100話 キマイラ&兎&妖精vsキマイラ&鬼&精霊
うp「100話おめでとう!」パンッ!パンッ!
一「危なっ! 実弾を撃つんじゃない!」
ジョー「えー、この度、100話を迎えました、ですので、ブックマークおよ 一「早えよ!」」
主「まあ……何はともあれ! 99話まで見てくださった方々! 遂に100話でございます! では! どうぞ!」
三回戦、ジーク達と別れ、準備時間に入った俺はうぽつに通信をする。
「うぽつちゃん?」
「一さん? どうかしましたか?」
「ああ、ちょっとポーーに。」
対戦相手のジーク達。
前のクリスマスの大会では召喚した精霊をヴァルツとヴァインが倒し、結構余裕で勝利した。……が、しかし。
「今回は白黒コンビは使えないし人数も増えてたから一旦攻めるのはやめた方がいいって伝えておいてくれ。」
「はい、わかりました。」
今大会のブレイバー……ブレイブレジェンドは参加人数二十人ピッタリ。それにバランスも良さそうなパーティだった。
さらにそこからテイムや精霊が増える。
そしてなにより相手にはジークがいる。何をしてくるか分からない。
そんなやつなので、他のやつらはともかくジークは危険だと伝え、一応ポーーには攻めるのをやめてもらう。
「それと……ばはむーとが居なかったな。」
「? ああ、ばはむーとですか?」
「そう……ん? 知ってるのか?」
ばはむーと、火属性メインの精霊サラマンダーとのコンビを組み、七つの大罪スキルの憤怒を持っている魔法使いだ。
……なんで知っているんだ? というか普段さん付けなのについてないし。
「はい、……おそらくジークさんの周りのばはむーとはあの方しかいらっしゃらないので。間違い無いかと。」
……え、何? もしかしてジーク達と知り合いなのか?
というか仮に知り合いでもばはむーとっていう名前で確定するあの子は何をしているんだ……
「そ、そうか。でも、本当に居なくてよかった。」
「まあ……そうですね。」
サラマンダーの範囲攻撃とか、憤怒のダメージの上がり幅とか。
本当になんでいないんだろうか……
閑話休題
「じゃあ、最悪アレとか藍魔法とか使うから。そっちはいつも通りで。」
「わかりました。そちらも頑張ってください。」
用意していたアレを使う事が無いよう祈りつつも、俺はうぽつに作戦を伝え、戦闘に備える。
今回、俺達は砦の三階で待機。一階にはモブ達、二階にはポーーと紅葉に守って貰う。
「一階と二階が心配ですか?」
俺がいつくるかソワソワしているとアイがそう言ってくる。
「あー……まあ、いや、うーん……」
「何がです?」
いや、おそらくジークも……
「……? 今の誰だ?」
今の声、どう考えてもアイの声では無かった。
「へっ? うわっ!」
突如後ろから振り下ろされる一本の赤い刀身。俺達は済んでのところで回避する。
「うーん、おしいなぁ……」」
振り下ろした者は誰かを見ると、そこにはあはは……と言った感じで苦笑いを浮かべるジークの姿がある。
その姿を見た俺はとりあえずいつでも使えるよう、アレを手に持っておく。
「おいおい、仲間はどうした。」
俺はとりあえず油断を誘う為適当に疑問をぶつける。
「みんなは普通に一階から向かってますよ?」
「いや、なら一緒に来いよ。」
「いやあ、一番強いの最初に叩きたく無いですか?」
あー……
「まあそれは否定できないな。」
「それより、その手に持ってる真っ赤なアクセサリーはなんです?」
「これか? これはまあ……アクセサリーだ。気にすんな。」
「なるほど……そうですね。ちなみに僕は最初から使いますから。」
「おー……わかった。」
なるほど、最初からか。
「どうして二人とも楽しそうに談笑しているんですか!」
楽しそうなのか? 以外と探りをいれて……っても大方検討はついたけど。
「では、やりましょうか。一さん。」
「ああ、そうだな。」
ジークは持っていた赤い刀を地面に刺し、俺は赤いアンクレットを上に投げ、召喚の台詞を言う。
「この力を持って! 世界に宣告する!」
「力があるのに! 何も! 救えなかった! 何もかも!」
刀は炎を発し、地面を焼き、爆破したと思えば、中から武者鎧を付けた大男が現れる。
「行くぞ、 焔。」
「ふむ、任せろ。」
アンクレットは紅き光で階を照らし、収まる瞬間に血塗れの兎耳の男が現れる。
「ジョー、行くぞ?」
「マカセロ! グズグズノトマトミタイニシテヤルゼ!」
「それはちょっと……」
……まあいいか。
「ジーク、それ、ブラブじゃなかったのな。」
「ええ、こうしないと勝てませんから!」
しかし、案の定召喚するか。昔見たRTAの動画で見たんだよなその刀。ちょくちょく画面に映るから覚えていたんだよ。中盤一番攻撃力が出るとかなんとか。
「オイ、サクセンハドウスル。」
そんな事を考えているとジョーに聞かれる。
「そうだな……考えてなかったけど、ならジーク……あっちの人間を方を任せる。」
ジークの方を見ると、持ってきたのであろう、一本の物干し竿みたいな棒を持ち、焔もそれに続く形で突撃してくる。
「ワカッタゼ! アイビキニクニシテクルゼ!」
「合い挽きって何と……もういないし。」
ジークの所へ向かい「チノキョウダイイイイ!」と叫びながら増えて襲いかかるジョー。
「うわっ! 召喚! ノーム!」
ジークはそれに対してノームを召か……ちょっと待て! 血の兄弟ってあいつの技なの!? 知らなかった……
そんな事を考えていると正面から袈裟斬りを仕掛けてくる焔が見える。
「おっと、危ない。」
とりあえず、後ろに回避する。
「我が名は焔、赤炎纏鬼である。いざ、尋常に勝負!」
「くそっ、切りながら言うなよそんなかっこいいセリフ!」
「くはは! 卑怯とは言うまいな?」
互いに軽口を叩きつつも俺は攻撃を躱し、急いで羽翼を展開し後ろに飛ぶ。
「アイ、攻撃で援護を頼む!」
「はい!」
「まあ、我に対して人と妖精では些か 雷麺!」……ほう?」
不意をつくように近くで雷麺を放つ。合計8800発のか細い雷が、焔を襲う。
しかし、それに反応し、難なく切り払う焔。というか雷が刀で切れるってなんなんだよ化け物かよ……武器から出てくる時点で充分化け物か。
「中々だった、では反撃を 「させません! 魔追尾弾!」 ……今のは惜しかったな。」
あの刀本当になんなんだよ。アイの魔法も余裕、と言った感じで切って消した。
「なら……光粉!」
雷麺は細いとは言ったものの線だ。それとは違い、粉なので切れると言ったことはないし、切れても弾数が圧倒的なので、大丈夫「この程度……ふん!」
「ひと払いだと!?」
焔は刀に炎を纏わせ横薙一閃。全ての粉を振り払った。
「どうした、この程度か?」
「これは……攻め方を変えないといけないかもしれないな。」
ここで光線とか撃ってもおそらく切られるだろう。
「なら……アイ! 能力上昇でイントと属性付与の光を頼む。」
「わかりました!」
「何をする気だ?」
「さあ、一体なにをするんだろうなぁ?」
俺は、ある一つの魔法を放つ為に焔に思いっきり突撃する!
「……本当に何をする気だ? 貴様は魔法使いだろう!」
「そうだ! だから近づいてるんだよ!」
いきなり魔法使いと思っていたやつが、急に突進してくるのだ。警戒もあるが、困惑するであろう。
ちなみに発言に意味はない。何か相手が困惑するのを願って適当に言っているだけなのだから。
そうして俺は、素早く焔の真上まで近づき、とある魔法を発動させる。
「喰らいな! 闇罠!」
「何!?」
闇罠。
この魔法は罠を足元に仕掛け、敵が触れると、爆破し、相手のHPの五パーセント分のダメージと、半分の確率で暗闇の状態異常と全ステータスの五パーセント分マイナスするデバフをかける事が出来る。
また、当たる回数は二回な為、二つとも当たればHPは十パーセント、デバフは……残念ながら重複はしない。
とまあ、こんな感じの魔法で、昔にたま〜〜〜に使っていた魔法だ。弱くはないんだよ。弱くは。
俺は、その闇罠を足下に、MPを四十上乗せして種族特性「魔王の導き」を発動させて仕掛ける。
すると、即座に爆破し、焔はそれに直撃する。
【1200ダメージ】【1140ダメージ】
「よしよしよし! いけるいける!」
通ってる通ってる! 一発千二百って事は最大HPは二万四千って事か!
「……くっ! 何も見えないだと!?」
魔王の導きで確率が百四十四パーセント上がっているので確実に暗闇の状態異常にかかっている。……さて。
「ライトダスト全弾当て!!」
「何をする気だ!」
「え? 確殺用の準備だけど?」
ここまで来たんだ。これで生き残られても困るので、念入りに光粉を当てる。
「じゃあな。」
俺は、必殺の、種族の特性を発動する。
「天界の裁き。終わりだ。」
【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】【723ダメージ】……
約六百万ダメージが焔に与えられ、焔は倒れ、刀の姿に戻った。……こんな感じなんだ。
「いよーーし! 次はジークだな! ……どこだ?」
ジークとジョーが戦った辺りには、地面に泥が散らばっている以外には特に何もない。
「そういえば見かけませんね。」
「アイツナラドッカイッタゼコノヤロウ!」
二人とも知らない、と言った感じだ。ハッキリ言ってヤバい。上下どっちの階に行っても辛いだろうけど何するか分からないからヤバい。
「なんとか見つけないとな……」
「そうですね……」
「ソンナニカ?」
「ああ。」
例えば……と、言い出そうとした時、屋上の階段からチャリン、という音がする。
「なんの音だ?」
「わかりません。とりあえず行ってみますか?」
「うーん……」
俺達がその階段の方へ意識を向けた時、
「もうちょっとでしたね。一さん。」
という声と共に、思いっきり棒が叩きつけられた。
【プレイヤー 一 が 倒されました】
はい、記念すべきはずの100話目に主人公が敗北する小説はここです。
と、とりあえず!
百! 話! 到! 達! ありがとうございます!
この度は皆様の温かい感想やブックマーク登録数やポイント数によって、心も折れる事なく、頑張って来ました!
まだ、良い小説とは言えないですが、これからもよろしくお願いします!
敗北については……希望があれば次回お話しさせてください。
次回、そして……




