「どうせついていないから」 「俺には運がないから」
戦闘後、数日間はアカラ軍の再来襲を警戒していた俺たちだったが、一向にその気配はなかった。
だからもう最近は以前のような普通の日々に戻っていた。
いまからフォルはカフェ・グッドラックで使う野菜を、八百屋に買いに行くところ。八百屋はもちろん、俺たちがゴデブリン大臣の借金問題を解決した、マイ、メイ、アイの母親の再建した八百屋だ。新しい店名は『マイメイアイ』になったみたいだ。
カフェ・グッドラックの経営も順調だ。連日、超満員だ。
どうやらゴデブリン大臣が悪徳大臣だというのは、ダバラの町の人々には広く知られていることらしかった。
だから俺たちの女神、フォルに容疑がかけられても、本気にする人間はほとんどいないようだった。
カフェには時折、ヒミのおばあちゃんやホテル・メタースのメイドさんたちも遊びに来るようになっていた。
俺も経営に慣れた。
フォルにラル、マッチョにヒミさん、みんなが協力してくれるので、順風満帆だ。借金の『完済』の目途は一向に立っていないが、とりあえず『少しずつ返済』はできている。
正直、いま、俺は幸せだ。
元の世界にいた時の自分を、時折思い出す。
あの時の俺の口グセってなんだったっけ? ああ、思い出した。これだ。
「どうせついていないから」
「俺には運がないから」
いま思い返すと恥ずかしい。
自分がダメだと思っていたのは、俺の思い込みだったのかもしれない。
世界を変えるもの、それは行動なのかもしれない。
……まあ、こんな風に思えるようになったのは、本当にみんなのおかげだ。
特にフォル。
そうそう、この前、フォルとこんな話をしたんだ。
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