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メドゥーサ少女登場!!

お待たせしましたメドゥーサ少女の登場です

 「はじめまして、あなたがワタシのマしゅターですか?」


 光の陣から現れたのは一人の少女。

 小柄のゴブリン族と同じか、少し小さい背丈の少女はそう言って首をコテンと倒す。

 その幼い少女らしい仕草に普通は和みそうになるが、少女とは別にこちらを威嚇するかのようにシャー、シャーと唸りを上げる少女の白い髪に当たる蛇が可愛らしさを半減させてします。


 「こんにちは、今日から君が住んでもらうダンジョンの主の神無月黒だよ。

 こっちにいるのが俺の忠臣のヤードと、従者のムース他にもダンジョンに色々な魔獣や魔族が住んでいるから仲良くして欲しい」

 「あい、ワタシみんなと仲良く仲良くする」


 元気一杯に答える少女の姿に、性格的には問題は無いと思いながらも、その姿から能力に少し疑問を持ってしまう。


 「えっと、君のステータス少し見ていいかな?」

 「ステータス?いいよミテ。

 でもマしゅター、ワタシにナマエつけて、つけて」


 どうやら少女も新しく俺に名前をつけて欲しいらしい。

 メドゥーサ族だからそこからとって……、


 「決めたよ。君の名前は今日から『メーサ』だ。」

 「メーサ、ワタシ今日からメーサ!メーサ!」


 新しい名前を貰い嬉しく何度も自分の名前を言うメーサ。

 それを見ながら俺はメーサのステータスを確認する。




 名 前:メーサ

 種 族:メドゥーサ族

 スキル:眷族使役【蛇】、毒精製、石化の瞳【微弱】

 備 考:成人前につき能力に制限有り




 幼いせいで能力制限があるがそれでもなかなか有用なスキルを持っている。

 ちなみにヤードとムースのステータスはこうなっている。




 名 前:ヤード

 種 族:ゴブリン族

 スキル:短刀術、体術

 加 護:【義の心】弱きを守るとき能力が大幅に上がる




 名 前:ムース

 種 族:ホムンクルス族

 スキル:家事全般、補佐、メイド術、××デレ

 備 考:戦闘行為を行う場合能力が大幅に下がる



 ムースのスキルにある××デレってやつが無性に気になってしまう。

 あれはツンデレなのだろうか?それともヤンデレなのだろうか?

 気になってしまうが、それ以上に恐ろしいので見なかったことにする。

 …………って言うかあれはスキルなのか?





 スキルは確認できた。

 後はどれくらい効果があるか確認だろう。


 「メーサ、眷族使役【蛇】でダンジョンにいる魔獣達を集められる?」

 「ヘイキ、すぐ集める集める」


 そう言うとダンジョンに続く扉を開けると、メーサの髪の蛇たちが一斉に声を上げる。

 その音は壁を反響しダンジョンに響いていく。

 しばらくするとズルズルと蛇たちの体をこする音と共に、ダンジョンにいた蛇の魔獣達が全員集まる。

 戦闘に立ったアナコンダイが代表してシーと鳴き全員集まったことを告げる。


 「マしゅター、ダンジョンにいた仲間全員来たって来たって」


 嬉しそうにムースは報告をする。


 「メーサは彼等の言葉わかるんだ」

 「わかるわかる。みんないい子、メーサと仲良し」


 眷族だけあって彼らとのコミュニケーションが出来るらしい。


 「ならさっきダンジョンに行ってもらったけど、何か不都合が無かった聞いてもらえる」

 「キクキク」


 メーサの髪が「シャシャーシャシャ」と口を開くと、集まった蛇たちは少し周りの蛇たちと話し合うように鳴き、代表してアナコンダイが「シャーシャシャー」と答える。


 「特に問題ナイ。過ごし易い、でもおなかヘッタってヘッタって」

 「そうか彼らって肉食だったけ、密林ではまだ食べられる肉ってな方よな。

 ムース少し食材から肉類を彼等に渡してあげて」

 「かしこまりました」


 ムースはすぐにキッチンに食材を取りに行く。

 ウットカゲは密林に生っている木の実や果物でいいとして、他のビックスパイダーやマッドアリゲーターなどにも食材が必要だろう。


 「思ったより食費にDP使うかもね」

 「危ないのか?」

 「今のところは平気…かな?

 でもこれからのことを考えると少しダンジョンを手直しする必要があるかもね」


 ヤードとそんな話をしていると、ムースが両手一杯に肉を抱えて持ってくる。


 「これぐらいでよろしいでしょうかマスター?」

 「大丈夫だよ、それでどれくらいの量」

 「先程補充していただいた食材の1割ほどですね」


 それぐらいならまだ平気だ。


 「これで空腹は満たされるだろう。

 ダンジョンに持って帰ったら、他の魔獣達にも分けてね」


 メーサが通訳してそう伝えると、蛇たちは肉を加えてダンジョンに帰っていった。

 これでメーサの能力は確認できたな。

 そう思ってメーサの方を向くと、彼女は嬉しそうに俺の方を見ていた。


 「メーサ、役に立った?」

 「あぁ、すごく助かったよ。

 これからも頼むね」


 そう言ってメーサの頭をなでると、メーサは顔を赤く染め蛇たちもくねくねと動き。


 「これからもマしゅターのために頑張る!頑張る!」


 っと可愛らしく両拳を握り返事をしてくれた。
















 ここで終わればいい感じでまとまったのだが、そうは問屋が下ろさなかった。

 メーサの頭をなでる俺の背中に強烈な視線を感じる。

 寒気を覚えるその視線の方に目を向ければ、ムースがじっとこちらを見ている。

 その目は俺に何かを求めている。


 「えっと……、ムースもこれからも頼むね」


 何とかそれだけ言い、彼女の頭も撫でる。


 「はい、マスターの命が尽きるその時まで私は一番お傍でマスターを支えたいと思います」


 メーサと同じように顔を真っ赤に染めているのに、その表情は変わらず無表情で返事もかなり重いものだったため、撫でていた俺の手がぎこちなくなったのも仕方ないだろう。




 こうしてまたダンジョンに新しい仲間が加わった。















 ◆◆◆◇◇◇◆◆◆


 ヤード視点


 新しく入った魔族メーサって少女を見たときから嫌な予感はしてたんだ。

 もともとラミア一族やメドゥーサ一族、それにナーガ一族と言った蛇の血を引くと言われる一族にはある程度共通した特徴がある。

 主と会話するメーサを見る限り、まだ幼いからその特徴が無いのかと思ってたんだけどな……。


 「メーサ、二人とも今後仲良くしてね」


 主が今後のことを考えて俺達とメーサの子王流を深めさせようと会話の機会を作ってくれる。

 俺はぶっきらぼうだから子供には怖いと思われるかと思ったんだがな。


 「よろしくな」

 「うん、よろしくなの!」


 どうやら、メーサの奴は俺のことを特に怖がる様子は見せないようだ。

 それに俺は安心してしまったんだよな……。


 「初めましてムースです。わからないことがあれば、常にマスターのお傍にいますのですぐに聞いて下さい」


 ホムンクルス一族特有の『重い』発言を混ぜながら、ムースに挨拶とともに牽制をする。

 少女相手にどれだけ警戒してるんだって話だが、そこは女の領域、無駄に口を出すとこちらに被害が来るというものだ。

 それにしても主がムースの発言に頬を引きつらせているが、そこは見なかったことにしよう。

 そしてムースのあいさつを聞いたメーサは、その笑顔を崩さずに挨拶を返す。


 「はいすぐ聞きます。よろしくお願いしますなの、おばさん!」


 その言葉にこの部屋の空気が凍る。




 彼女達蛇の血を引く一族特徴それは『毒舌』。

 さらりと表情を変えず彼女達は毒を吐く。

 心許した者には毒は吐かないが、気に入らない者には容赦なく笑顔で毒を吐く。


 どうやらメーサにとってムースは気に入らない相手になってしまったようだ。



 凍った部屋で最初に動いたのはムースだった。

 いや体は一歩も動いてはいない。

 ただしその体からは先程部屋を凍らせた以上の冷気が漏れ出していく。


 「……おばさんですか、これだからまだ年端もいかない者は礼儀を知らなくて困ります。

 一度じっくりと礼儀を教える必要がありそうですね。

 そう……、じっくりと体に刻みこむくらい教えて差し上げます」


 いつもの無表情は変わらず、その視線だけは見ただけで居殺すことができそうなくらい寒々としてムースを睨みつける。


「これだから、年寄りは説教臭くて困るの困るの。

 口うるさいおばさんは嫌われるの、特に大変なマしゅターの傍にそんなうるさいおばさんが居たら苦労が増えてもっと大変になるの。

 ここは小さくて可愛い、メーサが癒し担当としてマしゅターの傍にいることにするの」


 笑顔のままムースに毒のある言葉を吐き付け、いまだ動けない主の片腕に抱き突くメーサ。

 腕に抱きついた瞬間、無表情のムースの表情が僅かに動く。

 あれは怒りで引き攣ってるのか?


 「『毒舌』持ちがマスターに抱き突くなど……、どうやら女性として慎みも教える必要がありそうですね」

 「きっとムースさんは鏡見たこと無いの。マしゅターの近くに『重い』女性がいる方が問題だと思うのに気づいてないの」


 二人の言い合いは主を挟んでさらにエスカレートしていく。

 間に挟まれた主はこちらに助けを求めるように視線を向けてくるが、俺は黙って首を振る。


 いくら俺が弱いもの守る【義の心】を持っていても、女性同士の争いには手を出せないってもんだ。

 多分今日はこれ以上俺の仕事は無いだろう。

 静かに手を合わせ、主の冥福を祈りながら俺は自室に戻っていく。




 きっとこれからも主の造るこのダンジョンはこんな感じになるんだろうなって思いながら。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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