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男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
3章 魔族
30/84

1 キャミアの告白

何時も読んで頂き有難うございます。

ブックマして頂ける方も増え何と評価も頂き

本当感謝感謝で御座います。


もし宜しければ感想等いただければさ~~ら~に

頑張れますので宜しくお願いします。

国境の町から各村や町を周り情報を集めたがそれらしい情報は殆ど手に入らなかった。

そんな帰りの道のりで聞いた事の有る町の名が出て来た。


『サラティナ』キャミアとカフェスの居る町の名だ。

少し寄り道になるがセティア達に相談すると私達も会って見たいと直ぐに了承された。

『サラティナ』へはミリニシア神皇国を貫通する大きな通りから

ニシアの森方面へ2日程行った所に有る町だ。

町の規模は中程度だったがニシアの森近くに有る為森の恵みに恵まれ

多くの薬草や貴重な植物魔物等の取引の為各町の商団が寄る為賑やかな雰囲気に包まれいた。


町に着くなりイズミがタルトに興奮気味に近寄って来た。


「タルト~。キャミアの住んで居る所聞いてる?」


「ゴメン。何処に住んで居るかまで聞いて無いんだ。でも冒険者ギルドへ行けば何か分かるんじゃない?」


「そうだね。まだクラスCに上がってない筈だからこの町に居るよね。」


ギルドに行けばキャミア達に簡単に会えると思い彼女達の事を聞いて見ると

ここ数日来ていないと言う事だった。

住んで居る場所もクラスが高く無い事も有り、

知ら無いと言われ自分達で探すしか無かった。


しかしどんなに探してもキャミア達の事を知って居る人は居ても

住んでる場所を知ってる人が居ない。


「タルトおかしいよ。こんなにキャミア達の事を知ってる人が居るのに

誰一人住んでる場所を知らないなんて。キャミア達一体どうしたんだろう?」



「うん・・・宿を探してもキャミア達が泊まった記録さえ無いのもおかしいわね。」


確かにギルドにはキャミア達の登録記録が残っており依頼を何度も受けて居る

なのに誰も住んで居る場所が分からない。


勿論シルクの力も借りたけれど町中に居るカフェス達の事は分かっても

その後の事が分からない。

『一体どういう事?』どんなに考えても話し合っても答えが出なかった。


そして『サラティナ』へ来て3日目、仕方なく翌朝帰ろうとセティア達と決めてその支度をした後

昼食を食べようと街中へ出た時偶然タルトがカフェスを見つけた。


「イズミ!居た!カフェスだ!」


タルトが指さす方へ目を向けると確かにカフェスがそこに居た。

そして良く見ればその後ろにはキャミアも居る。


イズミが思わず走り出しカフェスに抱きついた。


「カフェス探したよ。一体どこに居たの?」


「イズミ、何故ここに?」


驚いた様にイズミを見つめるカフェス。

そのカフェスの後ろからキャミアもイズミに近づいて来た。


「イズミ、タルト久し振りね。2人ともここに居ると言う事は、クラスCに上が上がったって事ね。

おめでとう。」


キャミアは笑顔で迎えてくれたがイズミはその笑顔に違和感を覚えた。

キャミアの本当の笑顔と違う。

何か隠して居る。

キャミア達の住んで居る場所が見付からなかったからかも知れないが

イズミにはそう思えてならなかった。


「キャミア有難う。でもキャミア、一体どうしたの?何かおかしい。」


「別におかしな事等何も無いわ。それに彼女達はお友達?」


キャミアはイズミの後ろで見て居たセティア達を見てイズミに聞いて来た。

イズミはセティア達を呼びキャミア達に紹介した。


「彼女は、セティアとカリナ今彼女達とパーティを組んでるの。

それで何れキャミア達にも入って貰いたくて一緒に来たのよ」


「イズミゴメン、私とカフェスはイズミ達のパーティに入れない。・・・ゴメン」


「何で?2人とも凄く良い人よ。キャミアが心配するような事ないわ」


「違う。そう言う事じゃないのよ。」


「じゃあ何故?今までキャミア達の住んでる家を探したけれどシルクの力をもってしても

見付からなかった。一体どういう事?一体何を隠して居るの?お願い教えて。」


「イズミ。話せない。こんな事・・・貴方達を巻き込む分けには行かないもの。」

そう言ってカフェスの腕を掴んで逃げようとするキャミアの前に回り込みイズミが

両手を広げて遮った。


「ちゃんと話してくれるまで行かせない。困ってるんでしょ。私達の仲じゃない、話してよ!」


「イズミ。でも、こんな事・・」


「キャミアは私が悩んで苦しくてどうしようもない時救ってくれたじゃない。今度は私の番。

お願いキャミアに協力させて。私を信じて。」


「分かった。でもここじゃ話せないから何処か誰も居ない場所に移動して貰っても良い?」


誰も居ない場所。

その言葉にイズミは緊張を隠せなかった。


キャミアの後に着いて町を出てから小さな小屋の中へ入って行った。

するとキャミアが隠蔽魔法を使い外に話し声や自分達の気配が漏れない様にすると

カフェスを自分の隣に座らせイズミ達に自分達の事を話し始めた。


「イズミ、タルト。貴方達は魔族の事をどう思う?」


「私は魔族の事良く知らないから何とも思って無いけど」


イズミがそう話すとタルトは顔を強張らせ


「イズミ、魔族は危険な種族よ。200年近く静かにそてるけどそれまでは人族との諍いが絶えなかった。

しかも魔族同士でも平気で殺し合う。人の命を何とも思って居ないそれが魔族」


タルトが俯きながら目だけでチラリとキャミアを見てそう呟く。

それにキャミアが頷きながら。


「そう言う考えが一般的。でもね、そう言う人達ばかりじゃ無いの。実は私とカフェスもその・・・」


そこまでキャミアが話した時タルトが涙を流し震えだし後の言葉を遮った。


「ねえキャミア・・私その後の言葉聞きたくない。・・でもそうなんだよね。カフェスとキャミアは・・」


「うん。魔族。私とカフェスは従妹で母親が人族の姉妹、魔族と人族のハーフと行った所かな?」


静かに答えるキャミアの言葉に振るえが止まらないタルトにイズミが肩を抱きしめ

少しでも落ち着かせようとしたがその震えは中々止まらなかった。


後ろでその話を聞いていたセティアとカリナもじっと黙り込み

身動き一つして居ない。

イズミはその姿を見ながら先程から感じていた疑問をキャミアに問い掛けた。


「キャミア、正直私は何故そんなに魔族が恐れられてるか分から無い、けどそれなら何故隠れて生活してるの?」


「だからそう言う人達ばかりじゃ無いと言ったでしょ。実はカフェスは前魔王の娘で私の父はその魔王の片腕だった人なの」


その魔王の言葉を聞いた時タルトばかりかセティア達までブルリと震え固まった。

その姿を見ながらキャミアは言葉を続けた。


「前魔王の名はカラファ・シャルド、カフェスのお父さんだけれど12年前現魔王のバクス・ギャラドに殺されてその座を奪われたの、その時殺される筈だったカフェスの母親とカフェスをバクスから逃がしたのが

私の父と四鬼人と言われる人達、そして各地に散ったカフェスのお父さんを慕う人達によって今迄逃げて来たけれど

最近そのバクスが力を強め又人族と争う機会を伺って居るのが分かったの。

私達はそれを止めようとして居るのだけれど隠れながらでは人数的にも厳しい状態だった所へ

最近バクスの手の者が私やカフェスを探し殺そうとして居るらしくて・・

だからイズミ達には、その争いに巻き込みたく無かったの。」


その言葉は魔族の事を知らないイズミをもその事の重大さを知らしめるには十分な物だった。


「カフェスが前魔王の娘・・・」


「あっ」


イズミがカフェスの事を話そうとした時カリナが驚いた様な声を出したので振り返って見ると

そこには何時の間にか2人の男女が立って居た。

その2人の頭には角が生えており人族でない事が一目で判った。

イズミが気配も感じさせず現れた2人を見て驚いて居るとキャミアが2人に手を向け。


「彼らは、カフェスの護衛なの。驚かせて御免なさいね。」


「キャミア、この人達角が生えてるけど魔族って全員生えてるの?キャミア達も?」


「殆どの魔族には角が生えてるけど女性は比較的小さいか中には元々生えて居ない人も居るわ。

私とカフェスはハーフだからか元々角が無いんだけれど、他の特徴は私達にもあるわ」



「その特徴って?」


「興奮状態に入ると目が赤くなるの、だから・・ゴメン今迄ウソをついてた。実は私は剣が得意と言ってたけど魔法も出来ない分けじゃ無いそれはカフェスも同じで攻撃魔法も出来る、でもそれをやると目が赤くなり魔族とバレる可能性が有ったから・・ゴメン。」


「キャミア達にも事情が有ったんだからその事は気にしなくても大丈夫よ。

それよりもキャミア達はこれからどうするつもり?まさかずっと隠れている分けじゃ無いでしょ。」


「実は白銀の魔女様が今オアニニス王国の王都に来ていて

他の魔族とも接触して既に魔族の存在をオアニニスで確認してるのよ。

そこで白銀の魔女様に真実を告げて現魔王のバクスを倒す為力を借りようと思ってるの。 」


「えっ!シフォンさん達に協力をお願いするの?」


「正直魔族と言うだけで恐れられてるけど冒険者学校で見た白銀の魔女様ならきっと分かってくれると思ってる・・・でも・・」


「でも、協力してくれると言う確証は無いんでしょ。」


「そうだけど。今は白銀の魔女様に掛けるしか無いのよ。」


それを聞いたイズミはタルトに向き直り。


「タルト、私達もキャミア達に協力しようよ。こんなにも

大変な思いをして来たカフェスとキャミアを手伝いたいの」


しかしタルトは俯いたまま中々口を開こうとしなかった。

そしてようやく口を開くと


「イズミ貴女の気持ちは良く分かるわ。でも魔族同士の争いに私達が入っても・・どうだろう・・」


それを聞いたイズミはタルトに近づき頬を平手で叩き『パチン』と言う音が部屋に響いた。


「タルト!貴女が魔族の事を恐れて居るのは分かったわ。

でもここに居るのは一緒に冒険者学校で学んだキャミアとカフェスよ。

魔族魔族と言う前にちゃんとキャミアとカフェスの顔を見て答えて。

彼女達は私達の仲間だったんじゃないの?貴女は、キャミアやカフェスに一度でも裏切られた事有った?

私は一度も無かったわ。それどころか何時も私の世話を焼いてくれたわ。

そして彼女達とタルトのお陰で今の私が居るんだものこんなに素敵な仲間って早々居ないと思わない?

そのキャミアとカフェスが今窮地に陥ってるのよ。それを助けなくて友達と言える?

私は、例え一人でも彼女達に協力するわ。」


初めてタルトに向かって怒ったイズミに驚き

黙ったままその言葉を聞いていたタルトがようやく顔を上げキャミア達を見ると

涙を拭いた。


「イズミゴメン、そうよね。キャミア達だもの助けなくちゃ。もう魔族何て関係無いわ。

キャミア、カフェスゴメン。私間違ってた。私もイズミと一緒に協力する・・・ううん、協力させてお願い」


それを聞いたイズミが嬉しそうにタルトに抱き着き


「やっぱり私の大好きなタルトだ~。有難う。一緒にキャミアとカフェスの役に立てるよう頑張ろうね。」


そして今度は後ろでその様子を見て居たセティアとカリナに向かい

頭を下げた。


「セティア、カリナ、ゴメン折角パーティに入れてくれたのにここで別れる事になっちゃって。・・

本当に御免なさい。」


そう言って更に頭を下げたイズミにセティアがイズミに頭を上げさせ。


「イズミ、何か勘違いして居ない?今貴女は大事な仲間の為と言ってたでしょ。

私達も仲間じゃないの?貴女が助けたい人が居るなら私達も協力するわ。

それがパーティを組んだ仲間じゃない。カリナ良いわよね。」


「勿論、始め魔族の事で驚いたけどイズミの友達だもん手伝わなくちゃ、

それにまだイズミの胸触り足りないしね~。」


「カリナはそれが理由?触るのは良いけど揉むのは禁止!あれはマズイって!

でもセティア、カリナ有難うとても嬉しいわ。」


カリナの返事に笑いながら二人の参加を喜ぶイズミ。

しかしイズミが2人に礼を言ってるとキャミアがそれを遮って口を挟んで来た。


「ちょっと待って、私達に協力してくれるのは嬉しいけどこれは命が掛かってるのよ。」


「何言ってるのよ。私達は冒険者なんだから命がけは何時もの事じゃない

しかも魔族相手何て滅多に有る事じゃ無いものここで止める理由なんて無いわ

それに私自身キャミアとカフェスには返しきれない程の恩が有るもの。

2人が嫌でも私はここに残るわよ。」


イズミがそう言い切りキャミア達にパーティ『ニシアの風』が協力する事になった。



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