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ファミリアエッセンス  作者: 玄亀
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4ページ目 確認 自動翻訳

「うわ、やめろ!気持ち悪い!!」

そう言ってリーズさんから強引に距離をとる。

「気持ち悪いとは何よ!!」

「目から何か入って来る感じがしたんだよ!しょうがないだろ!!」

そう、どう表現したらいいのか分からないけど何かを押し込まれるような感じがした。

強引に入り込んで来る様な変な感じ。離れた瞬間には感じなくなったけど物凄い違和感だった。

「はあ、まあいいわ。ちょっと右目見せて、確認するから」

言われた通りに右目を見せる。

「うん、契約成功」

満足気にそう言うと別ベッドに腰かけ一段落といった感じのリーズさん。

気になって鏡で確認すると右目に紋章の様なものが浮かび上がっている。

うん、完全に中二だよね。まあ、召喚云々の時点でソレだけど・・・・。

手を確認すると手にもうっすらとだけど、同じ紋章が見えた。

まあ、成功とか言ってたし気にしないでおこう。


「それじゃあ、改めて自己紹介するわね。私はリーズ・エライン。

 セルグリンド学園騎士学科中等部の騎士見習いよ。呼ぶ時はリーズでいいわ」

そう言うと無いもない空間から本が現れる。

わあ、ファンタジーだね。今の契約の事とかが書いてあるのだろうか、ペラペラとページをめくっていっている。あ、お目当てページが見つかったみたい。ページをめくる手が止まって目がせわしなく動いている。

「じゃあ、リーズさ・・・リーズ、確認したいことがあるから聞いていっていい?」

「ええ、いいわよ」


まだ本に釘付けだ、若干眉をひそめているようだけど・・・

まずはこの世界で生きていく上で絶対に必要になってくることを確認しないと。

大丈夫なような気もするけれど、確認は大事である。


「じゃあ、今はリーズと普通に話せているけれどほかの人とも同じように話せるの?」

「当たり前でしょ、話せなかったら不便じゃない」

リーズは「何言ってんの?コイツ」みたいな目でこっちを見てきた、でも確認しておかないと。

もう少し前提的なことから話していった方がよさそうだ。

「あ~、え~と・・・まず、俺の居た世界では魔法は存在していない。

 それに、住む場所によっては使われる言葉、文字、生活習慣や常識なんかも色々違ったんだ。

 んで、ここは俺からすれば異世界になるわけ。リーズが俺に何の手伝いをさせるつもりかは分からない けれど、最低条件として会話・読み・書きができないと何もできないからそういったことから教えてもらわないといけない。」


そう、会話ができない、文字が読めない書けないでは生きていけない。

まず会話ができないと何も進まない。ジェスチャーで何とかならないこともないかもしれないが、限界がある。言葉がわからず警告を無視して攻撃されたら堪らない。

文字もそうだ。警告文のこともあるし、買い物のときに値段が読めなければ買うこともできないし、適当に金を出してボッタくられる可能性もある。

あ、お金の単位とかも聞かないと・・・。

これ、下手したら数か月以上勉強漬けだな、今更勉強とか。


「なるほど、では確認しましょうか。まずは読み書きからでいいかしら?」

そう言って机から紙と羽ペンを出して、スラスラと何か書いてこっちに渡してくる。

「これ、なんてかいてあるか読める?」

渡された紙には【私はリーズ・エライン。セルグリンド学園騎士学科中等部の騎士見習いです】と

書かれた文章と0から9までの数字が書かれている。


読める、文字も数字も俺のいた世界の俺の居た場所のものだと文字に書いて返す。

ついでに、今までの会話も日本語だったと書いておく。


そう、渡された紙に書いてあったのは日本語。

国と国が違うだけで文字が違うのだ、世界が変わって文字が同じわけがない。

補正か?補正なのか?


「へぇ、私には私の国の言葉に聞こえて、私の国の文字に見えるけど」

「へー、じゃあ、これは?」

・・・・

・・・

・・

確認の結果。

自動翻訳されるようです。理由は分からないけれどお互いの言葉・文字に変化される模様、日本の同音異義語を異世界文字に変換とか異世界のイントネーションの難しい言葉を日本語変換とか・・・

もう・・・


翻訳機さん!お疲れ様です!!!!!!!


心の中でそう叫んで最敬礼。

これで、一般生活は問題なく送ることが出来そうだ。

あ、お金の単位はギア。考え方も日本と同じ十進記数法で行ける模様。

補正バンザイ。

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