第二十六話『オールドワン』
『機能は力尽きてました……』
『それでは本編へどうぞ』
木々が消滅したが、鬼神はほぼ無傷で立ってる
流石にこうなると……
「放置していたギルドのミスだな」
剣を振るって歩く。それを見た鬼神が俺と同じ様に歩いて、同時に走って剣を撃ち合う
まぁ、向こうは金棒だけど……そんなのはどうでもいい
「あがっ……傷受けたくなかったがな!」
片腕を吹き飛ばされたが、思いっきり剣を握って一気に引き裂いた
「浅っ!?」
そのまま、拳が思いっきり顔に直撃し地面へと落とされ、そのまま踏み抜かれるのを、剣で足の甲を斬り落として、片腕で、足を顔へと蹴りを入れて距離を無理矢理取らせた
「バレてるなこれは。大人しく怒られるか」
剣を突き刺して、身体中に紋様を広がらせ、変化していく
「嬉しい。そんなに求めてくれるのね」
うるせぇ
「あれ見て殺せると思うか?」
無理矢理再生させて、一気に引き抜くのと同時に走り出した。鬼神は構えて振るってくるのを、すれ違いながら躱し
そのまま反転して首目掛けて剣を振るった
金属音が響くと
「マジか……旧支配者!!!」
無理矢理生やした手を鬼神の首へと掴み侵食し、鬼神の身体中から触手が突き破り
「もう良いだろ?。満足したろ?」
緩んだ好きに、一気に首を斬り落としながら引き裂き、真っ二つへと斬り裂いた
地面へと剣が突き刺さると残りの魔物全てを引き裂いた
フラフラしながら剣を再び突き刺し、周囲を見た瞬間に、膝を着き、血が垂れていく
「止血しろ……」
スライムに戻ると俺の傷へと塞ぐ様に纏わりつく
「……しくったな……イリアス……」
霞む視界に走ってくるイリアス。そのままゆっくり、倒れて意識が落ちた
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ゆっくりと目を開ける。横になっていて……
「起きたのね。全治一ヶ月で済んでるけど、安静よ」
吹き飛ばされた腕を見て生えていて
「治したのか?」
俺が聞くと
「まぁ、システムがそっちに機能してるなら……そうなるね
まぁ、首輪は外せないけど、制限は無いから安心して」
……
「ドS?」
彼女は俺の頭を優しく叩いて
「バカ。飽くまで……私は薬屋よ。それに、この世界で私は貴女を家族と思ってるから大人しく受け止めておきなさい」
……
「どうなった?」
彼女は窓の外を見て
「結論から言うと、スタンピードは終わって被害は貴女が戦った場所のみよ
素材云々は私がしたから、欲しいものとかあれば、教えて貰えると助かる
後は……晴れて冒険者で、B級よ」
……飛びすぎじゃない?
「勿論、特例らしい。因みに私は理不尽な理由でS級よ
まぁ、従魔にする能力を考えたら敵には回したく無いからだと思うけどね」
それだけで……
「人間は管理出来るのなら、国の支配下に置いて管理したがるのよ。私は比較的自由に動ける部類
動けないS級プレイヤーは本当に面倒いらしい
このスタンピードですらA級以上の討伐みたいらしい」
そんなスタンピードを一人でやらせるか……
「特例の理由」
あーね……
「取り敢えずは終わったのか」
そのままベットの淵へと座り
「怒らないわよ。無茶したのは分かるけど……手に負えない相手を討伐してくれたのだから」
それでもなぁ……
「あのゲームとは違うからまだまだだな」
立ち上がり、服を羽織つつ歩く。彼女が
「行くわ。どの道……私が着いていかないと駄目だしね」
はいはい
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冒険者ギルドに着くとバタバタしてるのか慌ただしく動いていて、騒がしくはなかった
その中でプレイヤーの何人かが俺を見る
「どんなチートを使ったんだ?。あの量を一人で」
あの時のプレイヤーが聞いてきて
「さぁな。それよりも……通してくれるか?」
行こうとすると、肩を掴まれ止められ
「待てよ。話は終わって……」
その瞬間に杖をつくような音が響いて、風が舞い上がると
「おい。病み上がり相手に威張るなよ。雑魚共」
ギルドマスターがこっちに向かってきて
「だが……」
言いかけた時に睨みつけていて
「聞こえなかったか?。病み上がり相手に威張るなよ。雑魚共」
二回言うとプレイヤーが黙ってしまって
「隠してたんだろ?。悪かったな」
そう言って頭を下げていて
「何れはバレるし、バレたらバレたで面倒事になるから気にしてない
問題はそっちだろ?。アレを押し付けた……放置したんだろ?」
俺が聞くと
「上の命令だ。ただ、暴走となるとこっちの判断になったから、罰は喰らうだろうな」
どうせ、生態系とかどうなるかとかだろうし……
「全く……私の可愛い家族が命を懸けたのだから、報酬を貰うわよ?」
……
「分かってる」
イリアスの発言にザワついていて
「彼女はこっちのギルド持ちのS級だからだ
まぁ、平和に過ごすのならこっちと、あっちの厄介を押し付ける名目だったらしいが……
誤算だろうな……
あー、それと、報酬なら……こっちで、S級に上がる為の試験だ
あっちにバレた以上は手中に収めたいんだろうな。連絡が来た」
イリアスが切れそうになってる
「落ち着けって、どうにかこっちに試験が出来るよう手配したし、これ受けたら晴れてS級だ」
受け取ると、イリアスは目を見開いて
「ふざけてるの?」
そう言うと
「大真面目だ。何せ……S級レベルの魔物が支配する森を半壊させたからね
次いでだから頼む」
……
「イリアス。また怪我するかもしれん」
イリアスは大きく吐いて
「帰ってきてくれるだけで良い」
うん。俺だって行きたくないからな
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行くのは傷が治ってから。その間暇になる訳だけど……
「急にどったの?」
旧支配者が聞いてくる。まぁ、こうなった以上は……
「悪い。お前の本来の姿のままでずっと居てくれ」
彼女は微笑むと
「神話のそれも……恐怖の神にね。良いよ……その代わり……全て貰うよ?」
あー……心臓の次はか
「それはどうでもいい。問題は……お前がその状態なら通用するのが分かったからな。それに……既にバレてんだろ?」
彼女が微笑む
「えぇ。完全にバレてるよ。認識はせずとも……勘づかれてる」
そう言って消えていった
『解説』
『特に無しです』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』




