あら? なにか臭いませんこと?
「やはりゴデブリン大臣の言う通り、本当は悪しき魔女なのかもしれぬ!」
「は? 悪しき魔女? フォルのこと?」
「ゴデブリン大臣は悪しき魔女を手なづけ、自分の願望をかなえたいようだったが……。まあいい、念のため、本隊を待機させておいてよかった」
「え? 本隊? それって、もしかして」
ピー!
マルソン隊長は、首からかけていた小さな呼び笛を吹いた。
ザッザッザッ。
その合図で、大通りの両側から、新たな騎士隊がそれぞれやってくるのが見えた。
「ウソー。やばいじゃん、全部で百名はいるじゃん」
俺は腕組みをしたまま、小声でつぶやいた。
足のガクガクブルブルが止まらない。
ついでに放尿も。
認めよう。漏らしました。はい、盛大に。
俺がおしっこを漏らしている間に、応援でやってきた騎士隊が、二重、三重にカフェ・グッドラックを取り囲む。
その様子を見て、マッチョとラル、ヒミさんも、気落ちしたみたいだ。
三人は次第に騎士たちに押され、じりじりと下がり始めた。
そして、ついにグッドラックの正面入り口で強者感を出すために仁王立ちしている俺の前まで集まってきた。
「どうする? 店長!」
「ジンゴロウ! 指示を!」
「あら? なにか臭いませんこと?」
「あー、いや、なんだろねー、あの、悪いんだけど三人とも、もうちょっと離れてくれる?」
「こんな時に何を言っているんだジンゴロウ!」
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