怖い、怖すぎますよ、フォルさん! なんか、なんか変なオーラが立ち上りまくってますよ! 全部、誤解なんです!
「へー、そうなんですかー。借金を返すために、私とラルの夢である、カフェの開業資金をカジノにつぎ込んだんじゃなかったんですねー」
フォルが抑揚のない声でしゃべり始めた。
怖っ!
その異様な気配を感じたラルとメイドさんたちが、すすすーっと俺たちから離れていく。待ってくれ。誰かマッチョの口をふさいでくれ。
「ジンゴロウ君は美女ばかりのハーレムが作りたかったんですねー。それでー?」
なんて冷たい空気を放っているんだ。違うって! 誰か訂正してくれー!
俺はもぞもぞと身をよじりながら、ぼろ布からはい出し、必死に否定のジェスチャーを行う。
「それで、だな、えーと、そうそう思い出した。美人と(ルーレットゲームで)遊んで」
「……美人と遊んだ?」
マッチョは相当鈍い男のようだ。全然、フォルのやばいオーラに気が付かない。
「ああ、それもたっぷりとなあ、で、ジンゴロウのやつ、たっぷりその美女(とのルーレット勝負)に(ゲームで負けて)渡しちゃってねえ」
「渡した? じゃあ、私とラルのカフェの開業資金はいくら残ってるの?」
もうしゃべるのをやめてくれ、マッチョ! あんたのしゃべり方は誤解しか生まない!
「(勝負に負けたから)全部その女に渡してたぜ」
「全部? そうですか……私たちの大切なお金を、その美人さんに? ふーん……」
怖い、怖すぎますよ、フォルさん! なんか、なんか変なオーラが立ち上りまくってますよ! 全部、誤解なんです!
「で、俺と別れた後、女子更衣室で悲鳴が上がったんでさあ」
ギクリ。まさか。
「女子更衣室? そこで……まさか?」
フォルの謎の冷たいオーラが視線とともに俺に突き刺さる。痛いっ。
「そのまさかでさ。俺たち用心棒が更衣室に駆け込んだら、ジンゴロウのやつ、半裸のさっきの
美人や裸のバニーガールたちを眺めていたのさ。それで俺も仕方なく、ボコボコにしたってわけでさ」
「……」
何か言ってよ! フォル! ねえ、お願いだから! 無言が一番怖いから!
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