第4話前編 絶望の話し合いと追放者
「まずはくろいの事件について話し合うか。」
俺は話を切り出す。
「くろいの死体からは右目と手と足の全ての爪が無くなっていた。死因はおそらく腹に刺さった5本の包丁。第1発見者はしろいだと言っていた。」
「間違い…ないです。」
瑠衣子が震えながら補足説明をする。
「私と…白井さんが一緒に図書室に入った時に…その…黒井さんを…見つけました。」
「つまりくろいを殺した犯人はしろいとるいこ以外だと思われるってことだ。」
みんなの反応が出る前にまた話し始める。
「そして2人目の死者はせらだ。ベッドの上で横たわって死んでいた。死因を調べようと近づいたところで後ろから殴られて気を失っちまった。おそらくそいつが犯人だ。」
「…」
何か言いたげな菜緒を無視して話し続ける。
「そして3人目がしろい。仮眠室で死んでたらしい。俺は仮眠室で寝てたえなが怪しいと思ってる。」
「ふーん。それで、不良さんの弁明はそれで終わり?」
「なんだと」
「だってさー、不良さんとずっと居たしずちゃんがいなくなってるし。それにさ、くろいさんと言い争ってた不良さんがいちばん怪しいと思うけどねー。」
「特になんも言えねーよ。怪しいのは事実だからな。だが、せらとしろいを殺したやつは分からないだろ?」
「まあそうだね。くろいさんを殺した人は確定してるし、そっちを話し合おうね。」
俺たちはまず瀬羅を殺した犯人を探すことにした。
「でもさー、せらパイセンを殺した人って全くもって不明っしょ?」
「強いていえば、一緒にいたなおとななこが…」
話終える前に奈緒が話し始めた。
「うるさいうるさいうるさいうるさい。だまれだまれだまれだまれ。しーちゃんを殺したのはお前なんだよ不良。」
教室中に困惑の空気が漂う。それも当然だ。奈緒はとても優しい印象だった。それに瀬羅のことをしーちゃんと呼んだ。
「私が保健室でしーちゃんを見つけた後、みんなを呼びに行った。そして戻ってきたらそいつが殺されたのがしーちゃんで良かったとかぬかしやがった。犯人かどうかなんかどうでもいい。そいつだけは許せない。」
「まあまあ、落ち着いてよなおちゃん。どうせ不良は死ぬんだし。」
「そうっすね…。取り乱してしまって申し訳ないっす。」
「ちっ。」
依然として俺が追放される流れだ。
「おいカレン。しろいの死体の様子を教えてくれ。」
「しろい様は左目が無くなっていました。そして喉にナイフが1本刺さってました。」
「なるほどな。まあでも、えなが犯人で間違いない。犯人は第1発見者にはならないからな。放送がならなかったのも納得だ。」
「いやいや違うって。私は寝てただけだよ。」
「でもお前がいちばん怪しいんだ。他のやつが部屋に入ってたとしたらお前も起きるだろうしな。」
「で、でも。違う!死にたくない!」
明らかに動揺してる。こいつで間違いなさそうだ。
「では、追放者はやえこ様とえな様でよろしいですか?」
まずい。このままだと俺も追放されてしまう。でももう…俺にはどうすることも出来ない。俺がずっと静の部屋の前にいた事も証明できない。俺は……




