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怠惰な私に幸福の雨。


生まれてこの方、人より努力したこともなければ何かを好きになったこともない。


勉強も運動もそこそこで、人に誇れるところはない。



自分の凄いと思う人は、誰もが人よりも数倍努力していて、誰もが何かを手放して、そうして人々から天才と呼ばれていた。


自分の手には、手放すものも、何もなくて、気付いたときには立派な大人と言われる歳で、もう自分のやりたいことを探すなんて言ってられなくて。


子供の頃はもっと色々に興味があって、なんにでも手を出しては、なにもかも諦めて、手に入れる前に投げ捨てていた。



過去に戻れるのなら。


そんな風に思っている今の自分は、もうどうしようもないほどに終わっていて。


社会に出て、触れる出来事の退屈さに押し潰されながら、自分のつまらなさを思い知らされているようで。

出来ることなら抜け出したいこの現実と、戦いながらも過ぎ去っていく時間が、自分は生きていて何が楽しいのだろうと自暴自棄に陥らせる。



大学を卒業して、就職して、時間の流れって早いんだなあと感心と言うよりも一種の恐怖を感じながら、このまま生きていくと、自分はどうなるのだろうと漠然とした絶望だけが残る。



何かのきっかけがあれば。



それだけで人生が変わるなど、その時は思っても見なかった。

ただ、退屈な人生を送ってるのは自分だけじゃないなんて、どうでもいいことを思いながらそれでもきっと、自分にも何かあると、テレビで輝く人々と同じになれる事を心の奥底で願ってた。




その願いが、思わぬ形で、思わぬ方向にかなった結果が今なのだろうか。


彼はきっと、私の人生のなかで、もっとも大事な何かだ。

今はまだその何かはハッキリしないけれど、今までの人生で、今の自分が一番うきうきしているのがわかる。


彼の事を考えるだけで、明日のことが明るく見える。

彼の事を考えるだけで、昨日のことも許せる自分がいる。


彼にとって、私は彼のなにかではないかもしれないが、今の私はきっと、彼のことが大好きだ。

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