第8話前編 帰ってきた静
「るいこ、調子はどうだ?」
「順調です。そろそろこのゲームの中心核にアクセスできそうです。」
「へぇーすごい技術だね〜。」
瑠衣子がハッキングしている間は個室に誰も来ないように見張っている。外では遠藤姉妹が、中では俺と鳴が怪しい人影がないか探る。すると…
『しずちゃん!りささんが来そうです。』
ケータイに心から連絡が入る。鳴から聞いた話だと、記憶が戻る前の俺は里紗ともよく話していたらしい。
「わかった。俺が2人きりで話してくるからみんなはそれぞれの個室に行っててくれ。」
「わかりました。」
「りょうかい!」
「わかった!」
「はい。」
みんなは俺の合図とともに解散する。俺は急いで里紗に通話をかける。
プルルルルルル
プルルルルル
『パイセンどうしたの?ちょうどパイセンの個室に行こうと思ってたんだけど…』
「私もりさに会いたかったところなんだ。個室に来てくれ。」
『りょ〜!』
通話が切れた。俺は里紗が個室に来るまでしばらく待った。
5分後…
「パイセン!あーしだよ!」
里紗が来た。俺は個室のドアを開け……
…………………………………………………
静パイセンが化学実験室に来た時に、違和感を感じた。私は昔から人間観察が得意だった。化学実験室に来た時のパイセンはいつものように振る舞っているようで内には暗さを感じた。
パイセンが瑠衣子っちを連れて行ったあと、私は菜七子パイセンに相談した。
「ねぇ、ななこパイセン。しずパイセンなんか変じゃなかった?」
「奇遇だね、僕も違和感を感じていたところさ。」
「…ってかなんでやえこパイセンのコスプレしてるの?嫌味?」
「違うよ、ちょっと事情があったんだ。でもおかげで違和感を感じることが出来たのさ。」
「まあいいや、ちょっと協力しない?」
「協力?」
私は菜七子パイセンに作戦の内容を話す。
「つまり、りさ君がしず君の個室に行くから、そこに着いてきてほしいと…」
「そ。」
作戦を話していると瑠衣子っちからケータイに連絡が来る。
〖りささん。しずさんは遠藤姉妹となるさんに変なのを吹き込まれたようで、漫画とかで言う闇堕ち状態にあります。ななこさんの催眠でそれを解いてあげてほしいです。私はもう暫く潜入しています。なにか連絡があればいつでもどうぞ。〗
私は連絡の内容を読んで改めて感じる。このゲームで最もやばい人達は鳴パイセンと遠藤パイセン達だ。でも、静パイセンが吹き込まれたのなら、私の行動は間違ってなかった。
「能力、嘘ついててよかった。」
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目が覚めると私は個室のベッドに居た。部屋の中には里紗と菜七子さんも居た。
「え?私何して…」
「お、パイセン目覚めた?」
「うん…、でもなんか記憶があんまりなくて…」
里紗と菜七子さんは事情を説明してくれた。
「なるほど、私がなる達に変なこと吹き込まれてたってことね。」
「でも、パイセン元に戻ったようでよかったよ!」
「しず君が戻ってくれて僕も嬉しいよ!」
「2人ともありがとう。」
そんなことを話しているのも束の間、学校中に聞きたくもない音が流れた。
キンコンカンコン
「死人が現れました。死人が現れました。」




