死んでしまった!
初投稿
しがないサラリーマンが一人。
「これ、新しくおねがいね」
「いや…あの…まだ他のものが残っていまして…」
「キミは上司の言う事に従うことが出来ないのかねッ!」
汚い唾が飛んできた。
これ以上反論すると15分程度また説教が始まりそうだ。
「ァ…ハイ…スミマセン」
「キミはいつもいつもねぇ…謝れば済むと思っているだろう」
あぁ…始まってしまった。
仕事が終わり、会社を出た。
夜風が気持ちいい。
いつものように終電近くの電車に揺られている。
身体的な、精神的な疲労が押し寄せて来た。
背筋は大きく曲がり、彼の目はもう何処を見てるか分からないほど虚ろになっていた。
「あのクソハゲ…また仕事押し付けやがって……」
彼の勤めている会社は死ぬほどブラックだ!
何ならもう漆黒って言っていいくらいブラックだ!
残業は月70時間近くにまで及び、上司はミスを押し付ける始末。
現実から目を背けるかのようにスマホを取り出し、ネットを徘徊し始める。
「あいつ子供できたんだ…」
逃げた先でも現実を思い知らされる。
「ハハ」
「いっそ死んでしまったほうが楽なのかもしれないな……」
そんな考えに陥るまでに彼の心は疲弊してしまっていた。
「転生とかできないのかな…ハァ…いっそ虫とかになりてーな」
ドンッ!!!!_________________
耳をつんざくような激しい衝突音がした。
金属の擦れるイヤな音がした。
電車が事故を起こしたのだろう。
何だか温かい。
しかし寒くもなってきた。
頭が回らない。
死ぬのだろうか……………
目が覚めた。体の感覚が無い。
どうやら私は死んでしまったようだ。




