11日 突然の、雨。
「ねぇ、ジー君、明日晴れるかなぁ」
「雨だろうな」
「えー……」
「ほら」
「あ。……うん、雨だね……」
……何やのん。なんでジー君? と、ジュジュこっち見てんの。
「ででっ、できった!」
…………あ、はいはい。雨降り小僧な。雨降り小僧がご機嫌やからやな。コマ回せてんな、よかったな。はいはい、よー分かった。……そういやうち、この子の声初めて聞いたかも。普段何も言わへんし。他の妖怪らとも一緒に遊んでんのよー見るのに、いっこも喋りよらへんねん。どうやってコミュニケーション取ってんのやろ。
「レイニィイイ‼」
「はーい?」
呼んだ?
「レイニー! お前暇?」
……あ、レイ兄ちゃうかったん。そんで、その雨降り小僧レイニーって名前やったん。ややこいことすんな‼ うちめっちゃ恥ずかったやんか‼ ほら、なんやそこでジー君アンドジュジュがこっち見て笑てるやん‼ もーえぇもん。穴掘って入ったるもん。あ、いや、地面すり抜けて潜ったるもん。
…………あ、苦しいからやめとこ。何なん? なんでこれ苦しいのん? 前うちふっつーに潜ってたで、たぶん。
「っぷはっ!」
「あ。降ってきた」
んぉ? ホンマや。いつの間にこんな暗うなってたん。
「……なかなかきついな」
うっわ、ポツポツか思たら一気に降り出しよった‼ マジかー、お布団干してはる家あったで? 大丈夫やろか。 びしょびしょ布団で寝るとか最悪やん。カビ生えるやん。カビさんと一緒に寝るとか。……あ、あわてて取り込んではる。山のそばやったんか。おばさんがあわててお布団引っ張ってはる。
『チッ、一言言ってから降れこのヤロォ!』
え、雨に逆切れ?
「先に気付け、馬鹿」
『あぁん⁉』
うぉおう、めっちゃ激しい喧嘩しとる。やめとけて。滑るぞお前ら。掴み合いやめい。キーヴァと、誰やったっけ、ギア?
「ほらほら、喧嘩しなーい。あたし結構この言葉言う気がするなぁ。ほら、早く来る! 冷たいのやなら温泉でも入っといで!」
『暑いのの方が嫌だ』
よーそんな長文ハモれたな。実は仲良しかお前ら。
「じゃあ早く来る!」
シルも大変やな。あ、二人ひっつかんで投げた。何なんあの人。超人? え? 子供言うても中学生くらいのサイズあんであの二人。え?
「爺様ー、閉めますよー。あれ、いらっしゃいます?」
神社ではアケヤマさんが本堂の裏から何か言うてはる。ん……? …………マリーちゃん、本堂の下って楽しい? せまない?
「ママー‼ 濡れたー‼」
「きゃー、びちゃびちゃ。タオル持ってくるから、ちょっとそこで待っててね。入っちゃだめよ」
うわ、カヤちゃんのふわふわ髪の毛もぺっとりなっとる。
「ふふー、あったかーい」
あー、バスタオルにくるまれたカヤちゃんもかわえーわ。うん。
「お、レイじゃん」
……で、この中ダイ爺はいつも通りかい。




