こっそりパンチラが見えそうで、見えないところが好きだとか
「ぐああっ!」
騎士たちの鎧の隙間や、まぶたの上にダーツやカードが刺さる。騎士たちは第二波の攻撃を警戒し、その場で動きを止めた。
「イケませんね。レディのおうちに無断で入ってくるのは、おいたが過ぎますわよ」
ヒミさんがいつものゆったりとした口調で、騎士たちをたしなめる。
「ヒミさんまで! ダメ! 同罪になっちゃう!」
フォルが叫ぶ。
ヒミさんはウインクをして店を出て行った。
「出て行っちゃダメ!」
「いいんだ! フォル!」
店舗の二階で、『絶対に攻撃の当たらない』アンタッチャブルアーマーに着替えたラルが降りてきた。背中には『一度狙った獲物は、絶対に外さない大剣』が装備されている。
ラルはフォルの肩をポンと叩き、店の外へと出て行く。そして大剣を抜き、騎士たちに向かって構えた。
「あたい、実戦経験はない。でも、フォルを守るためなら、何でもする!」
「ラルまで! やめて!」
フォルは涙目になっている。
「やれやれ、それじゃあ、俺も行くとしますかね。おっと、このフライパンくらい、持っていくか」
俺は厨房にあったフライパンを握りしめ、店外に出て行く。
俺には特別な武装もない。体術も使えない。特技もない。あるとすりゃあ、不幸くらいだ。
「ジンゴロウ君まで? やめて! 君は何も能力がないんだよ?」
グサッ。なんか俺だけ無能って言われているみたいで、地味に傷つく。
「どうして? どうしてなの? ジンゴロウ君」
俺はフォルに背中を向けたまま、考える。
どうしてだって? そう言えば、なんでだろうな。
理由はいろいろあるな。まずは、フォルと離れちまったら、俺がまた、不幸になっちまうからな。
後は……、フォルが働いているときにちらっと見えるふとましい太ももが好きだとか。掃除の途中に、こっそりパンチラが見えそうで、見えないところが好きだとか。
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