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009 【自然】星、【属性】幸せ

「あの一番星をご覧。まるで僕らを祝福してくれているかのようじゃないか」

「うわ、気障な台詞。いくらなんでも、気取り過ぎじゃない?」

「思ったことを素直に言ったまでだよ」

 それっきり、男は口を噤んだ。女の前に小箱を差し出した姿勢のまま。

 そっと蓋を開く。指輪に嵌ったダイヤが、きらりと光った。

「あんな遠い星なんて、どうってことないわ」鼻を啜りながら、言う。「だって……、私を幸せにしてくれる星が、こんな近くにあるんだから」

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