」
「うん。」
「種より芽生えしその命よ、かの者の血肉と聖霊の力を栄養とし美しき花を咲かせ
その者の一部となれ」
ミラエスが詠唱すると間も無くその傷口から芽が出始めそれが直ぐに枝へと成長し
一塊の木の瘤が出来た。
「うぅ、右手がムズムズする。」
「イズミ我慢して、そしてもっと強く右手を思い描いて。失った右手よ!」
「分かってる。そう右手、元と同じ私の失った右手。」
イズミが呟くとその瘤が次第に右手の形になり最初は茶色の木の肌が見えて居たが
その色が徐々に肌色に変わり始めた。
そして遂にイズミに右手が戻った。
接続面こそまるで木の根が張った様な歪な形が気になったがそれより先は
今迄の様な綺麗なイズミの右手がそこに有った。
「あぁ私の手。右手が戻った!」
「まだ感覚は鈍いかも知れませんが徐々にその感覚も戻って来るので心配しないで下さい。
それから見た目は殆ど普通の手ですがあくまで木ですので怪我をしても血は出ません。
しかし元々精霊の力と相性の良い木ですから他の部分の怪我より治りは早い筈です。」
一通りミラエスから説明を受けたイズミがその手をずっと見詰めたまま
涙ぐんで居た。
「ミラエス有難う。もう治る事は無いと思ってた手が戻って本当嬉しい。」
「良かったです。後は白銀の魔女様が戻って来てくれれば良いのですが・・・」
ミラエスとイズミ達がマリスシアを見つめるがマリスシアは、黙ったまま首を横に振るだけで何も答えようとはしなかった。
シェルシアはミラエスとイズミの側に近寄ると
「ミラエス私にも治せなかったイズミの手を治してくれて有難う。
それからマリスシアの事は許してあげて。彼女なりにシフォンの事を話せない理由が有るのよ。」
「そうね分かったわ。だけれどもし本当に白銀の魔女様に何かして居たら
私も貴女と敵対する事になるかも知れない事を覚えて置いて。」
「・・・」
厳しい表情を浮かべたミラエスがマリスシアの方を睨め付けると
彼女は黙ったまま俯いてしまった。
その夜はイズミの手が治った事に喜んだタルト達『ニシアの風』のメンバーとシェルシアが
遅くまで話して居たが翌日は決戦の場に着く事も有り
セティアに途中で止められ寝る事となったイズミ達だったが皆が寝静まった後も
イズミはその手を何度も握っては開き久し振りに感じるその感触を遅くまで楽しんで居た。
そして翌日の昼近く遂にその決戦場に着くと既に魔王バクス達とクリア達との戦いが始まって居た。
魔王は一度転移をしてクリアの攻撃から逃れると部下に守られながらその場を離れようとして居た。
その周りには重力魔法が張られ更に前方を見ると魔王軍とイラエミス軍と思われる間にも
同じ様な重力魔法が広範囲に張られて居るのに気が付きその上空を見ると。
「「「「シフォン」さん」」」「「「白銀の魔女様!」」」
上空を見上げた全員から自然と口からその名が出て来た。
その白銀の魔女は逃げたバクスの後を追う様に移動して居るのに気付くとファシズが
自分の部下に指示を飛ばした。
「バクスを追え!」
そしてヤグスから預かった魔族達5000を追い込まれて居るクリア達の援護へ回しすと
クリアもその混戦から抜け出しバクスを追い始めた。
「バクス!よくも私から逃げたな!魔王らしからぬその行為私が後悔させてやる。」
クリアが近寄るバクス配下の者達を薙ぎ倒しながら追いかけるとその後にはクリアの部下が続き
それはまるで周りに何も無いかの様な速度でバクスを追い掛けて行った。
白銀の魔女がバクスの行く手に『レインバースト』超高速の雨が降り注ぎ
バクスの前を護衛して居た魔族達を貫き倒すと一時的にバクスの足が止まり
そこへ追いかけて来たクリアが追いついた。
「バクス!もう逃げられないぞ!覚悟しろ。」
「クリア幾らお前が強くとも儂を倒せると思うか?儂とて伊達に魔王を名乗って居らぬわ。」
そう言いつつクリアに剣を振るいそれを剣で受け止めるクリアの腕に重く圧し掛かるその
圧力がバクスの底力とも思える物だった。
「おいっ!これが魔王としてのお前の力か?こんな物カラファ様には到底及ばないわ。」
「フフ、その虚勢何処まで続くかな?」
クリアが何とかその剣を振り払うとバクス軍の後方の部隊が
バクスを守る為引き返して来るのが見えた。
しかもクリア達の後から追い着いて来たバクス護衛部隊がクリアの部下と戦い始め
その後かからも続々とバクス配下の者達が追いついて来る。
『ヤバイ。急がないとバクスに敗れる。』
ファシズの部隊も勇者を先頭に引き返して来た部隊とぶつかり彼等を何とか押さえて居たが
その後からも続々と現れる部隊に少しづつ後退を始めていた。
「決してバクスの元へ行かせるな!こいつ等をここで食い止めるぞ!」
バクスが激を飛ばすが多勢に無勢如何に勇者一人が飛びぬけて強くとも
その隙を抜ける者が徐々に増えて行くのが目に見えて行た。
しかしクリアの後を追って居たバクス護衛部隊の後から
次々に彼等を吹き飛ばしながら一人の少年が走り込んで来るのクリアから見た。
「待たせたな。こいつ等は任せて先へ行け!」
クリアの部下達に声を掛けたのは悪魔のレアだった。
一気に十人以上の魔族を魔法で倒したかと思うと
周りに居た魔族を剣一本で一瞬で切倒して行く姿はクリアの部下にとって
まるで戦鬼の様に見え一瞬身震いするほど恐ろしくも見えた。
その頃倒れたヤグスの側にはレアの契約者フェスタがヤグスの治療をして居た。
その周りをファシズの命令で助けに入ったファシズの部隊が守り固め
ヤグスを守って置いた。
「ヤグス目を開けて」
4鬼神の一人青く長い髪の女性のリアナ・マーグリルがヤグスを抱き抱え声を掛け続けて居た。
その声に気付いたのかヤグスが静かに目を開けると目の前のリアナの顔に手を当て。
「ああ、大丈夫だ。それよりバクスはどうした?あいつを討たねば・・・このままじゃ魔族が滅ぶ。」
「えっ!どう言う事?」
「ハッキリ言う人族は強い。いや1対1では魔族に分が有るだろう。
だが彼等は寿命が短い分必死に生きる力が僕らと全く違うんだ。
一時は良くとも必ず僕達は破れる。
だから人族と共に生きる事が魔族の為なんだ。
それを奴は分かってない。
それに僕達は一枚岩じゃない人族と共に生きようとしたカラファ様を支持して居る者達もまだ多数居る。
それなのに彼らの声を聞こうともしないそんなバクスは今
人族魔族両方に多くの悲劇を招として居るんだ。奴を止めなくては・・・」
そこまで言うと又ヤグスは意識を失った。
リアナはキッと空を睨むとヤグスをフェスタに預けバクスの後を追って行った。
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今後とも『男の娘って何?』
宜しくお願いします。




