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男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
2章男の娘って何ですか?
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5 合同依頼

イズミ達はミリニシア神皇国のニシアの森へ来ていた

今回の依頼内容は3年に一度行われる神殿の修繕工事の為その周辺の安全確保及び

修繕の材料や食料等や周辺で捕まえた魔物や動物の運搬の護衛、期間は1ヶ月間延期可能との事、

実際には3ケ月以上掛かるらしいが冒険者自体が短期希望の人が多い為この様な依頼になったらしい。

他の人達と同じ様に私達も他にも色んな事もしたかったので取り合えず1か月間だけの予定で依頼を受けた。


女性は私達の前に依頼を受けた2人だけ。

ただ問題は、オルイドもその依頼を受けて居た事。

タルトが1か月間同じ場所に居る事が分かればオルイドとしては

依頼を受けるだろう事は想像で来ていたからそんなに驚く事も無かったが、ちょっと気も重い。


私達の先に依頼を受けて居た女性は、私達より少し年上らしい

落ち着が有り腰まで有る栗色の髪に青い瞳の『セティア』

もう一人は、彼女とペアを組んで居る私達と同年代らしい

肩までの短めの赤い髪に栗色の瞳の活発そうな『カリナ』の2人でクラスはCとの事。


少し話したが結構話しやすく年上のセティアは色々と面倒も見てくれるし

カリナは、ムードメーカー的な役割を受け持ってくれそうな明るい女性なので

彼女達とも上手くやって行けそうだ。


私は、タルトの彼氏役も有る為、少し大き目の男性用の服の下に少しきつめの薄い服を来て

胸を隠し同じく男性用のズボンを穿いて男装しているので

服を脱がない限り女性だとバレない筈。


男性陣の方も1ヵ月間安定した収入が得られる為か

全体的な雰囲気も明るく楽しそうな感じさえ感じられた。


そして寝る時の為各自テントを用意して来ていたが

今回女性が3人(イズミは入って居ない)の為神殿の隣にある

巫女見習いや側仕えの為の宿泊施設の一部屋を使わせてくれる事となった。


ただタルトは、私と一緒に居たいと言い2人で宿泊施設の近くにテントを張りそこで寝る事になった。

依頼初日の夜セティア達に呼ばれ私とタルトで彼女達の部屋で楽しく雑談した後

私とタルトで帰ろうとした時セティアから。


「外は女性だけでは危ないから今日からここで寝泊まりした方が良いわ。」


そう言ってタルトの肩を掴んでこの部屋に泊まるように勧められた。

それを聞いていたイズミも。


「うん、私も出来ればタルトはここに泊まった方が良いと思う。

外は幾ら宗教国家ミリニシアの冒険者と言っても

外は全員が男、間違いを起こす人も居るかも知れないしその方が安全だよ。」


「でも、私はイズミと一緒が良い。ねえイズミ良いでしょ。」


タルトがイズミに切願するがイズミはどう考えても可愛らしいタルトが外のテントで寝てるのを

誰もが知ればもしアルコール等を飲んで理性を失ってテントに入り込み

間違いを起こす人が出て来るかも知れない。

そう思うとセティアの提案を呑む事が一番良い様に思えた。


「私もセティアの提案に賛成する。タルトはここで泊まった方が良いよ。

私は外のテントで寝てるから直ぐ会えるしそうしようよ。」


そうイズミが言うとセティアの隣に居た同室のカリナがイズミの腕を捕まえ


「貴女もここで泊まるのよ。」


そう言われて驚いたイズミがカリナに向かい


「いや、私は男なので外で寝ますよ」


「何言ってるの、何故私達が貴女をここで泊まるように言ってるのか分かるでしょう。

無理しちゃダメ。」


「えっ!それじゃ2人とも私が・・・もしかして・・・ちっ痴女?」


「「違う!」」


ハッキリクッキリ強く否定された!

そのカリナから


「貴女は女でしょその位私達だって分かるわよ!」


「いや、私は・・・」


その言葉を聞いて直ぐにカリナはイズミに掴みかかり

その上着を脱がそうと引っ張り出した。


「それじゃこれは一体・・・ムギュギュギュ・・」


「なっ何するんですか!ンググ・・・アッ!」


脱がされまいと必死に抵抗するイズミだが

急に袖部分から服の裾を持ち上げられ下に着ている薄手の服と共に男物の服を脱がされてしまった。

そして上半身下着だけになってしまったその姿を見てカリナが。


「ほらその胸の膨らみは一体何?・・ン?・・ンンン・・・セティア~~。」


イズミの服を脱がしたと思ったら急に泣き出しセティアに抱き着いて行ったカリナ。

そして出た言葉が


「あんな格好してたくせに私より大きい~~。」


セティアはそんなカリナを宥めながら


「大丈夫よ、カリナはまだ成長期だもの直ぐ大きくなるわ」


「本当?」


「ええ、本当よ」


それを聞いたカリナは気を取り直し改めてイズミの胸に指をさして


「その胸が女性だって証拠じゃない、なのに何で男の真似なんかしてるの?」


「いや、これは、・・ハチに刺されて・・・」


「本当!それじゃ私も!」


それを聞いて嬉しそうな顔を見せたかと思うと

突然カリナが外へ出て行こうとするのをセティアが止めた。


「カリナ一体何処に行くつもり?」


「だってハチに刺されればあんなに大きくなるって言うから」


「冗談に決まってるじゃない。ダメよそんな事しちゃ。」


「ウグ。」


注意されたカリナが勢い良くイズミに近づき


「イズミ貴女私に嘘言ったの?」


「いや、だって、あの・・・ねえ・・御免なさい!」


思わずその場で謝ったイズミ

『どうしよう。オルイド事言っちゃおうかな?でも、タルトは、大丈夫かな?』

そう思いタルトの方を見ると頷いて居るのが見えた。

そしてそのタルトがイズミの隣に来てセティア達に対して


「御免なさい、全部私のせいなんです。」


そしてタルトはオルイドとの経緯を全て彼女達に話した。

その為イズミに自分の彼氏役をして貰ってる事まで話すとセティアから。


「イズミ、タルト大変だったわね。

そう言う事なら私達も協力するわ。でもタルトとイズミは、ここに泊まる事

無神経な連中は気が付かないかも知れないけど、ちょっと感が良い人だとバレるわよ。」


「そうかな~?」


「自分じゃ気が付かないかも知れないけど貴女からも若い女性特有の匂いが出てるもの。

それにちょっとした仕草なんかもね。」


「仕草か、キャミア達に鍛えられたからね、気を付けててもやっぱり出ちゃうか。

でも、私がここに泊まってたら余計怪しまれるんじゃない?」


「それは大丈夫よ、この施設の裏口近くにテントを張ればこの敷地内に外の人は入って来れないし

施設から出る所を見られてもトイレを借りたと言えば良い。

それに何故その場所にテントを張ったか聞かれたら

ペアを組んで居る女性のタルトが居るからと言えば1カ月位誤魔化せる筈よ。その為の許可は私が取ってあげる、その代わりイズミが女性だと言う事は施設を管理する人には話さなくちゃならないけど

秘密は守って貰うから、それでどうかな?」


「秘密が守られるなら私もそうさせて貰っても良いかな?」


「そうしなさい。その方が私達も安心出来るしね。」


そうしてセティア達との共同生活が始まった。

仕事自体も女性が少ない為セティア達と共同でする事が多く気が付くと半月があっと言う間に過ぎて居た。

その間も何時もの様にオルイドがタルトの前に来て居たが

毎回イズミの姿を見ると一言二言話してから仕事に向かう事が続いて居た。


そしてその日オルイドがイズミに対して

「イズミ後で話をしたいんだがちょっと良いかな?以前の事で

思い出した事が有るんだが・・」


その言葉を聞いたイズミは血の気が引くのを感じた。


『私の事?あの事を思い出された?』


何時も読んで頂き有難うございます。


もし面白い等と思われましたら

ブックマ、評価、感想等宜しくお願いします。


もし頂けたら嬉しくてやる気上昇~!

更に頑張れますので宜しくお願いします。

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